カミュ、義手の手配をする。
次の日、俺は魔王城に行った。
鍛冶屋のラムザさんは、先に馬車でドワーフ領に向かうとのことだ。
ドワーフ領で落ち合う事となった。
俺はまず、魔王城門外に転移の呪文で移動した。
転移の魔法は一度行った事のある場所で、周りの風景の記憶がはっきりしている場所に一瞬で移動できる魔法だ。
魔王城は、魔王城門外に転移移動者の為の転移場所が設けられており、その場所には許可者に対して転移が可能となる魔法陣が書かれている。俺は武闘会出場時に、ケルググン殿に進められて許可を得ていたのですんなり移動が出来た。これ、ちなみに許可を得ていない場合、例え周りの風景の記憶がはっきりしていても転移できない結界が張ってあるとの事だ。
転移で魔王城の城外に移動、門外で門番にマンテナさんの紹介状を見せる。
門番は武闘会を見に来てくれたそうで、俺とナーサスさんの一戦について色々と感想を語ってくれ親切にしてくれた。
すぐにナーサスさんが出てきた。
「久しぶりだな、カミュ。どうした。」
というので事情を話したら、
「丁度良かった、昨日からケルググンが復帰しおれとの引き継ぎを終えたばかりだ。俺もドワーフ領に行こう。」
と言ってくれた。
一緒にフライの呪文でドワーフ領に行き、鍛冶屋のラムザさんと合流した。
ラムザさんはナーサスさんもついてきたのでびっくりしていた。
二人は鍛冶屋仲間で知り合いであり、かなり親しい様だった。
ナーサスさんの案内でサスカッチさんの工房に行った。
サスカッチさんは
「カミュ殿ですよね。ナーサスさんとの試合見に行きました。ナーサスさんがケルググン様以外であんなに苦戦する試合は始めて見ましたよ。お会いできて光栄です。」
といい握手してくれた。
俺は義手の件を説明し、人差し指の部品の動きに引っ掛かりを感じる事を伝え、この前ラムザさんと実験した内容を再度行い見せた。
鍛冶屋のラムザさんは
「かなり微妙だが、俺にはここまでが精一杯だ。用途が用途なだけに正確な研磨が必要だから二人のうちどちらかに頼みたい。」
と言った。
ナーサスさんは、
「俺はしばらく軍務で鍛冶仕事から離れていたから、サスカッチがやれ。」
と言い、サスカッチさんは快く了承してくれた。代金はいらないと言われたが、事前にラムザさんに
聞いておいた相場金額の倍、金貨4枚を支払った。
3日で出来るとの事なので、3日後俺が取りに来ることとなった。
部品研磨終了後、再度義手を組み立て手術だ、と思った。
ナーサスさんは
「多分魔王様がカミュが来た要件は何か聞いてくると思う。魔王様に言っていいよな。」
俺は
「かまいません。それと手術が決まったら連絡しますので、ナーサスさんかサスカッチさんもしよければ手術に立ち合ってください。それと念のため魔力の高い方を一人、都合がつけば連れてきてください。」
とお願いしておいた。
ラムザさんとその日のうちにアイナ村に帰り、部品を待つこととなった。
俺はその間、組織案について考える事とした。




