カミュ、魔王領王都に入京する。
一緒に魔王領王都に行きましょうとナーサスさんを誘ったが、用事があるからと断られククリコンと2人で王都に向かう事となった。
王都の城門に行き、門番に武闘会への参加依頼書を見せ入京しようとしたら、ちょっとお待ちくださいと言われた。
何かと思ったが、ようやく入京許可を得て門内に入ると、魔王様が人化した竜王と車に乗って待っていた。
魔王様は
「カミュ殿、これを見よ! あなたが開発した蒸気船を陸用に転用した馬が不要な馬車だ。」
と得意満面だった。
「カミュ殿、ククリコン、乗るのだ。」
と魔王様に言われ乗ると、魔王様がスイッチを入れ車が動き出した。
「どうだカミュ殿。素晴らしいだろう。これを実用化し運送に使うつもりだ。以前話した技術の独占の話、竜とアイナ村には話は通してある。これは我が魔王領の発明だぞ。」
と言った。ヤラレタと思うとともに、俺みたいな前世の記憶というチートなしで車を開発した魔王様は流石と思った。
魔王様に俺は、
「遅くないですか、蒸気機関の見直しが必要では? 」
と負け惜しみを言うと、魔王様は
「ははは、そうだな。武闘会が済んだらともに見直そう。」
と言った。
竜王ファフニールに
「どうして竜王様がここに?」
と聞くと、
「魔王から招待を受けたのだ。しかし、この車何か意味があるのか?遅いし飛ぶ方が早いではないか?」
と言った。
ファフニールとは、2人でいるとき以外は、主君と部下という感じで話そうと言ってある。
その後、魔王様の運転で魔王城に入った。
軽く話をし、魔王様は政務があると言い、俺とククリコンは宿探しをしようとした。
竜王は
「カミュの旦那も俺と一緒に魔王城に泊まればいいではないか。」(他人が居ないのでタメ口)
と言ったが、気を遣うから嫌だといい、ククリコンと宿探しに出た。
竜王も原稿を書かねばと言っていたので、何の原稿だと聞くと、竜王の武闘会予想という記事とのこと。
新聞社に頼まれたらしい。
剣を使ったことのない竜王に頼む新聞社も新聞社だが、受ける竜王も竜王だ、と思った。
宿を探しに城外に出ると、ローランさんが居た。ローランさんも武闘会見学に来たのか聞くと、それもあるが、武闘会出場者のケガを治す救急隊として来たとのことだった。
武闘会ならケガ人が多いだろう。治療呪文の得手を連れてこようかと言う竜王に対し、魔王様はそれは助かる、是非にということで呼ばれたらしい。
ローランさんに今から宿探しですと言ったら、すでに取ってあるとの事。
竜の魔王王都への訪問者、俺らアイナ村の出場者、アイナ村からの応援者用に宿を1件昨日から決勝が終わるまで予約済みとのことだ。
ローランさんにありがとうございますと礼を言うと、優勝して恩返しをしてくださいと言われた。
宿に行き部屋に荷物を降ろし休憩しているとバッチがやってきた。
アイナ村用に宿を借りてくれた事の礼を言うと、こちらもその分儲けるから、とのことだった。
審判部長大丈夫なのか聞いたが、ケルググン殿の練習を見学し目を慣らし、ルールブックを覚えて完璧! とのこと。却って心配だ。
少し休んだら町を案内してくれるとの事だったので、1時間ほど寝て、変装してバッチとククリコンと3人で魔族の王都の見学をして、夕食を食べて帰った。
王都は、整然と道、配置がされた機能的な計画がされた町であり、かといって建物は歴史がありそうな石作りの建物が並ぶ、そう前世でいえばイギリスの街並みを感じさせられた。




