↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
64/154

カミュ、久々王都に行く

 ヤマタと魔族、竜の不戦条約及び通商条約の締結は早かった。

 ヤマタとしては同盟を結びたかったようだが、お互いに同盟を結ぶときの締結内容が今一つあやふやという事もあってまず不戦条約と通商条約を結び、その後同盟をということになったらしい。


 ヤマタとしては、魔族や竜に攻め込まれない、若しくは隣国であるホクリクン、イナバーンに攻め込まれない様に牽制する、という目的。


 竜や魔族としてはそれぞれ敵対しているイナバーン、セトに対して無傷であるヤマタが裏で協力しないようにする目的。


 これら利害が一致した結果である。


 不戦条約には、ヤマタがイナバーン、セトに対し、戦争物資の売買の禁止、援兵の派遣禁止が定められヤマタがイナバーン、セトに攻め込まれた場合、即座に竜と魔族が援兵、物資補助することが決められた。


 そして竜、魔族によりイナバーン攻略作戦が実施されることとなった。

 作戦は、


1.竜軍は前回の倍の兵1000を連れてイナバーン王都に攻め込む。魔族は飛行軍1000を魔王直卒で率い合流する。

2.魔族は魔族軍第2隊を旧ボーナン軍兵とともにボーナンに派遣し占領する。

3.竜王と魔王はイナバーン城の一部を見せしめの為に破壊し、イナバーン王にボーナン領割譲を迫る。

4.イナバーンの希望を挫く為に、俺(カミュ)もイナバーン戦に竜軍として参加する。


ということになり、ボーナン割譲後は、

1.ボーナン移住希望者を竜の領域、魔族領で募り移住させる。

2.現在のボーナン在住者はボーナンを退去するか住むかを選ばせる。

3.住民が固定されたら、竜及び魔族の駐在軍及び人間軍を編成し、ボーナンに駐屯させる。

4.差し当たり竜の駐在軍に政治統治させるが、期間を見て選挙を行い為政者を決める。

ということになった。


 イナバーン攻略戦が始まった。


 合流先はボーナン北側郊外となった。

 まず竜軍1000が竜の姿で飛行し、アイナ村上空を通過するとき、俺がフライで空を飛び合流。

 魔王軍飛行隊は1000、魔王直卒で俺たちに合流した。


 合流に1日かけ、一気にイナバーン王城に飛んで移動した。


 イナバーン城門、前回の竜王ファフニール襲撃時と同様に吹き飛ばす。

 今回はある程度覚悟というか準備があったのか、上空からファイアーブレイクが降ってきたが、魔王飛行部隊が軽く迎撃。特に魔王が100発百中で撃ち落とした。


 下からの攻撃については、竜の火の玉や俺の広域攻撃魔法で魔術師、弓隊を軽く迎撃。

 ほぼ無傷でイナバーン城上空にたどり着く。



 竜王ファフニールがイナバーン王を呼び出し、王が城のベランダに出てきた。

 ファフニールが言う。


「王よ、いつぞやの約束通り貴様らを殲滅しにやってきたぞ。」

 王は

「竜王よ。わがイナバーンは竜には屈せず。今たとえ我が死すとも、王太子がいる。」

といった。

 魔王が

「同盟の援軍として私も来た。イナバーン王よ。はじめまして。魔王ベルゼバブである。」

といい、前にでた。


 王は

「竜王よ、魔王よ。今我倒れても王太子と英雄カミュがいつか我が仇をうつであろう。」

と言った。勝手に俺の名前を使うなよ、と思いつつ、

「お久しぶりですね。イナバーン王。俺に何か用ですか。」

といい、魔王の横に並んだ。


 イナバーン王は

「英雄カミュよ、今王国は危機に瀕している。今すぐ竜王と魔王を撃つのだ。」

と言うので、俺は

「いやあの・・・俺はアイナ村村民として竜王ファフニールの援軍に来ているんですが。アイナ村は竜王の領地ですし、その命令で。」


 王は

「カミュよ。王国の危機に裏切るのか。すぐに魔王を撃つのだ。」


 俺は、魔王と顔を見合わせ苦笑いしながら

「裏切るも何も・・・村の危機に何もしないで税だけとっておいて危機になれば守れっておかしいでしょ。竜王は村の開発の為にお金をくれ手伝ってくれたし、魔王様は飢饉の為の作物を提供して下さったり村に仕事を発注してくれたりして村の発展を手伝って下さった。どこぞの国の侯爵の様に俺の留守に村の食糧を略奪しに来たりはしなかったですよ。裏切り者って先に村を裏切ったのは何処の国ですかね。」

というと王は

「黙れ!カミュ、貴様王国の恩を忘れおって。この裏切り者め。」

と言うので

「恩はもうとっくに返したと思いますよ。ファフニールと以前戦ったのも、どうみてもイナバーン王国が悪いのにあなたが竜王に詫びようとしないから仕方なく戦ったんですよ。あの戦いは王国国民が何人も死んだ。どうみてもあなたやあなたに媚びを売る貴族が竜王より悪いのにあんたの下手なプライドを保つため俺が戦わざるを得なかった。俺が竜王と戦って追っ払わなければ王国民が沢山死ぬ恐れがあったからだ。」

といい、王を睨みつけ

「今日のこの結果はあなたたちがしてきたことの報いだ。あなたがこの危機を脱したいのであれば、俺に頼むのではなくあなたのお仲間の貴族に頼ればいい。」


 俺は後ろを振り返った。建物の陰に隠れ様子を見ている王国民に大声で告げる。

「皆、セトでの事を聞いているだろう。魔王軍は一般国民に対しては歯向かわない限り保護し手出しはしない。そうですよね。魔王様。」


 魔王は

「そうだ。私が用あるのは王と貴族である。民には手出しはせぬ。」

と言った。

「アイナ村は、俺が留守の間、食料を含め物資を根こそぎ略奪されそうになった。ボーナン侯爵とそれを命じたイナバーン王によって。」

イナバーン王は実際略奪を命じたかわからぬが今後の交渉のためにそう言った。

「王やボーナン侯爵は、略奪を止めようとした竜に対して危害を加え殺そうとした。」

「略奪を止めようとした村の幼子を殺そうとし、それを庇い略奪を止め村を守ろうとした竜ローランを殺そうとしたのだ。ボーナンと王は。」

「よってアイナ村は竜と魔王に降った。いざと言うときに村に災厄をもたらすのはイナバーン王であり、それを村の為に止めようとしたのは竜だったからだ。」

「王は俺を裏切り者と言う。しかし皆に問う。イナバーン国は我ら貴族ではない国民に対し何を国として何をしてくれたのか。」

と王都民に問うた。


 俺は竜王と魔王に対して言った。

「竜王よ、あなたは以前、次に来るときは城を自ら吹き飛ばすと言ったらしいが、俺が吹き飛ばしていいですか。」

と言った。


 魔王は

「竜王よ。カミュ殿に任せるべきであろう。」

とファフニールを見て言った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。