33.2年生に進級
学院祭が終わって、また普通の日常が戻ってきました。そして、7月になり年度末試験となりました。今回もジェフに教えてもらいながらひたすら勉強です。ジェフは頭がいい、それに聞くと丁寧に教えてくるし分かりやすい。問題は誰にも親切なこと、特にルナとレムに丁寧に教えていると「カチン」とくる。あの2人はほっとけばいいのにと思ってしまう。
剣術実技は女子ではトップクラス、最近は男子に混ざって剣を交えることもあり点数はいい。あと魔術実技は実力を隠していることもありたぶん平均ぐらい。でも無詠唱は評価してもらえるみたい。
今回も最後は山をかけた。数学は例題と解き方をすべて丸暗記、魔法理論と魔法陣、薬学はもちろんのこと、それ以外の教科も出そうな問題すべてを丸暗記した。記憶力が前にも増してよくなっている。暗記する内容がすんなり頭に入ってくる。
結果は72番だった。前回110番だったので、平均すると91番になる。ジェフは70番とのことでした。学院では1から50番までがAクラス、51から100番がBクラス、101~150番がCクラスといったクラス分けが行われている。このままいくと私とジェフはBクラスになれる。またジェフと同じクラスになれると思うとうれしかった。
今回の試験で成績が上がって上のクラスに行きそうなのは、クラスではセリーナ伯爵令嬢とカルナ子爵令嬢でした。最終的には新学期のクラス分け表を見ないと分かりませんが、この4人がBクラスになるのは間違いないようです。
いつものように、帰りに花時計のところに寄った。
「今回の試験では私も成績が上がって、またジェフと同じクラスになれそうです。ありがとうございました」
お礼を言っておいた。
花時計は何も言わなかった。ただ嬉しそうにしている。そう思った。
それからしばらくして年度末休暇になった。
年度末休暇は長い。貴族の子女は旅行に行く人もいるみたいだが私は平民、そんな贅沢は出来ない。毎日朝から父親の工房の手伝い。昨年から弟も参加したのでにぎやかだ。弟のフランクはティナの6つ下、スキル授けの儀式では火魔法を授かって、今は見習いだ。盛んに「ハンマーを持ちたい」と言ってくるが、「まだ無理」そう言われている。
毎日工房の手伝いでは飽きてくるので、たまに冒険者ギルドへ行って、クエストを受ける。魔獣討伐、素材はマジックバッグに入れられるのでいい稼ぎになる。
本当はジェフに会いたいのだけれど、ジェフは商会の仕事で忙しいみたいだ。たまに失敗した時だけ、私を訪ねてくる。そんな時はいつも花時計のところへ行って話をする。するとジェフも元気になるみたいで、そのまま帰っていく。私もジェフに会うと気が晴れる。帰りはスキップして帰る。
そんな事をしていたら年度末休暇は終わってしまった。
今日からまた新学期、私たちは2年生に進級です。クラス分けの表を見ると、予想通り私とジェフそれにセリーナ伯爵令嬢とカルナ子爵令嬢はBクラスでした。
Bクラスの教室に行くと、今日はクラス初日ということで、自己紹介をすることになりました。BクラスではAクラスに上がった人や、Aクラスから落ちてきた人、それにCクラスに落ちた人や、Cクラスから上がってきた人などで、かなりの人の入れ替わりがあったようです。
実力主義がこの学院の校風らしいのですが、平民が貴族を押しのけて上に上がるというのは、貴族としては妬ましいものがあるようで、私を見る目はきついように思いました。
それでも、今更Cクラスに落ちるわけにもいかないし、何よりジェフと違うクラスになるのは絶対に嫌です。ここは目立たないようにおとなしくしていることにしました。
それから、錬金クラブですが、3年生が卒業して、あの悩み事相談をしてくれた部長さんが卒業したのが痛いです。2年生の部員の人が新しく部長になりました。名前はゲオルク様、侯爵家の三男だそうです。
ゲオルク様には「悩み事相談よろしくお願いします」とお願いしてあります。ゲオルク様は学院祭での実演がうまくいってあれから入部者があったことから私にも親切です。




