表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サファリア女学院から青藍高校へ潜入!? 〜お嬢様の「普通の恋」は、完璧な執事が絶対に許しません〜』  作者: 琥珀かえで


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
367/384

第348章:交わされる言葉、禁断のワンショット

ホテルのラグジュアリーなロビーラウンジ。

滝の流れる心地よい音と穏やかなクラシックが流れるなか、凛と南将暉は、大きなガラス窓のすぐ横にある特等席でテーブルを挟んで向かい合っていた。

「ここのケーキはね、パティシエが厳選した素材を使っていて、とても評判がいいんだよ。君のお口に合うと嬉しいな」

南将暉は完璧な大人の包容力を漂わせながら、運ばれてきたコーヒーのカップに優雅に口をつけた。

彼の目の前で、凛は少し緊張しながらも、嬉しそうにフォークを手にしている。彼女が選んだのは、真っ白な生クリームが添えられたふわふわのシフォンケーキと、香りの良いダージリンの紅茶だった。

「わあ……! すごくふわふわで、とっても美味しいです!」

「ふふ、それは良かった。……そう言えば、昨日のパーティーでは、一体何のお祝いをしていたのかな? 君たちはそろそろ、中学生になる頃かな?」

将暉が何気なさを装ってプライベートな質問を投げかけると、凛はすっかり彼を「素敵なおじさま」と信用し、声を弾ませて答えた。

「はい! 私と双子の蓮、それと幼馴染の湊くんと百合ちゃんの4人で、中学受験に合格したお祝いだったんです! 春からはサファリア女学院と青藍中学に通うの!」

「なるほど、名門校だね。おめでとう」

将暉は優しく微笑みながら、巧みに会話をリードしていく。

「実はね、私の知り合いにも、君たちと同じくらいの年の子供がいてね。その子は春から『海外の学校』に行くからなんて言って、今から一生懸命準備をしているんだよ。向こうの学校は景色も綺麗でね……」

「海外の学校……! 凄いです、どんなところなんですか?」

海外生活が長かったという将暉の洗練されたトークに、凛はすっかり目を輝かせ、二人の会話はどこまでも楽しそうに弾んでいた。将暉の歪んだ脳内では、(やはり俺の血を引く娘だ、こんなにも俺と話が合うじゃないか……)という狂気的な確信がさらに膨れ上がっていく。

――まさにその時だった。

「――凛っ!!! 探したわよ……っ!」

ラウンジの静寂を破るようにして、背後から響いたのは、息を切らせたかすみの鋭い声だった。

振り返ると、そこには顔を真っ青にさせたかすみと、その隣で、全身から周囲を威圧するほどの漆黒のオーラを放っているタキシード姿の早瀬碧の姿があった。お屋敷から猛スピードで車を飛ばし、間一髪でここまで追ってきたのだ。

「あ……ママ、パパ……!」

凛が驚いて立ち上がる。かすみはすぐさま凛の元へ駆け寄り、その小さな肩を抱き寄せた。

「凛、ダメでしょ!? 1人でお家を出てこんなところに来るなんて……! 南社長、本当にすみません。凛が1人で勝手に押しかけてしまって……ご迷惑をおかけして、本当に申し訳ありませんでした」

かすみは何度も頭を下げ、南将暉から娘を遠ざけようと必死に言葉を重ねた。

「ほら、凛。お家に帰りますよ」

「ええ……でも……」

大好きな南社長ともっとお話ししていたかった凛は、あからさまに名残り惜しそうに下を向く。隣に立つ碧は、終始無言のまま、冷酷極まりない魔王の視線で南将暉を射すくめていた。将暉もまた、完璧なCEOの微笑みの裏で、碧への激しい敵意を静かに燃やす。

早瀬夫妻に促され、凛がいよいよ出口へと歩き出そうとした、まさにその刹那。

凛はハッとしたように足を止め、振り返って自身のスマートフォンを握りしめた。

「――あっ、そうだ! 南社長、もしよかったら、写真を一緒に撮ってください!」

「な……っ!!!?」

かすみの息が止まり、碧の眉間がこれ以上ないほど険しく引き上げられた。

何も知らない凛の無垢なきらめく瞳と、その手にあるカメラレンズ。かつて自分を監禁した男と、最愛の娘が並んで写真に収まろうとするその悪夢のような提案に、早瀬夫妻の胸へ、過去最大の激震が走り抜けるのだった。

「本作の執筆にあたり、誤字脱字の確認や文章整理のためAIを利用しています(規約に基づき修正案の提案は受けない設定で使用)。物語の構成や本文作成は全て自分で行っています。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ