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【初作】異世界に転移したらイケメン達に求愛されています!せっかくなのでモテスキルを身につけて元の世界に戻ることを目指します!  作者: 大井町 鶴(おおいまち つる)
◆第三章 恋の予感編 

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王子様とダンスレッスン

プレスト殿下の後を小走りに着いていく私はかなり目立ってしまっているのだろう。第二王子とウワサの令嬢のセットにまわりの生徒は興味深々そうだ。


ちなみにこの学園は王族や有力な貴族も通うこともあり、充実した豪華な施設がそろっているのも学園の特徴の1つとなっている。部屋数が多く、放課後は吹奏楽部や声楽部の生徒が使用したり、各々の部活で使用されている。部活ごとに専用の部屋が用意されているなんてリッチ。


プレスト殿下はその中でもゴージャスなリハーサル専用に使う多目的ルームの扉を開けた。


「ここで練習するか。蓄音機もあるしな」

「許可はいらないのでしょうか?」

「オレが使うんだから問題無い。それより早く部屋に入れ」


グイと私の腕を掴んで部屋に招き入れると、私を部屋の中央へと連れて行く。多目的ルームの扉は開けたままなので2人きりとはならないが、すでに好奇心に満ちた生徒達の視線を複数感じる。


プレスト殿下は私に向かい合うと手を差し伸べた。さすが王子様だけあり、絵に描いたような完璧な立ち姿だ。プレスト殿下と向かい合ってきちんと顔を見たことが無かったので、思わず顔をまじまじと眺めてしまった。


プレスト殿下は、切れ長の瞳に彫りが深い男らしいイケメン。ほのかに日焼けをしていてワイルド感があって第一王子のアンダンティーノ殿下とは全くタイプが違う。アンダンティーノ殿下はクリクリおめめの正統派アイドルタイプだ。


(学年が同じでこうも兄弟で顔が違うことは、お母様が違うということになるのでしょうね)


「何をジロジロと見ている?」

「いえ......すみません」

「始めるぞ」


意を決してプレスト殿下の手に自分の手を重ねた。すると、プレスト殿下が自然に私の腰に手をまわして引き寄せた。思わずドキドキしてしまって下を向いてしまう。


「オレを見ろ。姿勢が悪くなるだろ」

「その緊張してしまいまして、なかなかお顔を拝見することが......」

「男に慣れていないのか......ならば慣れさせてやるまでだ」


プレスト殿下の不穏な言葉に顔を上げると、プレスト殿下は部屋の入口に背を向けるようにして立ち、私を部屋の外にいる野次馬から見えないようにする。そして、そのまま私を引き寄せると、私の手を持ち上げて指先にキスしたではないか。


(指が口に!指が口に!唇がやわらかい!)


異性にそんな色気のあることをされた経験が無い私は、驚愕して目を見開いて指先を凝視してしまう。


(指をハムハムされている......息が少しかかって温かい。ふぁぁぁ~ナニコレ!)


体験したことない感触に鼻血が出そうだ......。プレスト殿下は上目遣いで私の様子を探りながら私の指先を食んでいたが、突然、プッと吹き出した。


「あはは!何だお前の反応は!想像と違う反応をするな......!」


私の手を離すと、自分の手を口に当てて爆笑しているではないか......!くっ!笑われた!


「眉間にシワ寄せて寄り目で凝視してくる令嬢なんて初めてだぞ」


そんなに私はオカシナな表情をしていたのか......。女子としてショック。顔を手で覆いプレスト殿下から顔を背ける。部屋の外では何が起きたのか分からない生徒達の声がガヤガヤ聞こえてくるがコチラはそれどろこじゃない。生徒の視線もある中、人目に触れないようにコッソリこんな大胆なことをするなんて卑怯だ!


「アンダンティーノが興味を持つのも分かる気がする。お前はなかなか興味深い」


いや、私はアンダンティーノ殿下の前ではオカシナことはしていない。なので、プレスト殿下の勘違いなのだが、関心を引いてしまったようだ。


「では、緊張もほぐれたところでダンスレッスン始めるか」


プレスト殿下は、私を向かい合わせに立たせると、先ほどよりもやわらかく私を引き寄せてステップの基礎から言葉は厳しいが分かりやすく指導してくれた。


「多少なり覚えていることは身体が自然と反応しそうだが、こうもダンスを踊れないとなると記憶喪失は本当か」

「未だに何も思い出せなくて不安です。アンダンティーノ殿下にご招待して頂いた舞踏会で失態を晒してしまいそうで」

「ダンスならオレがこうして教えてやっているだろう。ほかのことも手取り足取り教えてやろうか?」


上目遣いで見つめてくるプレスト殿下の色気がハンパない。


「け......結構でございます」

「遠慮するなよ」


プレスト殿下は私の反応を楽しみながら、ダイナミックに部屋を移動していく。随分動くなと思ったら、自分のすぐ後ろは壁だった。


プレスト殿下の手が壁につく。距離が詰められて顔と顔の距離が近くなった。いわゆる壁ドンされている状態だ。


「さあどうする?」


相変わらず、部屋の入口からは好奇な目がたくさん覗いているというのに......!もはやプレスト殿下は楽しければどうでも良さそうだ。こういう時は思い切って押しのけても良いのだろうか。でも、押しのけて不敬罪になったらどうしよう。


「プレスト!!セイリーン嬢が困っているじゃないか」


声の方を見ると、アンダンティーノ殿下が側近らしき生徒クン達と部屋の入口に立っていた。

完全に遊ばれているセイリーン(聖来)です。


もし、作品がいいなと思われましたらぜひブックマーク&評価をお願いします(o_ _)o

(☆☆☆☆☆→★★★★★なったら感涙!モチベーション爆up!皆さまに支えられております)


※投稿は毎日朝7時です。引き続きご高覧頂けるとウレシイです。

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