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カミュ、カ・チューを作る。

錬金による改造人間(本編では改造機器)第2弾を作りました。

水路作成計画はどんどん進んでいる。

竜のロ-ランは人化した上で村外工事時は積極的に工事の護衛をしてくれ、人力では厳しい工程の場合工事監督のボスガンさんの指示に従い手伝ってくれている。


水路工事についてはまず、ボスガンさんは水路の計画上の流路両側に旗を立てた。そしてその旗の間を2日かけてククリコンが鼻先のドリルを駆使して掘った。


掘った後を、村長から雇われた村民が、土をどけ、更に幅拡張の為に掘り広げ、残土を村外のとなりに捨てている。


村長の指示で、この土を隣に置いてある竜の糞と混ぜ子供たちが土嚢に詰めている。

これは村長の発案で、畑に糞を薄めた水を撒くほかに肥料の多いすなわち栄養価の高い土を作り、来年以降の畑づくりに使用しようとのことだ。


土に竜の糞を混ぜた場合、それをすぐそのまま撒くとアルカリ性が強すぎ却って畑によくないので、1年寝かせて十分に発酵させてから使うとのことだ。


今、完全に村側の北側、つまり上流側の切削工事は終わった。村人たちがククリコンの掘った穴を広げ、掘ったその土を運び水路を作っている。村外北部、すなわち上流側は土が固いので、ボスガンさんの指示で石を敷き詰める工程は省くことにした。


で、俺は何をやっているかというと、ハッサン先生から作成する薬の量、納期の指示が来たのでそれを作りつつ竜の痒み予防について、ハッサン先生の意見を聞きながら予防薬を作っている。


どうも予防薬を作るのは難しそうなので、予防ワクチンを注射するという事になりそうだ。


ただし、わざわざ一匹毎に注射するのは難しいということだったので自動的に竜に注射する様にしたらどうかと言った。


ハッサン先生は、

「カミュ君。そのような方法があるのか。」

と聞いてきたので、

「一応は。とりあえずその方法の準備をしてくるので、近日中、まあ今日中にはしますが準備が出来ましたらまた相談させてください。」

と言ってハッサン先生に注射器をいくつか貰い家に帰った。


家に帰る途中に、何匹かの蚊を殺さないように捕まえた。


家に帰り、早速手術室の準備をした。


先ほどハッサン先生に貰った注射器の一つと蚊を一匹取り出した。


そうである、自動的に注射をすればいいのであれば、そういう装置を作ればいいのだ。

おれは久しぶりにキルトロン科学者の頃の情熱が戻っていた。


蚊は人を刺す。刺して血を吸うのであるが、これを改良して刺してワクチンを注射すればいいのだ。


すなわち、蚊と、血や液体薬を体内に注射する注射器を合成した機器生物をつくればいいのである。


まず竜の痒み止めワクチンのサンプルを錬金した。


俺は魔石を使い蚊と注射器を合成する手術を行った。蚊は小さくなかなかうまくいかなかったがついに一匹、蚊と注射器を合成した機器生物を作ることが出来た。

なんだかんだで、蚊である本体と先についている注射器の大きさを合わせたら拳大の大きさになった。


「カ・チュー」

機器生物は吠えた。体が小さいからあまり声は大きくないのが幸いだった。

「ご主人様、何のごようでしょうか。」


おれはカ・チューに聞いた。

「カ・チュー。聞くが、例えば所定の液体を注射器に入れ、竜にその液体を注射することは可能か。」

「カ・チュー、可能であります。」

「わかった。今から村のハッサン先生の所に行く。俺の肩につかまってついてこい。」

と言った。


思ったより時間がかかり、もう夕方に近いが今からハッサン先生のところに行くことにした。


ハッサン病院に行くと、ちょうどハッサン先生は今日の診断が終わったところの様だった。


「ハッサン先生、先ほどの方法の準備が出来ました。今からいいですか。」

「いいよカミュ君。」


俺はハッサン先生にカ・チューを紹介し、カ・チューを量産しこの持ってきたワクチンを吸わせ竜に注射し、その代わり竜はカ・チューに少し血を吸わせればよいのではないか、と言った。


そうである。カ・チューの本体である蚊は小さいので、内臓を人間用に変えることができず蚊のまま

で、食料は蚊のまま、すなわち血なのである。


ハッサン先生は

「前に言ったよね、手術の時は俺を呼んでくれと。」

と言った後で

「あんまり役に立たないと思う。」

と、俺の顔を見て言った。何故か聞くと、

「人化させた竜にこのワクチンを注射する際の注意を教えて注射器でワクチンを打った方がいいんじゃないか。」

と言われた。

俺は、その通りだ何やっているんだ俺は、と思った。

ハッサン先生は、

「ワクチン見せて、この程度の構成なら私でも錬金できるかな・・・。まずは私からローランさんに血を貰い、このワクチンの構成と痒み止めとしての効能を検討してみる。そしてベストの構成のワクチンを作る。」

ハッサン先生は続けて、

「ローランさんがヒールを使える様に竜の中にも錬金ができるものが居ると思うから、カミュ君さえよければその竜にワクチンの錬金方法を教えようかと思う、いいね。」

俺はいいと言った。


「あとは、そうだな、このワクチンの効能と注射の仕方を教える竜を一人派遣してもらう。竜の問題である痒みについてのことだ、竜の方も派遣してくれるだろう。多分教えるのにはそれなりの期間がかかるだろうから、その間、このカ・チュー君に竜の領域に行ってもらいワクチンを注射してもらう様にしたらどうだろう。」


それはいい考えだ、と思い賛成した。ただし竜が注射や知識を会得したら、カ・チューはどうします?

と聞いた。ハッサン先生は、

「その時は、その竜がカ・チューを必要とするなら竜の領域に居たままでいいし、必要ないのであれば君の家に帰ってもらうか、うちにくればいいだろう。うちにはカ・チューが必要だし。」

というのでそうすることにした。


カ・チューに一日どのくらいの血を吸いたいか聞くと100ccくらいとのことなので、その間の必要な血はハッサン先生か俺が吸わせる、ということになった。


とりあえずこのワクチンの件はハッサン先生に任せる事になった。

カ・チューはハッサン病院に置いてゆくこととし、俺はまだ水路工事を手伝っているククリコンと合流し

「羊の休息」亭で夕食をとり家に帰った。



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