第30章:海斗の電撃招待と、露村財閥の諦めきれない影
スーパールッツで美味しい焼きたてのパンやたくさんの食材を爆買いした私達のリムジンは、ついに日本を裏から牛耳る超巨大組織『貝森財閥』の大豪邸へと到着した。
「さぁかすみちゃん、中へ入りましょう。今日は両家で大お祝いパーティーよ!」
あずみお母様が優しく私の手を引いてお屋敷へと招き入れてくれる。
リビングに入ると、そこにはなんと、お父様の森野薫がすでに満面の笑みで待機していた。森野財閥の本邸へ戻り、長男の息子である森野海斗に「今度、貝森財閥のお屋敷へ遊びに来なさい」と電撃スカウトを成功させて戻ってきたのだ。
「あはは、パパ達やるなぁ! ぜひ海斗も呼んで、みんなでスーパールッツのパンを食べよう!」
拓人くんが私の隣で嬉しそうに微笑み、おそろいの指輪がリビングのシャンデリアの光を浴びてキラキラと輝く。
「私、海斗くんにまた会えるの、すっごく楽しみです……っ!」
お守りの自由帳をぎゅっと抱きしめながら私が胸を高鳴らせ、横では執事の長谷部誠が「おのれ海斗、お嬢様の純粋な心をこれ以上惑わすなら、この私が過保護な防空壕で……ッ」と相変わらずメガネをバキバキに発光させている――。
納屋財閥、貝森財閥、そして森野財閥。
三大財閥の光の絆が一つになり、これ以上ないほどの幸福で温かい空気がお屋敷を包み込んでいた。
――だが、その頃。
そんな私達の預かり知らぬ場所で、あの【露村財閥】のドロドロとした暗い執着の影が、未だに諦めきれずに蠢いていたのだった。
「おのれ納屋財閥……! 我が露村財閥をここまでコケにして、ただで済むと思うなよ……。何としてでも、あの納屋あけみと、その娘の納屋かすみを我が手中に収めてやる……!」
現トップの露村陣が、狂気と未練の混ざった目でそう呟き、息子の隼人にトゲトゲの指輪を強く握らせる。
なぜ彼らは、ここまで狂おしいほどに納屋の血と財産に執着するのか?
その裏には、かつて若き日の露村陣が、高級クラブ『ピンクバタフライ』で繰り広げた、あまりにも身勝手で歪んだ「大誤爆プロポーズ」という、醜い過去の因縁が隠されているのだが……。
幸せに満ちた私達の元へ、露村の最悪の罠が再び迫ろうとしていることを、この時の私はまだ知る由もなかった――。
第31章:三大財閥大激震!明かされるピンクバタフライの真実編へ続く




