第280章:絶対王者の宣告
早瀬ホールディングスの系列病院への転院手続きが裏で急速に進む中、南条財閥の唯一の良心であるおじさまは、凄まじい怒りのオーラを纏って「神宮寺クリニック」の院長室へと足を踏み入れていた。
アポなしの突然の訪問、それも政財界に絶大な影響力を持つおじさま本人の登場に、神宮寺院長は額から滝のような冷や汗を流し、大慌てで頭を下げて迎え入れる。
「こ、これは……おじさま。本日は一体どのようなご用件で……」
「白々しい真似はやめろ、神宮寺」
おじさまは勧められたソファーに座ることすら拒否し、院長デスクの前に立ち塞がると、低く地を這うような声で室内の空気を一瞬で支配した。
「単刀直入に聞く。お前のところの受付にいたあの若い女性のスタッフはどうした? 急に辞めたと聞いたが、詳しく教えてもらおうか。彼女が南条隼人に魂を売り、かすみちゃんの極秘の妊娠情報を漏洩してお礼に多額の金を受け取った事実を、私はすべて掴んでいるんだよ」
「なっ……!!?」
院長の顔から一気に血の気が引いていく。ガタガタと震えだした院長を見下ろし、おじさまは懐から一通の分厚い調査報告書を取り出し、デスクへと叩きつけた。
バシィン!!!と、室内に激しい音が響き渡る。
「それから、神宮寺クリニックの裏のことも、私はすべて調べさせてもらった。南条隼人が以前お前のクリニックにかかった際、どのような接点を持ったのか。そして、お前たちの病院が南条財閥から受けている水面下の資金援助や、経営の裏事情までな。すべてこの中に克明に記録されている」
おじさまはゆっくりと腕を組み、冷酷極まりない眼差しを、怯える院長の脳天へと突き刺した。そして、このクリニックの運命を完全に握る、最期の宣告を言い放つ。
「神聖なる医療の場でありながら、患者の情報を金と誘惑で売り飛ばし、それを看過していたお前の管理体制……。これらが世に出れば、お前たちは一瞬で破滅する。――さぁ、神宮寺。このまま生殺しにされながらクリニックを続けるか、それとも今日限りで潔く廃業するか……今すぐここで、答えろ」
「お、おじさま……っっ!!! それだけは、それだけはご容赦ください……っ!!」
ついに院長は床に膝をつき、涙目で許しを請うように激しく首を振った。
しかし、愛するかすみちゃんと、そのお腹に宿る尊い新しい命を脅かされたおじさまの怒りの業火は、病院の存在そのものを消し去るまで、決して消えることはないのだった。
「本作の執筆にあたり、誤字脱字の確認や文章整理のためAIを利用しています(規約に基づき修正案の提案は受けない設定で使用)。物語の構成や本文作成は全て自分で行っています。」




