3-1 朝チュン
――チュンチュンチュン。
……
…………
………………ああ、朝チュンか……
……んー、あったかくて……
…………やらかくて………………
………………きもちいいな………………
……てんごくだ…………
…………さいこーだ…………この……
……………………だきまくら……
……すりすり……すりすり…………
…………すりすり…………すりすり……
………………すりすりすりすり………………
……すりすり………………すりすり………………
……………………すりすり………………
……………………………………すりすり……
……ほんと…………さいこー………………だぁ……
……………………………………………………
…………………………………………
………………………………
…………
……………………すりすりすりすりすりすり
………………………………………………………………
えっ!?
抱き枕っ!?!?!?!?!?!?!?!?
理解不能な事態に直面し、オレは急激に覚醒した。
ハッとして両目を開ける。
カーテンの隙間から差し込む光で室内は明るい。
視界に飛び込んできた、現在もオレが抱きしめながら絶賛すりすり中の抱き枕の正体にようやく気づいた。
うわああああっ――。
急いで跳ね起き、蒲団から飛び出したオレ。
ヤバイ………………………………………………。
ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ。
ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ。
ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ。
これはマズい! マズすぎるっ!!
頭がガンガンするし、昨夜のことはまったく記憶にないが、情況証拠が集まりすぎてる……。
これは誰がどう見ても…………クロだ。
今まで清く正しい童貞ライフを送っていたはずなのに………………。
どうしてこうなった!
はじめての体験がこんなものになるとは……。
しかも、まったく覚えていないとか!!
最悪だろ、オレ!!!
ヤバい。ヤバいヤバいヤヴァい。
どうにかしないと……。
なんとか証拠隠滅できないものか?
いっそ、こっからバックレるか? トンズラこくか?
いや、さすがにそれは人としてどうかと……。
でも、じゃあどうしろっていうんだよ。
焦りながら回らぬ頭を必死にはたらかせようとしていたが――。
「つーか、さむっ!!」
動転していて忘れていたが、今のオレはパンツいっちょ。
それまで気づかなかった強烈な寒さが急に全身を襲い、思わず叫んでしまった。
その叫び声に抱き枕が目を開き、
「うるさいわねー! あさからなにさわいでんのよっ!!」




