カミュ、村長とルオに相談する。
次の日、ククリコンが畑の拡張工事を手伝いに行き、武闘会で親しくなったマンテナさんに挨拶してくると言ったので、ついでに夜村長さんに、村長さんとルオさんに相談したいことがあるから時間とってくださいと伝えてくれ、と頼んだ。
俺は、魔王領で魔王様に見せられた車の設計を行った。
蒸気機関の図面、駆動輪の図面を作成し、部品図を起こしている途中でククリコンが帰ってきた。
今から来てくれと村長が言ったとのことなので、ククリコンと村長宅に出かけた。村長宅にはすでにルオさんが来ていた。ルオさんは
「バッチさんが言っていた件ですね。」
と言ったので俺はそうだと言った。
ルオさんと村長が来るまで話をしていたら、やはりバッチにルオさんがアドバイスしなかったのは勢力バランスを考えてとの事がわかった。
村長が、ごめん待たせたね、といって入ってきたので話が始まった。
俺は
「バッチの相談の件ですが、俺は相談に乗るべきであると思います。アイナ村も今は竜の租借地でありもうイナバーン領ではありません。そのことも考えて組織を作るべきだと思います。」
と言った。
村長は
「竜が機能的な組織を構築したら魔族とのバランスが崩れ戦争につながる恐れがあるから、私は反対だ。」
と俺の目を見て言った。
ククリコンは
「さっきカミュさんがいったけど、もうこの村はイナバーンではなく竜の領域ね。この村と旧ボーナン領が竜の領域ね。だったらこの3つを含めた組織をつくるべきね。村長さんが戦争を恐れるのはわかるけど、だったらその戦争を止めることが出来る組織を作るべきね。」
と言った。
俺は
「村長、もうイナバーンの配下には戻りたくないでしょ?それは旧ボーナン領も同じだと思う。だからこそイナバーンに戻らなくても済むような組織を作るべきではないですか?我々アイナ村、旧ボーナン領も竜の領域の政治や軍務に関わる組織を作り、これら3つを一体化する強固な組織を作るべきです。」
と言い、
「この組織のトップは竜王ファフニールとして、その下で政策を決める組織は我々の意見も通る組織を作ればイナバーンに侵略されない、もう二度とあんな重税を課す国の配下にならなくて済むと思います。」
村長は腕組みをして考えながら、
「では、新竜の領域領の政策を決める組織に我々も入るということか、カミュ殿。」
ルオさんは
「トップに竜王様を添えるのは良いとして、その場合その直下に何人の人間を入れるかですね。竜側はバッチ殿とカムストック殿になるんでしょうが、人間はその下に着くのではなく、その横に並ぶ組織を作らなければならないと思います。そのような組織を竜が認める可能性は低いのではないですか。」
たしかにそうだと皆黙った。
俺は冗談で
「その場合は自暴自棄になった俺が竜の領域に攻め入るとでも言いますか? 」
嘗て竜との会議で言ったセリフを吐いた。
ルオさんは
「いや、カミュさんなら竜も認めるかもしれない。カミュさんは温泉掘るし痒い病も解決したしパネル工法も作ったし。なにより竜王に嘗て勝っているし。」
俺は
「いや、それではだめですよ。俺は確かに入れるかもしれませんがそのような決め方をしたら、竜王直下の政策決定権がある人数は3人、竜が2人に人間が1人になります。竜の決定がほぼ通る、すなわち無益な戦争を竜が決めたらそれが通ってしまうことになってしまう。」
ククリコンは
「竜の領域が2人なら、人間も2人入るべきね。村長さんと旧ボーナン領の代表は少なくとも入るべきだと思うね。」
と言い
「あとはそれを竜に認めさせるだけね。でもそれやはりむずかしいね。」
と言った。
一週間ほど考え、再度今度は夜うちにあつまり考えることとなった。




