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カミュ、ビュートルさんに商売の相談を受ける。

 竜のカムストックさんの奥様、ビュートルさんの作った料理を食べた。

 この世界の米を使ったご飯、卵料理、スープの非常に美味しい朝食であった。


 ご飯を食べた後、ビュートルさんが、

「皆さんに食べてもらいたいものがあるの。」

と言い、俺が昨日作り方を教えたソバにツユがかけてある、いわゆるぶっかけソバと、それにフライ

を山盛りにした天ぷらを持ってきた。

「このソバに好きな天ぷらを乗っけて食べてください。」

と言った。


 俺は、美味しいがちょっとソバの風味が落ちているかな、と思った。

 ビュートルさんが

「カミュさん、ちょっと風味落ちてるでしょう? 」

と言って来たので

「そうですね。でも十分美味しいですよ。」

というと、

「ちょっと待っててね。」

と言い、台所に行き

「実はこれを使ったのよ。」

といい、乾麺を持ってきた。

「カミュさんにソバの作り方を教えて貰って作ったのだけど、最初に作ったのは上手くいかなかったので置いておいたの。それが乾燥したのでお湯で戻してみたの。それが今日お出ししたものです。こうしてソバを打ったものを乾燥させれば保存がきくのじゃないかな。」


 俺は

『ビュートルさん知識無いのにソバの乾麺作った。』

と心の中で驚きながら、

「たしかにそうです。保存と言う意味で言えば、確かに少し風味は落ちますがいつでも茹でれば出せるという意味では良いと思いますよ。」

「そうでしょう。乾燥方法については、これは自然に乾燥したものを使いましたが、火の魔法ファイアを弱くして使えば更に早く乾燥できるでしょうし。それに天ぷらは食べる人が好きな物を載せるようにした方が面白いと思って。」


 俺は

『前世の〇〇製麺みたいだな』

と思いつつ

「そうですね。今も皆さん好きな天ぷら乗せて食べてますし。例えばカムストックさんは野菜の天ぷらを載せてますし、ククリコンは肉の天ぷら中心に載せてますし面白いですよね。」


ケルググン殿は

「奥方。これ美味しいです。是非作り方を教えてください。」

と言っている。ビュートルさんは

「あなた。これを皆さんにお出しする商売をしたいと思うの。」

と言い

「家の台所で天ぷらはあらかじめ揚げておいて、ソバは乾燥したものを作り、注文が入ったら茹でて出すの。どうかな。こっちに来たら商売をしたいって言ってたからどうかな。」

と言った。カムストックさんは

「それは面白い。このソバはカミュさんに教えてもらったものだが、カミュさんさえよければ。」


 俺は

「俺は構いませんよ。」

と言った。

 ククリコンは

「天ぷらは初めて食べたね。美味しいね。ソバに乗せて食べるのもいいけど、ご飯とスープをセットして好きな天ぷらを好きな量食べるのもいいね。」

と言い、ビュートルさんは

「ククリコンさん、そのアイデア頂き。」

と言った。


 俺は

「竜ってお金いっぱい持っているじゃないですか。今更お金稼ぐ必要はあるのですか? 」

と聞くと、カムストックさんは

「お金はあるけどやることがあまりない。アイナ村と交流する様になってから思うのだが、やりたいことをしてお金を稼ぐことができればとてもやりがいはあると思う様になった。今まではお金を貯めて眺めるだけであったが。」

と言い

「ククリコンさん、この村の竜の駐在所をローランたちが作っただろう。その時に連中が言っていたのだ。モノを作るのは楽しいしやりがいがあると。」

と言い

「お金を稼ぐのは人間は生活する為であって、そういう人にとってこんなことを言うのは気が引けるが、私達にとっては稼いだ金額はやっている商売に対しての評価だと思うのだ。商売が受け入れられれば沢山売り上げを上げる事が出来るし、そうでなければ売り上げが少ない。」

「ビュートルよ。カミュ殿の了承も得たから、ソバ屋をやろう。庭に店舗スペースを設けて。」

と言った。


 ククリコンは

「店舗スペースを作るのは手伝うね。」

と言った。


 俺とケルググン殿は私達も手伝うと言った。更に俺はまず屋台を作り街中で移動式の店舗とし宣伝したらどうかと思い、屋台について説明した。

 朝食後皆で屋台を作り、カムストックさんとビュートルさんは乾麺を作ることとなった。


 朝食後、一から作るより、ということで馬車を買ってきてこれを屋台に改良することにした。

 ケルググン殿と町の案内を兼ねて工事監督のボスガン組に行って板を買って来た。

 その後図面をさっと書き板を切断する。

 俺は魔法で、ケルググン殿は剣で。ケルググン殿、その剣ってレアものですよね。板切っていいんですかと思ったりもした。


 魔法を使い馬車を解体、上部に調理用の設備を付け完成した。

 移動については、最初は馬で引っ張るかという話だったが、武闘会で魔王様に自慢気に見せつけられた蒸気機関の車を参考にして自動式にした。


 自動車用の蒸気機関はいくつか暇を見て作っていたのでそのうちの一個、出力がちょっと小さくて没にしたものを使い、錬金と魔法で車を作り屋台と接続した。


 ソバの乾麺については、火で乾かしたものと日で乾かしたものの2種類作ったとのこと。移動中の保存はカムストックさん所有のマジックポケットに入れるとの事だ。


 カムストックさんを呼び、車の運転方法を教え練習させた。ケルググン殿も乗ってみたいとのことで乗せた。


 ケルググン殿は

「魔王様が作った車よりよほど早いし魔石の魔力の減り方が遅い。この車を魔王様が見たら悔しがるであろうな。」

と言い

「私もカムストック殿の様にこの村で剣以外何をするか考えないとな。」

と言った。


 移動式ソバ屋は、明日村長に営業許可を取った後、明後日から始動することとなった。

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