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転生美少女の旅情記  作者: 白月 仄
1話 一章 自由をその手に
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6

 ──今日は宿屋に泊まって、明日は塩湖がある山の麓の村ね。

 夜道を歩きながら、明日の予定を考えていると、

「おい、イリシア、大変だ! そこの路地で女の子がチンピラたちに襲われてる!!」

「……そ。じゃあ、憲兵に報告しておきましょう」

 私の至極まっとうな意見に、

「何を言っている!? 今すぐ、助けるのだ!」

「はぁ? アンタ、頭湧いてるの? 私はそもそもヒーローじゃないわ! それに……──あ! そうだ! グランメシアー、貴方の次元ナンチャラで、そのチンピラをやっつけなちゃさいよ!」

「……無理だ。レーダーを失っている現在では、アレは我が攻撃対象を視界に収めぬと……」

「何言ってるのよ? その子機でターゲットを補足して、本体側で斬る。それくらい、できるでしょ?」

「……!? なんとッ!! イリシアは天才だな!!」

 ──……いや、それくらい気付けよ……。

 私は内心で毒づきながらも、

「まあね♪」

 得意顔をする。


 さて、グランメシアーが騒いでいた路地をソッと覗くと、

「──ぐへへ、こいつは上玉だぜ!」

「兄貴! さっそく、やっちまいましょう!」

 どうやら、事には及ぶ直前のようだ。上着は脱がされたのか地面に落ちており、両手で必死に上半身を隠す女の子。

 これは、まごまごしている余裕は無さそうだ。私は手でグランメシアーに合図。


「其処までだ! チンピラ共!」


「あん?」

「誰だ?」

「何処にいる?」

「あ! 兄貴、上だ!」

 響いたグランメシアーの声にチンピラたちが慌てふためく。そして、一人のチンピラが上を指差すと皆が上を見上げる。

「我は正義の使者! 貴様等のような外道は赦さぬ! とう!」

 そう言ったグランメシアーは建物の屋根から飛び降りる。それと同時に、

「汝らは万死に値する! 故に、この痛みを以て、心の底から改心せよ! グラン次元斬!」

 グランメシアーの子機がオモチャの剣を持って居合い斬りの動作。すると、

「ぐがぁ!?」

「ぬをぁっ!?」

「ひぎゃっ!?」

「ぎぃやあぁぁー!!」

 チンピラたちが、幻痛に悶え苦しみだす。

 昼間にも見たけど本当にエグい攻撃ね。

「グランメシアー、後は憲兵に任せるわよ!」

「うむ!」

 グランメシアーが地面に着地と同時に、私の方へと空中ダッシュ。

 ──被害者には悪いが、後は自分でなんとかしてね。と、私は思いつつ、この場を後にする。しかし、あの少女、終始して悲鳴を上げる素振りが一切無かった……いや、考えすぎか。



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