第14章:開幕サファリア祭! ラブラブ両親の超贅沢サプライズ
ついにサファリア女学院の学園祭、当日がやってきた。
校門には世界中から集められた色とりどりの高級薔薇のアーチが飾られ、敷地内にはクラシックの生演奏が優雅に響き渡っている。
誠に「お休みしたい」と懇願したものの、やはり財閥の一人娘としての公務を休むわけにはいかず、かすみは控室のドレッサーの前で、ため息をつきながら白手袋の指先を見つめていた。
「はぁ……。結局、当日を迎えてしまいましたわ。もうすぐツリンベッティー学園の露村隼人様が、あの強烈な薔薇の花束を持ってやってきてしまいますのね。本当に憂鬱ですわ……」
かすみが自由帳をぎゅっと抱きしめてうつむいた、その時。
控室の重厚な扉がパッと開き、このサファリア女学院の伝説的な卒業生であり、納屋財閥の美しき権力者――お母様の納屋あけみが、ゴージャスなオーラをまとって微笑みながら入ってきた。その後ろからは、優しげな笑みを浮かべたお父様の森野薫も、あけみの腰にそっと手を添えて続いてくる。
「あら、かすみちゃん。そんなところで何を暗い顔をして引きこむがっていますの? 早く準備をしてちょうだい」
「お母様! お父様まで……! どうしてこちらに?」
かすみが驚いて立ち上がると、あけみとお父様の薫は顔を見合わせてフフッと仲睦まじく微笑み合った。結婚して長い年月が経つ今でも、二人は誰もが羨むほどラブラブなのだ。
あけみは上品に扇子で口元を隠しながら、驚きのサプライズを口にした。
「決まっていますわ、あなたを驚かせにきたのよ。かすみちゃん、今年は、例のツリンベッティー学園だけではなくて、あなたのいる『青藍高校』の生徒たちもこのサファリア祭に正式に招待されて、もうすぐこちらへやって来るのですもの!」
「えっ……えええええええええええっっっ!!!???」
かすみは驚きのあまり、持っていた自由帳を危うく床に落としそうになった。
「せ、青藍高校の皆様が……!? どうしてですの!?」
すると、お父様の薫が優しくかすみの髪をなでながら微笑んだ。
「はは、驚いたかい? 大切な一人娘の学園祭だからね。一般公開の時間に、僕たち夫婦から最高のサプライズをプレゼントしようと思ってね。お母様の提案で、納屋財閥特製の最高級フルーツサンドを。そして僕からは、森野財閥特製の贅沢なドリンクを、来てくれた皆さんに一緒に配る予定なんだよ」
「まぁ……! 納屋財閥のフルーツサンドと、森野財閥のドリンクを、一般公開で皆様に……!?」
かすみはパチパチと目を丸くした。大好きなパパとママが、自分のためにそこまで贅沢で素敵な準備をしてくれていたことが、嬉しくてたまらない。
しかし同時に、青藍高校のいとこである海斗や、ほっぺにキスをしてくれた拓人、碧たちがやってきて、さらにあの薔薇の御曹司・露村隼人まで襲来するとなると、会場は一体どれほどのお祭り騒ぎになってしまうのだろうか。
「さあ、お父様とお母様の愛の特製サンドとドリンク、皆様にお配りするのが楽しみですわね。ほら、早くドレスの裾を整えて、皆様をお迎えする準備をなさい、かすみちゃん」
ラブラブな両親に背中を押されながら、かすみの胸はドキドキとバタバタで張り裂けそうになっていた。
拓人たちにまた会える喜びと、両親の超豪華なサプライズ、そして薔薇の御曹司・露村隼人が待ち受けるサファリア祭の会場で、一体どんな最高にエモい大波乱が巻き起こってしまうのか――!?
第15章に続く




