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JKメイドの私が宇宙に留学し20億人の命を奪える女になった話  作者: 環状ブレイド
淀の初仕事と見せかけてコウアギ旅行会 26〜34

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混浴でもシリアスは描けるけどやっぱりアレな方向の想像をさせないと面白くはないだろう

仕える相手、家族と並ぶ、コウレの私に対する感情――それは。

「側にいてあげないと、心配で仕方がない対象です」

真面目に聞こうと思って、損をした……。

心の中で期待していたものが、音もなく崩れていくようだった。

「だって例えばこないだだって、お風呂をゲームに持ち込んで、湯船でそのまま寝てしまってたじゃないですか? 身体拭いて服着せてベッドに寝かせるの、大変だったんですよ」

「……お前というやつは!」

ずっとミンネか淀がやってくれていたのだと思っていた……。

「身体拭くってことは、当然……胸とか股間とか尻とかも……」

「風呂上がりなんですから、当然でしょう? だから混浴するなんて、今更じゃないですか?」

素っ裸どころか、大切なところまで見られていた恥ずかしさと、それでも私を異性として認識してくれない悔しさが、ぐちゃぐちゃに混じった複雑な気持ちが込み上げてくる。胸の奥が熱くて、同時に心は急速に冷えていく。

「うるさい! うるさい! うるさい!」

私はもはや水をぶっかける気力もなく、コウレと目が合わないように俯くしかできない。

自分の存在が、どこか遠いところに置かれているみたいで、情けなかった。一応私だって、世間一般ではかなりかわいいほうなんだ。

恋愛対象ではないにしろ、最低限「女の子」と認めてくれてもいいではないか!


私は数十分間、そんな憤懣やるかたない感情に支配されながら、虚ろな目で外の景色を眺めていた。

夜景は綺麗なのに、目に入ってくる景色は全部ぼやけた認識をしかできない。

「アギ。このままではまたのぼせてしまいますよ。そろそろ出てはいかがでしょうか?」

「出たければお前が勝手に出ろ」

私が先に出たら、また私の身体が見られてしまうではないか!

「既にアギの顔は相当赤いですよ。このままじゃ身体も壊します。だったら僕といっしょに出ますか?」

「うるさい うるさい うるさい お前が勝手に出てろ」

コウレは何もわかっていないのか、少しため息をついた。

「かしこまりました」

コウレは身体を洗い始める。わりと動作は丁寧で、時間がかかる。男に似合わず昔から綺麗好きだ。

しかしそんな様子をぼんやり見ているうちに、自分は本当にのぼせてしまっているのに気づく。頭がふわふわして、視界の端が少し霞む。

コウレはまだいる。このまま私がのぼせたら、またこないだと同じような介抱をされるだろう。しかも身体も洗われた上で。

そっちはもっと嫌だ!絶対に嫌だ!


私はコウレが私なんて意識していないのを知りつつも、体をできる限り隠し風呂から出た。

湯気が肌にまとわりつき、余計に裸を意識してしまう。

「アギ。浴槽から出る時は転ばないように気をつけてくださいよ」

「転ぶか、馬鹿」

しかしコウレの警戒は正しかった。私は古い旅館らしい段差に気づかず、足を滑らせて転倒する。

「ほら、言わんこっちゃないです」

コウレは素早く私の目の前に出て、私の身体を正面から受け止めた。

コウレも身体を洗っている最中だったので、下半身に巻いていたタオルは外れている。

ここが混浴風呂でも、第三者から見れば男女のそういう場面にしか思えないだろう。

ラッキースケベ常習犯のハーレムラノベも真っ青なシチュエーションだ。

私の肌とコウレの肌が触れた瞬間、心臓が跳ねた。熱い。恥ずかしい。

でも、不思議と怒りが沸かない。沸いているのはますますこの男を好きになってしまったという確信。

「ねっ、気をつけてくださいね。僕がいなかったら大けがでしたよ」

「ふんっ……礼ぐらいは言ってやってもいいぞ!」

私はそのまま全速力で女性用の脱衣場へ駆けていった。濡れた足で床を踏みしめる音が、やけに大きく響く。

自分は彼にとって、どんな存在なんだろう――。その問いが、服を着ながら脳内に何度も繰り返し響いていた。指先がまだ少し震えている。


夕食も案外悪くない。献立は普通だけど旅館ならではの素朴な味があり、疲れた体には染みる。

「アギ、好き嫌いはいけませんよ。身体成長させたくないんですか?」

「余計なお世話だ! ……ふん」


夕食が終わったあとは、あっさり眠くなってしまう。湯冷めと一日の疲れが、一気に押し寄せてきた。

部屋には布団が一つしかない……。まあ二人で寝てもむしろお釣りが来るレベルの大きさではあるのだが。

「おいコウレ。布団一つしかないのだが?」

「こちらは三〜四人家族用の布団です。この旅館の方が洗濯したての一人用の布団を汚してしまったようです。こちらでも一人あたりの専有面積は変わりませんし、イカレタヤカタの布団よりむしろ広いぐらいですよ、これ」

「……まあ今夜一泊だけだしな」

イカレタヤカタではいつも私たちは別室だが、今日は違う。幼少の頃から大好きな人と同じ空間、同じ布団。その事実が、妙に胸に引っかかる。

「僕はもう明日に備えて寝ますね」

コウレの寝付きは相当速い。

私ももう寝ようと思ったのだけど…

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