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サファリア女学院から青藍高校へ潜入!? 〜お嬢様の「普通の恋」は、完璧な執事が絶対に許しません〜』  作者: 琥珀かえで


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第68章:暴かれた陰謀、如月大和の影と門前の大暴露

南条財閥の鉄壁のセキュリティを誇る重厚な鉄門の前。

如月あやめをドレス選びの場に置き去りにし、愛車を爆走させてやってきた貝森拓人は、駆けつけたガードマンや、メガネを失い怒りに震える執事・長谷部誠の目の前で、手に入れた驚愕のデータを掲げて声を枯らしていた。

「かすみちゃん……! 君を裏切った僕が言えた義理じゃない。だけど、これだけは聞いてくれ! 僕たちの運命を狂わせた、すべての証拠をここに持ってきたんだ!」

門の外がどれほど騒がしくなろうとも、南条本邸の奥に鍵をかけられたゲストルームのベッドの上で、私は未だ何も知らず、マッツウィックスの若き総帥・南条隼人さんの温かい腕の中でぐっすりと眠り続けていた。

隼人さんは私の愛らしい寝顔を優しく見つめながら、門外の拓人の叫びをインカム越しに冷徹に聞き流している。

門前で、拓人は自らの実家である高級スーパー『スーパールッツ』が倒産に追い込まれた、どす黒い裏の真実をすべてぶちまけた。

「僕の実家、貝森財閥は……スーパールッツをわざと無謀な高級路線にしたわけじゃないんだ! すべては、あの傲慢な如月あやめの我儘のために、如月財閥の総帥が裏から仕組んだ罠だったんだよ!」

拓人の叫びが、夜の静寂を切り裂く。

あのサファリア女学院の学園祭の日、地味子の仮面を被っていたあやめが仕掛けたハニートラップ。あの日を境に男を狂わせる悪女へと豹変したあやめは、拓人を「自分の男」としてお迎えし、何より大嫌いな納屋かすみから全てを奪い取るために、実家の財閥パワーを動かしたのだ。

「如月財閥と聞けば、ピンとくる人もいるはずだ……。そう、あの日本の財界の頂点に君臨する、あの【如月大和きさらぎ やまと】だよ……!」

如月大和。

日本の経済界を裏から牛耳ると言われる冷酷な巨頭。娘のあやめに甘く、彼女の「かすみから拓人を奪いたい」という邪悪な執念を叶えるためだけに、一企業の経済活動を裏から操り、スーパールッツを計画倒産へとハメ落とした張本人。

「だけど……そんな如月大和の権力をもってしても、かすみちゃん、君の実家である【納屋財閥】には到底勝てないんだ! あいつらは勝てないからこそ、汚い罠を使って僕たちの絆を引き裂くしかなかったんだよ……!」

どれだけ如月大和が財界で大きな顔をしていようとも、世界にその名を轟かせる名門中の名門・納屋財閥の圧倒的な富と権力の前には、如月など足元にも及ばない。

「だからかすみちゃん、目を覚ましてくれ! 僕と一緒に、如月財閥を地獄へ叩き落とそう……!」

門前で闇のデータを掲げて決死の叫びを上げる元カレ・拓人。

その言葉を部屋のスピーカーで静かに聞いていた南条隼人は、腕の中の私の頭を愛おしそうになでながら、フッと鼻で冷酷に笑った。

「如月大和、か……。懐かしい名前を出すじゃないか。だが拓人、君は一つ勘違いをしている。如月財閥を更地にするのは、君じゃない。――この俺、露村隼人だ」

一目惚れの愛を完全覚醒させた若きCEO・南条隼人の瞳に、如月大和をも一瞬で破滅させるほどの冷徹な光が宿る。3人の男たちの愛と、財界の巨頭をも巻き込んだ巨大な戦争の幕が、眠り続ける私を置き去りにして、ついに切って落とされたのだった――。

第69章:目覚めたお嬢様と如月大和の衝撃!隼人のマッツウィックス包囲網発動編へ続く

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