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カミュ、カ・チューの活躍ぶりに驚く。

「さて、竜の皆さんについてですが。」


 ルオさんは竜2人、バッチとローランさんを見て言う。


 村長は、ルオ、代わろうといい続けた。


「かつて我々はアイナ村と竜の領域の友好を求めた。バッチさん、あなたはカミュさんが居なくてもわが村と友好を結ぶ意味を示せとおっしゃった。」(カミュ、竜と対談す 2より)


「我々は竜に対して与える事のできるものは、今の所先ほどお話しした竜治療用の消毒温泉しかありません。ローランさんが協力してくれるとのことなので、徐々にそういうことを増やしていこうと思っています。今の所はこれで勘弁してくれませんか。」


「現状、竜とアイナ村との関係は・・・竜からしたら我々人間は弱い生き物でしかなく、その気になれば1日もかからず全滅できる存在でしかない、それが現状の様になっているのは、カミュ殿が竜に対して暴力装置となっているからにすぎません。カミュさんがかつてあなたたちの王であるファフニール殿を倒した、そのことがあるから敢えてあなたたちは我々に手を出していない。違いますか?」


「カミュさんが来てから、ローランさんが村に来て村の発展に協力してくれて、バッチ殿も今日来てくださった。今後温泉ら上手くいき、名産が出来ればあなたたちにとって人間の価値が上がる。そうなるまで少なくとも現状を維持して頂けませんか。」


とバッチを見て村長が言った。





 バッチは村長、ルオ、カミュを見て言った。


「いや、村長、すでに人間、少なくともアイナ村の村民は我ら竜にとって必要である。」

そして、


「我が王ファフニールからアイナ村に要請する。」

「1.カ・チューを少なくとも後30人作成し、竜の領域に寄贈せよ。」

「2.カ・チュー用のワクチンを少なくとも月に40樽、若しくは同量我らが竜でも作成できるよう指導せよ。」

「以上だ。」






 カ・チュー、そういえば以前作ったな。確かワクチンの試作と共にハッサン先生が竜の領域に持っていったんだっけ。(カミュ、カ・チューを作る。)


 村長はルオさんを見た。ルオさんは頷き外に出て行った。多分ハッサン先生を呼びに行ったのだろう。


 ハッサン先生が来るまで皆腕を組んで考えてた。カミュは、カ・チュー作るのは難しいんだよなと考えていた。


 ルオさんがハッサン先生を連れてきたので、今までの事情を話した。

 そしてバッチが続けた。


「ハッサン先生が来たから続ける。我が竜族の名医カルスによれば、ハッサン先生の作られたワクチンは、我らが竜が特に幼成時に打てば非常に効果があるとのことだ。しかし、このワクチンを注射する位置が非常にピンポイントで難しいとのこと。それがこの村から贈られたカ・チューに打つ位置を説明し打たせると非常によく効くとのことだ。また、成人となった場合でも、幼成時ほどではないが

かなり効き目があるとのこと。」


 バッチがハッサン先生を見て続ける。

「このワクチンだが、非常によく効くのだが、成人に打つと多量に必要なため、成人に対しては特に重症患者以外は打っていない。だから他の皆にも打つために少なくとも月に40樽は欲しいとのことだ。これで我が竜はかなりの数痒みから解放される。この痒みは病気ではないらしく、ポーションや

ヒール系の魔法でも治すことが出来ず、今まで非常に我々は苦しめられてきた。それが解決する。」


 ハッサン先生は、

「カ・チューをカミュ君が作ったのを見て、私は意味がないと思ったのであるが、そうか、注射の位置と言う点で効果があったか。」

といい、俺を見て

「すまなかったな。カミュ君」

といった。


 俺は笑いながら頷いてバッチに言った。

「カ・チューを作るのは時間をくれれば何とかする。あれは作るのが難しいので30人だとひと月は見てもらいたいがそれでいいか。それともう一つ、あのワクチンは俺が錬金でまず作りハッサン先生がローランさんの血で効能を調べそれを元に再調整して作ったものだ。あのワクチン自体はほんの初歩的な錬金でできるはずだが、竜は作れないのか。」


 バッチは

「我ら竜は貴様らの言う専門薬は作ったことがない。大体治療はパーフェクトポーションを用いて行うのだ。だから錬金はポーション系のものしか作れない。」


 村長が、

「ワクチンはアイナ村から提供しましょう。すまないがハッサン先生、カミュ君よろしく頼む。今後予定している錬金所が出来ましたら竜の方々も来られて勉強したらどうでしょうか。ワクチンは初歩の錬金で出来るそうですから。」


と言った。バッチは頷き賛成した。


「今日の話は帰ってファフニール様に伝える。」


 そして

「あくまで私見でしかないが・・・この村には我らの喜ぶものは沢山あると思う。まずは温泉だ。これはローランもであろうが、男女の竜とも夢中になる気持ちよさだと思う。それに先ほどまで村を見させてもらったが、我ら竜が欲しているものが沢山あった。なあ、ローラン。」


 ローランさんは

「温泉の他にですか・・・それはこれから作るのでは。」


 バッチは半分呆れた顔をして。

「いや、現状でもある、ローランが気付かないということは、女性の竜が喜ぶものなのかもしれんが。今日それらを幾つか買わせてもらった。」


 バッチは村長を見て

「村長よ。温泉、カ・チュー、ワクチン、消毒液、それに我の買ったもの・・・我が竜の領域とアイナ村が友好を結ぶ日は近いかもしれぬな。」

と言った。


 その後、

1.とりあえず近日中に竜の団体を温泉に連れてきて宣伝する。ファフニールは急ぎますカミュ家の風呂に呼ぶ。

2.バッチは今日村で買ったもの(何かは教えてくれなかった)を竜の領域で宣伝する。

3.カ・チューとワクチンは毎日1人と1樽ずつ作りローランに渡す。ローランから竜の名医カルスに渡す。

4.竜の名医カルスは、ワクチンを作ったハッサン先生と話したがっている。近日中に会談の機会を設ける。


という事が決まった。


 俺が竜の暴力装置から解放される日は近いかも。


4.についてはハッサン先生が大喜びしていた。


 ルオさんが続ける。

「物価の事である。何品か物品を定め王都との価格と比較をしている。過去は王都比50パーセントであったが、目標は75パーセントである。過去においては王都と比較して物価は安かったが肝心の売るものが少なかった。」



 ルオさんは皆を見ながら言う。更に、


「今後品物、品数が増えると思われるが、このままの物価では王都の商人に村の作物、商品が安く買いたたかれるだけである。かと言って物価を王都並みにすれば、王都からの商人がアイナ村に来なくなる恐れがある。よって、商人に利を与えつつわが村の住民の賃金を上げる為に、まず目標は75パーセントとした。」


 ルオさんはバッチとローランさんを見て


「物価安定のためには引き続き竜の皆さまから金貨を得なくてはならない。我々は竜にとって必要なモノ、サービスを考えるが、その紹介はバッチ殿、ローラン殿に協力願いたい。」


 そして俺を見て、


「まだ先の話だと考えるが、竜達からの金貨の流入が増加しすぎるとインフレを起こす可能性がある。そのような事態になりそうな場合、適正以上の金貨を合法的、すなわち村民の感情を悪化させずに竜側に返す必要がある。その時はバッチ殿やローラン殿に事前に相談するので協力願いたい。」


 インフレ対策については事前に俺がルオさんに相談した事だ。

 一応対策案はルオさんと作成してあるが、今はまだ内緒という事だろう。


皆が賛成したので、村再生案についての話はひとまず終わった。


 村長が追加議案があると言い、

「ククリコンについてだが、今回の村再生案について陣頭指揮に立ちとてもよく働いてくれ、村民の人望も厚い。以前カミュ殿より依頼のあった村民として認める件については認める。」

「と、いうか認めることが遅すぎたくらいだ。これは村民からの要望だが今回村民として認めるとともにこれまでの協力に対して、名誉村民賞として勲章を授ける。」


 俺は村長に

「ありがとうございます。ククリコンも喜びます。」

と言った。


 今度はバッチが、

「ローランの家の件だが、今後の我ら竜と村との関係を考え、ローランの家としてではなく竜の駐在所として建てて頂きたい。その為には人化した竜が何人か宿泊でき、居住できるように設計変更をお願いしたい。」


 俺はローランさんを見た。ローランさんは両手を広げあきらめ顔で首を振った。バッチに見えないように。

 多分これはファフニールの指示ではなく、バッチがごり押ししたのだろう。


 しょうが無いやつだと思いつつ、竜の領域のおそらくナンバ-2であるバッチがこの村を散策し気に入ってくれたことはよいことだ、と思った。


この件を村長が了承して会議は終了した。

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