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JKメイドの私が宇宙に留学し20億人の命を奪える女になった話  作者: 環状ブレイド
ロルとアギのホラー?長編 37〜45

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寺と廃道。引きこもりと尼僧

日頃から自堕落な屑ニートであり、夏休みは一層レベルの高い屑ニート生活を送ろうとしていた金持ちのドラ娘兼ダメ人間屑ニート、セントカクラ・アギ。

それを見かねた執事コウレとメイドミンネによって、完獄尼寺というとても修行がキッツイお寺で、夏休み丸潰しの修行をさせられることになった。


今現在、俺・ロル・フランルとコウレ、ミンネは、アギを寺に送り届けた直後である。

「とりあえず少しアギの様子を見てから帰りましょうか? 他の尼僧のプライバシーや個人情報に関わらない範囲なら、見学もできるようです」

ちなみに出家者の家族などの関係者以外でも、年に数日程度は一般向けの見学があるらしい。

「カンゴクという読み方に恥じない修行の厳しさなどがあるか、ワクワクしますし!」

自分のご主人様が「お勤め」している姿に興味津々の二人。

「……そうだな」

……こいつら、わりと黒い性格かもしれん。


「今日からここがアギさんの部屋です」

お寺に引き渡されたアギは、数人の他の修行尼僧たちとの相部屋に入れられる。おそらくプライバシーは並の刑務所以下だろうな……。

持ち物についても、刑務所のように全裸かつ四つん這いで身体検査をされた(もちろん担当は教育責任者の尼僧だが)。そのため、事前にコウレがまとめておいた最低限の私物以外は持ち込み不可とのこと。

女性特有のものや非常時のための通話アプリなどを入れてあり、それ以外は一切インストール不可のスマホだけだ。なので夜も夜更かしはできず、ぐっすり寝るしかない。

「これだけでも私にとっても普通に嫌、ていうか過酷です……日頃自堕落な生活に慣れているお嬢様にとっては、想像を絶する辛さでしょうね」「だろうな」

「でしょうね」


とりあえずアギを送り届けた俺たちは、宇宙船に戻る。

「このあたりって美味いラーメン屋はもちろん、老舗の寿司屋から庶民的な定食屋まで充実してるらしいぞ。お前たちも周るか?」

「ぜひ」

俺たち3人は、ちょっとした旅行を楽しんだ。

「いや〜、美味しかった」

「しかし格式のある寺に似合わず新しい店が多いですし、正直景色も少し期待外れですわ」

「このあたりは道路ごと、この星の近代化で新しく作られたばかりとのことです」

「そういえば寺の側には、なぜか寂れた広い道があったよな」

正直、雰囲気は不気味だった。湖などもある山の方に通じており、秘境として物好きが巡る分には悪くないのかもしれんが……。

「そっちが旧道ですよ。道中にはたくさんの宿場町もありました」

「過去形ということは?」

「新線への切り替えで旧道は廃止済みですよ。宿場町があった村についても、村ごと廃村になっています。なにより幽霊の噂もあるとかで、あの寺の関係者を含めた現地民すら早々寄り付かないようです」

幽霊という言葉に、ミンネは少し震える。まあこいつも一応年頃の女の子だしな。

「そういえばこの近くにはネトカフェやカプセルホテルがあるらしいんで、俺は泊まってこうと思う。お前らはどうだ? お前らも今日明日休みだろ?」

「残念ですが、イカレタヤカタの家事などがございます」

「私はいつもはお嬢様の面倒で進まない勉強をしないと」

やっぱり悪ノリしなければ、根は真面目なんだよな、こいつら。俺は昨日の夜、ネトカフェに泊まった。


そしてその翌日、興味本位もあり、今日から始まるアギの本格的な修行尼僧生活の様子を見に行ってみた。とはいっても寺の朝は早く、俺が見に来たときには既にアギはカンヅメ状態だった。

これらは俺が寺に直接聞いた話だ。向こうもあんな自堕落なお嬢様が使用人に無理やり寺修行させられるわけだから、様子を小まめにチェックしにくるのは承知済みらしい。ガーン、ガーン、ガーン(鐘の音)。


老尼「起きなさい〜」

アギ「はっ、朝4時だぞ。いつもなら私が寝てる時間だぞ」

老尼「つべこべ言わず、起きなさい」

早朝から叩き起こされ、無理やり境内の掃除をさせられる。

コウレたちが事前にアギの家事の下手さを寺側に伝えているとのことで、アギがやるのは基本的に可能な限り単純な作業ばかりである。

寺の本堂で一汁一菜のみの朝食。その後、何時間も座禅を組ませられる。当然体力も我慢力も皆無なアギは数分で限界を迎えるが、少し休ませられた後にすぐ再開させられる。

仮病などについても、これまた寺側は事前にコウレ・ミンネが見抜くマニュアルを渡されているとのこと。どこまでも用意周到な連中だな。うん。

他にもオクスタンの夏休みの課題や漫画の原稿どころか、寺らしく滝修行や念仏。さらに基本自給自足なので農作業や調理など、日頃自堕落な生活に慣れている引きこもりお嬢様にとっては、まさに地獄のような1日だろうな……。


「おいロル。頼むから助けてくれ……こんな過酷な生活、私を殺す気か?」

「悪いが、下手にお前を助けてコウレやミンネを敵に回すのは嫌だ。まあせいぜい頑張れ」

多少休憩もあるが、ヤカタにある自分用の大型テレビ&ゲーム機どころか、自由に使えるスマホや漫画もなく、娯楽といえば寺の中で流れるテレビのみである。しかしそれすら本物の刑務所並みに、アギが好きなアニメなどは流れず、子供向けの教育番組や真面目なニュースなどばかりだ。


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