取り調べと化したランチ時間1
昨日は、屋敷に戻るとお父様とお母様が出迎えてくれた。両殿下が来たことは知らなかったようだ。
両王子が何だか怒っていた気がしてスワロウ様にも聞いてみると、“本当の兄妹ではないから、さすがに2人での旅行は面白くなかったのだろう”と言われた。
(そうか、両殿下は私達が本当の兄妹ではないのを知っているのね......というか知ってて当然か。でも、どうして急に冷たくなったんだろう)
急に冷たくなったのは、もしかして昨日のスワロウ様と私の様子を知ったからだろうか?いや、まさか......と思う。
(兄妹水入らずで出掛けたことで仲間外れにされたみたいな気持ちになっていらっしゃるのかしら..?)
両殿下のことが気になったが、その日は旅の疲れもあって早く休むことにした。屋敷に帰って来てからはスワロウ様とはいつもの距離感で接しなければならないし、スワロウ様も調べ事や仕事の準備もあるだろう。大人しく休むことにした。
翌日、朝食を済ませるとお父様とスワロウ様は一足先に王城へと向かった。出かける前に私にそっと目配せをしてくれるスワロウ様に胸が熱くなる。私も今日一日頑張ろうと思った。
学園に着くと、いつも通りレントやアンスと話したり、授業を受けたりしながら過ごした。ランチの時間になると、レントやアンスと共に食堂へと向かう。両殿下から皆でランチをしようと誘われたと話すも、レントやアンスは遠慮している。
「両殿下はあなたと過ごしたいのでしょう??私達は遠慮するわよ。望まれていないと思うし」
「オレも気楽にランチしたいなぁ。レントに膝枕してもらいながら昼ご飯食べたい」
直接、両殿下から誘われたわけではないからと、2人は持ってきたお弁当を持って庭に行ってしまった。本当に膝枕しながら食べさせるつもりか。
仕方なく王族専用のランチルームに1人で向かうと、アンダンティーノ殿下が扉を開けて招き入れてくれた。プレスト殿下も既に部屋にいる。
「遅くなりすみませんでした。レントやアンスは恐れ多いと言って不参加でして......」
「あの2人は婚約者同士だったよね。彼等の2人の時間も大切だからね」
「オレは元々誘う気も無かったから来なくて丁度いい」
いつもの両殿下のリラックスした様子が感じられなくてやはり妙だ。すすめられた椅子に座るとランチの給仕がすぐに始まった。全てセッティングされると、アンダンティーノ殿下は人払いをして部屋には3人のみとなる。
「時間も無いから単刀直入に聞くよ。セイリーンはスワロウとなぜ国境の街に行ったの?」
「好きな音楽家の......」
「そうではないだろ?本当のことを言えよ」
冷たいプレスト殿下の声にビクッとしてしまった。リサイタルに行ったのはウソだとバレているようだ。もしかして、見張られていた?背中に冷や汗が流れる。
「偽りを述べて、申し訳ございません。理由はありますが...この場で言わねばならないでしょうか?私一人の問題ではないのです」
両殿下はどこまで情報を知っているのだろうか。ルバートに手紙を託したのも知っているなら、説明することはより深刻になってくる。今、私だけで判断できることじゃない。
(どうしよう......)
「スワロウが関係しているからか?」
「…殿下達はどこまで何を知ってらっしゃるのでしょうか?両殿下のことです。調べようと思ったら全てを知ることができてしまうお立場でしょう」
「正直に言おう。セイリーンは王妃になるかもしれないと思ったから影を付けていた。ボクが本気になったということだ」
「王妃だなんて......」
「ボクの気持ちは伝えておいたはずだよ。ボクが関心を持つということはそういう意味を持つんだ」
「アンダンティーノを悪く思うなよ?影を付けるのはお前を守ることに繋がるんだからな。アンダンティーノがやらなかったらオレがやっていた」
「お守り頂いていたのは感謝しますが、いつからだったのですか?」
影を付けていた時期によってはプレスト殿下とのハグやキスも知られているということになる。でも、アンダンティーノ殿下はプレスト殿下に怒っている様子は無い。となると......。
「舞踏会の後からだよな?」
プレスト殿下が当たり前のように言う。アンダンティーノ殿下の行動を読んでいたらしい。
「......そうだよ。だから、もしプレストがそれ以前にセイリーンに何かしていたら、ボクは何も知らないことになるね?」
「何もしてないから心配するなよ」
サラリとウソを吐くプレスト殿下にも驚かされるが、そんなに前から影を付けられていたなんてと驚愕した。国境近くの街で私がスワロウ様と仲良くしていたのも既に知られているということだ。
「......影を付けていたならば、私が何をしたのかはもうご存じなのでしょう?」
「ああ、知ってる。スワロウと手をつないだり、キスしてたこともね」
やはり、私達の様子を把握していた。......こうなってしまったら、スワロウ様との関係は隠せない。
「スワロウ様が本当の兄ではないと、最近知りました。スワロウ様も私を女性として見てくれているのを知って、自然とこの旅で仲が深まったのです」
「"この旅で仲が深まった”ということは、旅の目的は2人での甘いバカンスじゃなかったわけだ?どういうこと?」
あ、私の迂闊な言葉でアンダンティーノ殿下が鋭いツッコミをすることになったのだった。
両王子はセイリーン(セイラ)とスワロウが旅先でイチャついていたのでとっても面白くありません(°益°)
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