表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サファリア女学院から青藍高校へ潜入!? 〜お嬢様の「普通の恋」は、完璧な執事が絶対に許しません〜』  作者: 琥珀かえで


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
149/385

第131章:不吉な着信〜安全圏を侵す見えない恐怖〜

静まり返った特別療養室に、突如として無機質な電子音が鳴り響いた。

ピリリ、ピリリ――。

心臓がドクンと激しく跳ね上がる。それは、長谷部ホールディングスが極秘に手配した、絶対に安全なはずの私の専用端末からの着信音だった。

震える手で画面を見ると、そこに表示されていたのは見覚えのない「非通知」の文字。

あけみさんや薫さんからの連絡であれば、設定された偽装名が表示されるはずだ。こんな正体不明の着信が、強固なセキュリティに守られたこの回線に届くはずがない。

「……っ」

恐怖で全身の血の気が引き、私は咄嗟にベッドの傍らに立つ彼を見上げた。

「ねぇ、誠さん……誰か、わかる? やたらと出たらまずいよね……?」

声が震えてしまうのを止められなかった。コットの中で眠る凛と蓮を庇うように、無意識に両手で覆い隠す。

もしこれが、南条隼人の手の者だとしたら。あの執念深く恐ろしい支配者が、すでにこの場所のシッポを掴みかけているとしたら――。

誠さんの顔から、先ほどまでの穏やかな表情が完全に消え失せていた。

その瞳は氷のように冷たく研ぎ澄まされ、私を守る絶対の「盾」としての鋭く危険な光を放っている。

「……かすみ様は、そのまま双子のお子様から離れないでください。私が対応します」

誠さんは私の手から静かに端末を受け取ると、画面を鋭く睨みつけた。

彼の大きく頼もしい背中を見つめながら、私は息を殺して祈るしかなかった。どうか、あの男ではありませんように、と。

誠さんの長く美しい指が、一切の躊躇なく通話ボタンを押した。

「……はい」

静寂に包まれた部屋の中で、誠さんの低く冷ややかな声だけが響く。

電話の向こうの相手を探るように、彼は数秒間沈黙した。そして、微かに眉根を寄せ、声のトーンをさらに一段階、地を這うような低さへと落とした。

「――何の用だ。ここは貴様が軽々しく踏み込んでいい領域ではない」

その底知れぬ怒りを孕んだ誠さんの声に、私の背筋にゾクリと悪寒が走った。

132章に続く

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ