↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
59/154

カミュ、魔王の訪問にビビる。

始めて評価が入りました。

嬉しいです。ありがとうございました!

 以前から気になっていたことがある。

 何故、魔王軍、いわゆる魔族はここまで人間に関して寛容なのか。


 セトに関してもそうだ。

 魔王軍は旧セト領の人間の要望によりセトと戦争をした。

 確かに魔王軍の奴らは、いわゆる高潔な奴らが多い。

 でも、自国の民を犠牲にしてまで他国の民を救う必要があるのか。

 旧セト領解放の戦いはラオンの部隊が獅子奮迅の活躍をし、ほぼ被害なしで完勝したと聞いた。

 しかし、少なくとも負傷者、死人は出たようだ。


 俺が魔王なら自国の民を犠牲にしてまで他国の民を救うことはしない。


 ラオンに聞いた。

 ラオンは

「この大陸には色々な生物がいる。人間、竜、そして魔族、ドワーフ、エルフ。そしてそれぞれに得手不得手がある。人間、竜の国は、それぞれ単一の種族が治めているが、我ら魔族は違う。獣人と言っても様々な獣人が居る。ケルググン様や我の様なライオンの獣人、ウサギの獣人、リザードマンその他多数な。そしてそれぞれが得意なモノを仕事として魔族は成り立っている。」


「魔王様は、それぞれの得意とする事を行うことによって、それぞれが助け合い国を運営し皆が楽しく暮らせる世の中を作りたいとお考えである。」

「人間も同じだ。特に人間は我ら魔族の出来ない、苦手とする所を得意とするものが多い。よって人間を取り込むことによって更に国が栄える運営をしたいとお考えなのだ。」

「ある意味竜も今は考えは同じだろう。カミュ殿、あなたが来るまで竜は人間は取るに足らないものだと思っていた。しかし、今は違うだろう。それは何故か?竜が出来ないこと、苦手な事をアイナ村の住人が満たしてくれるからではないか。」

と言われた。


「よって魔族は魔族領の人間を尊重する。我々の苦手とするところを人間に提供してもらい、そのかわり我らは人間に対し、我らの得意とするところ、防衛や力仕事、魔法を提供するのだ。」

と言った。


 わかったようなわからんような感じではあった。


 旧セト領の開発、アイナ村の建築や農地拡大、港造成、石鹸、農具等の製造がどんどん進んでいる。ボーナン領の兵士でアイナ村に残った者たちは、すぐに村に溶け込み率先して働いてくれているし、自発的に自警団を結成しこの村の弱点であった警備防衛を担当してくれている。


 先ほど言った港を作ったのは、ついに鍛冶屋のラムザさんに依頼していた石炭の代わりに魔石を使うインチキ蒸気機関が出来上がったからだ。


 2隻作り、1隻はアイナ村用、1隻は魔王に献上することにした。

 ラオンに試乗させ、これを魔王に献上したいのだがという話をしたら、是非そうしてくれということになった。魔王や一部の魔族は空を飛び早く移動できるが、そうでない魔族に対してと荷物の運搬には非常に役に立つとのことだった。魔王様はお悦びになるだろうと。


 魔王に献上するに際し、どのようにして運ぶか、ということになった。最初はマジックポケットに入れて竜か魔族が空を飛び運ぶことにしようと思ったが、試運転もかねて沿岸を廻って魔王領の港まで運行することとなった。


 運転するのはアイナ村の漁師と魔族海軍の航海士ということになった。いきなり一緒に試運転というのもきついだろうということで、魔族海軍の航海士にアイナ村に来てもらい、漁師と一緒に航海練習をしばらく行い打ち解けた後、竜の領域の沿岸を廻り魔王領の港まで航海することとなり出発した。大体2日で着くだろうとのこと。




 竜のイナバーン破壊?活動は実施された。

 事前に人化したラオンら魔族が夜間ボーナン領に忍び込み、ファフニール名のボーナン城攻撃予告の立て札を立てた。立て札には、巻き込まれたくなければ、住民は旧セト領かアイナ村に一時避難せよと書かれていた。


 ボーナン住民の避難が終わった頃、竜王ファフニール率いる竜の軍団がボーナン上空に攻め込み、ボーナン城を口から吐く火の玉、氷のブレス、電撃で一瞬で粉砕した。


 ボーナン侯爵たちボーナン領の貴族はすでに王都に逃げ込み、城を守るのは先日アイナ村に攻めてきた時に捕虜になったもののうちボーナンに先代の恩義で帰ったものたちだったらしい。


 竜はこれらの兵を凍らせ、城の破壊に巻き込まれない様に運び出した後に城を破壊し、城破壊後兵を解凍しハイヒールで蘇生させ、


「主人が見捨てた城を旧主への恩義の為に守備をする心意気は大したものである。だがもう先代の恩義は返したのではないか。貴公らを見捨て逃げて行った者たちにもう尽くす義理はないだろう。」

といい、

「貴公らのかつての仲間はアイナ村や旧セト領に集落を構えている。貴公たちさえよければそこに行かぬか。」

と説得し、彼らは旧セト領に行くこととなった。


 王都やその他イナバーン領については、これを知った国王の対応待ちとのことだ。




 魔王に献上する為に試運転した船は、無事魔王領の港に着き、驚きを持って迎えられたとラオンから聞いた。

 試運転はアイナ村漁師が同行した魔王軍海軍に航海方法を教えながら行ったとのこと。


「我らが海軍に指導して下さったアイナ村の漁師の方々だが、今回の航海の功により魔王様より魔王軍海軍師範という位につけ勲章を与える事になった。」

との話がラオンから村長に伝達された。


 なんでも航海中、お互いにとって未知の領域であった竜の領域沿岸の航海について、アイナ村の漁師が大活躍。魔王軍海軍を唸らせる航海技術を発揮したとの事。

 是非今後もご教授お願いしたいとの海軍士官の願いにより決まった。


 漁師たち本人は漁の期間中以外であれば構わないとの答えを貰っている故、魔王軍海軍が漁師たちに船の操作を教えてもらいたいとの事と、魔王様が技術を教えてもらう上は感謝をせねばということで海軍師範という地位と勲章授与が決まったとのことらしい。


 そのことを村長に聞いた夜、ククリコンと飯を食っている時、玄関ドアの外から声が聞こえた。

 ラオンの声で

「カミュ殿いるか。用がある。」

と言う声がしたのでドアを開けると、そこには人化したラオンの他にもう一人いた。



 なぜあなたがここにいる。俺は正直驚いた。


「カミュ殿、夜分済まぬ。魔王様である。」


 そこには以前あった事のある、威圧感、カリスマ性のある人物


 魔王が居た。

続きを読みたいなどと思われましたら広告下の

【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】【★★★★☆】にして応援いただけると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。