第二話 霧の向こうの村
姉デュリナ「多分この辺にあると思うんだけど…」
弟カイス「夜までに辿り着くかな?」
デュリナ「大丈夫、信じる者は救われるだよ。諦めたら其れ迄だよ、ほら、頑張ろう!」
カイス「おう!」
二人は下山の途中、落石で道が塞がれてしまった。
その為、地図を見ながら近くの村を目指して歩いていた。
しばらく歩いていると、その時だった。
デュリナ「今何か聞こえなかった?」
カイス「鈴の音かな?」
デュリナ「近いかもしれないよ、行こう!」
二人は更に道を進んだ。
濃い霧の中を進んで行くと、白い靄の向こうに村が現れた。
二人は山道に一番近い民家のドアをノックした。
しかし、住人は出てこない。
仕方なく他の民家に行こうとした時ドアが開いて、中から住人が出て来た。
お母さん「何?」
デュリナ「あ、いきなりすみません。その道を下って行ったら落石で道が塞がれちゃって。出来れば少しの間泊めて頂ければと思うんですけど」
お母さん「ああ、ちょっと待ってて」
お母さんはドアを閉めてエルシャに客の話をしに行った。
お母さんは、ダイニングで読書をしていたエルシャに相談した。
エルシャ「私はいいけど、どの部屋に泊めるの?」
お母さん「お父さんの部屋しかないよ。それにお父さんのベッド少し大きいし」
エルシャ「それでいいなら別に構わないわよ」
お母さん「じゃ、言ってくるね」
お母さんは入り口のドアを開けて二人を中に通した。
デュリナ「すみません、お邪魔します」
カイス「お邪魔します」
お母さんは二人をエルシャがいるダイニングに案内する。
エルシャ「いらっしゃい」
デュリナ「すみません、しばらくの間お世話になります。私は姉のデュリナで隣が弟のカイス」
カイス「よろしくお願いします」
エルシャ「私、エルシャです。よろしくお願いします」
お母さん「じゃあ、こっち来て」
挨拶が済むと、お母さんは二人を父親の部屋へ案内する。
その時エルシャは、その場を離れていくカイスの後ろ姿を静かに見つめていた。




