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カミュ、温泉効果にビビる。

 あれから・・・


 まずは、当日夜、早速夜にファフニールの嫁であるムラサメがやってきて、うちの温泉風呂に入っていき、その話を聞いたファフニールが早速次の日の朝うちの温泉風呂に入りに来た。


 ファフニール夫妻とも温泉風呂がとても気に入り、夫妻は、大浴場に入りたいとせがんだが、


「大浴場の塀や更衣室は俺が錬金で作った仮設のままで改修後までは入れない。」

と言ったら、


「入れないのは許せん。工事については、例えば午前中のみ行い、午後からは入れるようにしろ。」

と言って聞かず、村長宅におしかけ、無理やりボスガンさんや村長に話をつけてきたらしい。


 ボスガンさんは

「工事したらいちいち営業する為に片づけなければならずメンドクサイ。」

と言ってた。


 ボスガンさんと相談し、錬金で男用として塀の囲みや更衣室のない風呂をもう一つ作り源泉と接続した。


 それで、塀や更衣室のある方を女性用とし午前中は工事、午後は営業することにして、仮設の方は1日中男性用とすることにした。


 ファフニールは毎朝何人かの人化した竜を連れて入りに来た。連れてくるのは男竜でお偉方らしい。ローランさんに聞くと温泉は大人気で、いつの間にか竜の政庁では、男性閣僚と王が朝温泉風呂に入りながら政策を談義するのが風習になりつつあるとのこと。


 しかし竜の女性閣僚はその談義には加われず不満が出ていると言っていたので、


「女性閣僚は水着を着て入ったら。」

と言って、俺はローランさんに水着の説明をした。ローランさんは水着についてはバッチ様に相談してみると言っていた。


 しかしこの様にすると朝、村民が入れないので、規則として、朝の営業は9時からとし、竜の談義はその15分前、8時45分までには終わる様にという規則をファフニールと村長が決めた。


 守らない場合は、村長からファフニールの嫁ムラサメに連絡が行くようにした。


 竜の痒みを抑えるための消毒液を混ぜた薬用風呂については、ハッサン先生が温泉の泉質をもとに消毒液の配合を決めて実験した。被験者はローランさんとバッチだが、共に評判が悪かった。


 バッチが言うには、

「折角の温泉の気持ちよさを消毒液の匂いが台無しにする。」

とのことだった。


 また、

「竜の名医であるカルス先生が言うには、幼竜時にはかなり効果があるので幼竜のみ健康の為入浴させるようにすればいい。幼竜用の予防風呂として村民に作ってもらったらどうか。」

とのことだった。


 今まではタダで入浴できるようにしていたが、管理費、村民の働き口も考え、入浴料を取るようにしたらどうか、とルオさんが提案し、そのようにすることとした。


 風呂2つの外側をとりあえず低い囲みで囲み入り口を作り、入り口で料金を取るようにし、その料金で清掃等の管理費と人件費、公共事業用の費用とすることとなった。


 人間に関しては400ゼニー、竜に関しては金貨半枚で20回とした。


 金貨1枚当たり10万ゼニーで、キルトロン時代の物価から考えると1ゼニー=1円であるので竜側にとって高すぎないかと思ったが、竜の政庁でオッケーが出たのでそうした。


 最初のうちは温泉使用時間を竜と人間で分けていたが、思っていたよりかなり竜は温泉が好きになったらしく、もっと入りたいと言ってきているとのことだったが、いかに人化しているとは言え竜は竜、人間とは全然比較にならないくらい強い。揉めて喧嘩にでもなり死人が出たら大問題になるので村側として拒否した。


 ある夜、バッチがうちに来た。

 というか、あれからバッチは毎日のようにうちに来て風呂に入っていく。場合によってはうちに泊まったりしていた。


 バッチが

「温泉風呂の入り口にこれを立ててくれ、そうすれば人間と我ら竜が風呂でもめることはない。」

というので、

「なんだこれ?」

といた。ちらっと見ると字が青く光っている。

「竜の政庁で決まった法を王の誓約で書いた看板だ。」

と言って見せてくれた。


 そこには、

『温泉風呂内部においては身分差はなしとする。またこの誓約を破り暴力行為に及びし竜は死罪とする。 竜王ファフニール』

と書いてあった。

 これはなにか、と聞くと、竜古来の誓約魔法で、

「この文字で書かれた内容を破りし者にはこの文字がそのものに張り付きそのものを呪い殺す。」

とバッチは言った。これで竜側は温泉風呂で暴力行為は振るえないので人間が入浴する時間も温泉に入れるようにしてほしいとのことだった。


 俺は、どこまでこいつら竜は温泉が好きなんだ、とあきれるとともに、次の日村長宅にいって許可を得てきた。


 この後、大浴場で角の生えた人化した竜と村民が仲良く話す姿を見る様になり、更に入浴後村の屋台や飲み屋で仲良く酒を飲んでいるのを見かけるようになった。


 ファフニール自体、温泉で知り合った村民と居酒屋で笑いながら酒を飲んだり、村民の作業を手伝ったりする姿を見る様になり、村民に非公式の場で、「ファフの竜兄ちゃん」などと呼ばれるようになった。


温 泉のおかげで、竜と村民が対等に付き合えるようになった。

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