第286章:新しい絆、そして病院へ
おじさまから届いた「今日なら、かすみさんのお見舞いに行ってもいいよ」という許可に、お屋敷中が歓喜の声に包まれた。
かすみが入院してからというもの、凛と蓮、そして湊くんと百合ちゃんは、彼女と離れている寂しさを一生懸命にこらえていたのだ。特に凛と蓮は、「ママ(かすみ)に会いたい!」と何度も瞳を潤ませる場面もあっただけに、今日という日が待ち遠しくて仕方がなかった。
「よし、じゃあみんな。お見舞いの前に、大事なミッションがあるよね?」
拓人が運転席から優しく微笑むと、助手席のあやめが助手席から後ろを振り返って楽しそうに言った。
「そうよ。猫ちゃんたちの新しい首輪、選びに行きましょうね」
車内は、お見舞いへの期待と、新しい家族への贈り物を選ぶワクワク感で、まるでお祭り騒ぎのような賑やかさだった。ペットショップに到着すると、四人はまるで宝探しでもするかのように、色とりどりの首輪が並ぶ棚の前へ一直線に駆け出した。
「わぁ、これ可愛い! パステルブルーで、優しい色だね」
蓮が青い首輪を手に取り、嬉しそうに頷く。
「こっちはリボンがついてる! ママ猫ちゃんに絶対似合うよ!」
凛も負けじと、女の子らしい華やかな首輪を選び出す。
南条のあの冷たくて重苦しい首輪とは違う。子供たちが選ぶのは、どれも温かくて、柔らかくて、猫ちゃんたちを優しく包み込んでくれるようなものばかりだ。
「これなら、きっと猫ちゃんも喜んでくれるね!」
あやめが子供たちの選んだ首輪を手に取り、微笑む。拓人もまた、子供たちのあまりの純粋さに、温かい眼差しでそれを見守っていた。
「みんな、本当に優しい子たちね。かすみさんも、きっとこの首輪を見たら、それ以上にみんなの優しい笑顔を見て、すごく元気が出ると思うわ」
その言葉に、凛と蓮は少しだけ恥ずかしそうに、けれど誇らしげに顔を見合わせた。
「うん!……僕たち、ずっとかすみお姉ちゃんに会いたかったから。たくさんお話ししたいことがあって、寂しかったんだ」
子供たちの心の底からの素直な言葉に、拓人とあやめは深く頷いた。
「さぁ、猫ちゃんの首輪も決まったし、準備は万端ね。このままみんなで、かすみさんの待つ病院へ向かいましょう!」
「おーーーっ!!!」
子供たちの元気な声が店内に響き渡る。
新しい首輪を抱え、胸を高鳴らせる子供たちの背中には、もう南条隼人の影など微塵も感じられない。愛と希望をいっぱいに詰め込んで、車はかすみが待つ『早瀬ホールディングスの系列病院』へと走り出した。
「本作の執筆にあたり、誤字脱字の確認や文章整理のためAIを利用しています(規約に基づき修正案の提案は受けない設定で使用)。物語の構成や本文作成は全て自分で行っています。」




