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カミュ、招待する。

村の水路工事はどんどん進んでいる。

村の上流部、北側の工事は終わり、今は村内の工事を行っておりククリコンは村内工事を手伝っている。


ククリコンの修行だが、早朝、目が覚めてから朝食までの2時間素振りを行い俺と打ち合いをしている。


ラムザさんに作ってもらった刺す用の剣と普通の振る用の剣の型を教え、それを打ち合いで試させるという感じだ。


「うーん。今の突き、入ると思ったんだがね。」

「今の突きはとてもよかった。ただ、俺に打たれるかと思って踏み込みが甘かったな。」


思った通りククリコンは突きの方が得意の様だ。


ククリコンの上達の仕方はとても速い。

俺が前々世で塚原卜伝に教えてもらっていた頃と比べてもとても筋が良い。


しかも、俺は前々世では一日中剣の修行をしていたが、ククリコンは朝の2時間程度と夜、夕食後自発的にやっている素振りのみだ。


こいつは化け物だ。俺が剣で負けるとしたらこいつなんじゃないか、俺はそう思っている。

まあ今の段階だと俺には全然及ばないが。


朝食後、ククリコンは村に工事の手伝いに行き、俺は村人が取ってきてくれたアオカラ草を元にハッサン先生が指示した薬効の薬を錬金している。


ある程度錬金した後、俺は先日サーチで何かありそうな反応をした所に行き、ファイアボールを打ち込み穴を掘った。


何発も連発し穴をどんどん深くする。すると・・・・

「これは!」


カミュは笑い、作業を続けた。





午後になりカミュはハッサン先生の所に行き出来た薬を収めた。

ハッサン先生は

「朝、ローランさんに血をもらってワクチンの検討をしたんだが、ベストの構成でもあまり成人した竜に対しては効き目がないだろう。ただし、幼竜若しくは小型の竜に対しては、将来体が大きくなった時に痒みが感じにくくなり寄生虫が着かない・・とは言わないが着きにくくなる効果はあるかも

しれない。また、カ・チューに刺されることによる副作用も影響ないだろう。」


更に

「昨日の事は村長に話して賛同を受けている。これから砦に行き合図の黄色い旗を立て竜を呼び錬金ができる竜とワクチンによる医療方法を教える竜を呼ぶ。カ・チューはワクチンと共に竜の領域に派遣し、幼竜、小型の竜にワクチンを打たせるつもりだ。」

と言った。

俺はハッサン先生に教えてくれた礼を言うと

「夕方仕事が終わったら村長、ルオさんを連れて家に来てください。場所はククリコンが知ってます。」

と言った。


その後、ラムザさんの所に行き同様に仕事が終わったら宿屋のカシアスさんを誘って家に来てくれと言った。


村の水路工事現場に行った。丁度休憩時間の様で、現場監督のボスガンさんを中心にククリコンや村人たちが楽しそうに話していた。


おれはボスガンさんに声をかけた。

「ボスガンさん。お疲れ様です。」

「あ、カミュさん来たんだね。」

とククリコンが声をかけ、他の村民も

「カミュさんちわーっす。」

と声をかけてくれた。

ボスガンさんは、

「ようカミュさん、お疲れさん。薬の納入かい」

と言って来たので、

「それと鉱物の納入です。あと差し入れです。」

とボスガンさんに飲み物を人数分渡した。

「おっ、ありがとう。ところでさ、カミュさん。ククリコンなんだけど、腕が良くてうちに欲しい。うちにくれないかい。」

「それは駄目です。こいつには俺の後継として剣を教えなくてはいけないし、研究の助手もしてもらわなければいけない。」

と言った。

「そうかい。実はククリコンにも言ったんだけど断られてさ。ま、村の公共の工事で人手が足りない時は貸してくれ。賃金は色つけて払うから。」

「わかりました」

ククリコンは、

「村の為になる工事で、おいらの力が必要な時はいつでも言ってくださいね。」

と言った。ボスガンさんは、

「でもさぁ、ククリコンがあの暴虐のカミュの剣の弟子とは驚いた。あんたが弟子にしたってことは相当強いのかい。」

と聞くので俺は、

「その暴虐の・・っていうのはやめてくださいよ。こいつはまだ腕は未熟ですがかなり筋はいいですよ。」

「そうかい、そいつは凄いな。で、何の用かい?」

「ボスガンさん。実は面白いものを作ったんで、仕事が済んだら皆さん連れてうちに来てくれませんか。仕事が終わった後で疲れている所申し訳ありませんが、面白いものを見せる事が出来ると思います。」

「わかったよ、カミュさん。じゃあ仕事が済んだらみんなを連れて行かせてもらうよ。」

「すみません。ククリコン、仕事が済んだら皆さんを家まで案内してくれよ。ローランさんが居ないけど、

ローランさんも連れて来いよ。」

「わかったね。ところで面白いものって何なんだね?」

「それは、帰ってきてからのお楽しみだ。」

と言った。



俺は工事の方々と別れて家に向かった。


村の再生計画が発動し、竜から分捕ったカネを村庫に入れ、それを再生に携わる人たちに賃金として

与えているおかげで、お金が廻り経済が活性化してきた。


実は今日、俺もラムザさんには鉱物代を。ハッサン先生には錬金した薬代を貰っている。


村の人々も、貰ったお金でお酒を飲んで帰ったり、家族に土産を買って帰ったりしているし、アオカラ草を集めてくれている人たち、主に女性や子供たちも欲しい服、化粧品、おやつなどを賃金で購入している。


お金が廻りモノが売れる様になり、行商さんの来る頻度も増え、この村に店を構える商人も増えている。


だんだんと村が好転している。


ただ心配なのは村庫の金貨の目減り状況だ。

だいぶ減っていることだろう。


またファフニールたち竜を脅して巻き上げるか、と思ったがそうするとこの村から俺が居なくなったらお金が入らなくなるかもしれない。


ここは竜たちにとって納得できる方法を提示し、金貨を貰うようにせねばならないな。




夕方になり、村長、ルオさん、ラムザさん、ハッサン先生、ローランさん、ボスガンさんを始めとする工事の方々がククリコンに連れられてきた。


ボスガンさんは、

「みんな揃った様だ。カミュさん、そろそろ面白いものを見せてくれ。」

と言い、

ククリコンが

「家にみんなを連れてくる途中、何があるのかみんなにしつこく聞かれたね。」

と言い

「ファフニール様達に自慢できるものですか。」

とローランさんが笑いながら言った。


俺は皆にこっちに来てくれといい、幕で囲んだ場所に連れて行った。


「面白いものとは、これでーす。」

といい、幕をはずした。


「これは・・・」

村長が言った。

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