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楽園のポストアポカリプス  作者: 平之和移
第2部の1 連邦同盟間戦争編
89/137

第8話 超兵器

6000文字超えちゃいました。


すでに次の戦いは始まっていた。経済同盟がこもっていた山を攻略。したはいいが、すぐに援軍が来る。退けはしたのだが、それは敵がすぐ近くにいることの証左であった。連邦は援軍の出処を探るため偵察隊を出した。


ここは山々が連なっている。山脈というほどではないが。偵察隊は基地を発見。しかしそこは、山の内部に造られた地下要塞だった。


とりあえずと先の戦いで奪った大砲を使う。地面を抉るほど撃ち込む。反撃はなかった。


「硫黄島のパターンか」


双眼鏡で目標の山を見るハリー。周囲の人間も、彼の言葉で納得した。完全に迎え撃つつもりだ。


「だが、無視してもいいんじゃないか」


Cゾーンと呼ばれた山で、ピースサイダー社は集まっていた。プロペインが言った言葉に、偵察を出した雫が反論する。


「いや、だめね。あそこはどうもヘリポートが多いらしいの。つまり、空軍基地。今ここでヘリの存在は確認できないけど、ヘリ用のエレベーターはあったと聞くわ。放置はできない」


「なら攻めるしかないか。だが、大砲は効果なしと」


「白兵戦になるな。BBとオサム、そして私達拳銃警察隊に期待だ」


ハリーがそう締めた。


いつもの作戦会議もハリーの言う通りになった。山を完全包囲。全ての陣地から攻め入り、内部に侵入。攻め落とす。なお、要塞内部の構造は全く不明。長期戦が見込まれる。


ピースサイダー社は、トラックが入るであろう業務用の通路前に来た。シャッターで閉じられている。解放旅団が爆弾をしかける。仲間の合図を待つ。


「全軍攻撃開始」


司令部から伝えられる。爆弾を起爆。シャッターに穴が空く。当然機関銃でお出迎え。何人もやられる。


BBが躍り出る。全ての弾丸を斬り内部へ突入。地を跳ね壁を跳ね接近。首を斬りキル。他の機銃手へショットガンを撃つ。キルが重なる。オサムが続く。アサルトライフルで撃たれる。遮蔽物へ隠れつつ近付きキル。他の兵士も次々入る。


発砲炎が見える。暗い屋内。銃撃。制圧射撃。


拳銃警察隊が前へ。機関銃手を前へ。四人。鉛の弾幕により敵は隠れざるを得ない。まだ一本の廊下でしかない屋内に逃げ場などなく。


何も言わず拳察隊は侵攻。身を乗り出す者をヘッドショットしていく。またグレネードを投げて炙り出す。順調に制圧していった。


通路制圧。奥にはちょっとした広場。中央に、下へ続く階段。前後左右に通路。クラフトで改造でもしたのだろう。中央には徹底的な防御陣地ができていた。全方位隙はない。


敵が撃ってくる。先行した兵士達はやられていく。拳察隊は素早く退いた。オサムが手榴弾を直線的に投げ、天井へぶつける。斜めに飛び返り敵の陣地へ。爆発。陣地の機能を破壊する。


それを補おうと別の通路から増援。拳察隊は無理矢理前へ。ヘッドショットを決めるが手痛い損害を受ける。押し返していき、中央を制圧。中央とはいっても、基地全体からすれば外だ。


「こちらピースサイダー、プロペイン。順調に進軍中。他は?」


「入口で止められている!」「マシンガンで足止めだ!」「何とかいけてる」


報告が順次挙げられる。どうやら一番乗りは自分達。さらに進もう。


「わたし達解放旅団は左右に別れて行くわ。飯テロと拳察隊は正面をお願い」


雫は別の通路へ。中央を維持するのは拳警隊が。下の階の偵察も頼んでおいた。残りは正面へ。


拳察隊とそのリーダーハリーが戦線を開いていく。よく訓練された彼らは頭に当てる。そこへ草食の早撃ちが加わり、純粋なパワーで押し上げていく。


通路を行くと、天から光が。山に穴が空けられている。その空を刺すように、塔が立っていた。そこから周囲に向けて機関銃を乱射。ピースサイダーの足を止める。高所を取られた。拳察隊も撃ち返せない。


すかさずBBが参上。機関銃の掃射を一手に引き受ける。集中攻撃の隙にレモンが狙撃。銃撃が止む。全員突撃。塔を登っていき、拳察隊が手際よく制圧。


このフロアも多くの通路に別れていた。まんぷくテロリストはさらに正面へ進んだ。


やけに重い扉を見つけた。引いて開け、中へ手榴弾を一つ。爆発。すぐにBBが入った。


瞬間、扉が勝手に閉まり、ロックされた。


外からドンドン叩く音がBBに聞こえる。なぜBBは閉じ込められたのか。叩く音からして、外の者も想定外らしい。


入った部屋を観察する。部屋といってもボス部屋だ。広く大きく何もない。見えるのはコンクリートだけ。あとはサイレンと警告灯。


警告灯が赤く光出し、サイレンが鳴り響く。


「よし、まんぷくテロリストを一名捕らえた! あれはハチ公だ。間違いない!」男が喚く。


「よぉし」今度は女だ。「対まんぷくテロリスト専用決戦兵器第二号、共産主義、投入!」


頭上、天井の一部が爆破。何かが降ってきた。着地。巨大な音を轟かす。


それは異様な外見をしていた。


プロペラのないヘリのボディ。それの横に、手のない腕のような部位がついている。上腕二あたる機械は短く、前腕は巨大で、ブレードそのものだった。着地したからには足がある。足は、大きな二輪のタイヤだ。他に、各所にロケットブースターが着けられている。ボディは鉄板で補強され、コクピットの上にはミニガンが二つ着いていた。


これは何だ。BBは理解できなかった。決戦兵器がどうこう言っていたが、これがそうなのか。小学生の工作をレベルだけ上げたようなゴミが、決戦兵器なのか。

右のブレードがBBを指さした。「お前……」少年の高い声。


「え?」


「お前、ファームシティの時の! おれの刀を! ねこ総隊長から貰った刀を返せ!」


ロケットブースター点火。一瞬で加速。ブレードを向け突進。BBは転がり回避。決戦兵器は壁にぶつかる。バックしグルンと一回転。体勢を戻す。


ねこ総隊長。刀のことは知らないが、ねこだけで何者か理解した。


「もしかしてオールドスランガーズ?」


「おれのことは忘れているのか! クソッタレ、共産主義で踏み潰してやる!」


再度加速。BBはまた横に転がる。共産主義なる決戦兵器はブレードを地面に突き刺し、それを軸にターン。また突撃。避ける。先と同じくようにしてターン。BBも避ける。ブースターを止め、ブレードを両方地面に刺し急停止。


タイヤを使いその場で回る。今度をブースターを使わず接近。BBも高周波ブレードを構える。共産主義が横薙ぎ。後ろへステップすることで回避。片方のブレードで突いてくる。体を逸らし避ける。さらに薙いできた。伏せた。地面を叩きつけてきた。転がって回避。


BBには勝算が湧かない。相手は鉄の塊だ。何をどうしたら攻撃できる。


そうだコクピット。レモンはヘリのコクピットを狙撃で撃ち抜いていた。BBのブレードでも、同じことができるかもしれない。


そんな思考時間を逃さず共産主義のブレードが振るわれる。咄嗟にBBは受け流す。さらにもう一撃来る。弾く。突き。避ける。共産主義はそのまま回転。ブレードを振り回す。BBは受けるも少々吹き飛ばされる。


共産主義がブースター点火。後方へ下がる。ミニガンを掃射。BBは斬るもミニガン二つともなると全ては捌けない。いくつか貰う。再度ブースター点火。ミニガンを撃ちつつブレードを前へ。突進。BBは頭上へジャンプ。共産主義を飛び越える。共産主義はそのまま壁へ突っ込む。ブレードが壁に突き刺さる。行動不能。大きな隙を逃さずBBは走る。ロケットブースターを一つ斬った。


共産主義はようやくブレードを抜いた。抜きざまに一閃。BBはスライディングで避ける。懐に潜りコクピットを狙う。が、残りのブースターを点火。共産主義は再び突撃。BBは弾き飛ばされる。空中で立て直し着地。ロケットブースターを一つ失った共産主義は体勢を崩す。すぐ回復。BBはこの間に回復剤を注射。


共産主義がミニガンを乱射。BBは斜めに駆ける。何とか斬り防いだ。ブースターにより一瞬宙に浮く共産主義。近付いたBBを兜割り。受けて凌ぐ。続けて斬り開く。が、BBは跳びフロントガラスに着地。彼のブレードを突き刺す。一発で割れた。そのまま横へ薙ぎ斬る。ガラスが飛び散り、操縦士を見せる。


中にいたのは仮面をつけた少年だった。どこかで見覚えがあったが思い出せない。かまわずキルしようとして、少年はショットガンを向ける。すぐ跳び回避。ショットガンによりフロントガラスは完全に消えた。ようやく弱点が現れた。


「このヤロー! 許さねぇ!」


少年は可愛い声で叫んだ。しかし攻撃は苛烈となる。ブレードで地面をボコボコにしつつ突進。BBが横に避けようとした所を、ブースター点火。横へスライド移動。突きを繰り出す。斬り下がりBBは耐える。ブースターをまた点火。接近。左のブレードで袈裟斬り。BBが受け流す。右のブレードで斬り降ろし。これも受け流し避ける。BBが反撃。少し後方へブースト。ミニガンを撃ちながら下がる。


ブースト移動を繰り返し接近する共産主義。回転斬り。跳ぶBB。ミニガン発射。BBは空中で弾を斬って着地。共産主義、ブースター点火。飛ぶ。上から突き刺し。横へステップで避ける。跳躍しコクピットへ。


またブースト移動で下がりミニガン。億さず追う。共産主義が右手のブレードを振り上げて、下ろす。BBは横へ斬り下がり跳ぶ。拳銃を抜きパイロットを狙い撃つ。二発当たった。さらにブーストで下がった。


少年は怒り狂った。共産主義の動きが変わる。とにかくミニガンを撃つ。撃ちながらブレードをヤケクソに振り回し攻撃。回避のため下がった。ブーストで追い斬ってきた。BBは自分のブレードで受けて弾かれる。だが相手のブレードにもダメージが入る。共産主義のブレードを斬り落とすことにする。


ミニガンの乱射を掻い潜り近付く。共産主義はブーストで逃れようとして、壁にぶつかる。微速前進しつつ斬ってきた。BBは一つ一つを防ぐ。右のブレードで薙いできた。受け流し、敵の突きを待つ。来た。ブレードの上に乗る。駆ける。腕の付け根へ。ジャンプ。上腕を空中で斬った。左腕を斬り落とした。電撃が舞う。


「クッソオオウ!」


少年が吠える。ブースター点火。強引に抜け出す。前へ移動。しかしバランスを崩したことで止まりづらくなる。ブースト移動はほぼ封じられた。


怒りのミニガン乱射。BBはジグザグに移動しながら斬り進む。いくつか貰うがかすり傷。共産主義がまた近付けた。かと思えばブーストで距離を取る。そしてミニガン。消極的になった。


ならばとBBは飛び回る走り回るで狙いをつけさせない。とにかく動く。


ミニガンが回転する。しかし弾は出ない。少年は舌打ち。弾切れだ。


ブーストで突進。右しかないブレードを上段に構え、BBへ振り下ろす。BBは斜めに跳んで避けコクピットのフレームに着地。まだブースターは火を吹く。少年はショットガンを向ける。BBもショットガンを向ける。撃った。BBのほうが早かった。


BBはジャンプ。共産主義は制御を失い壁に突っ込んだ。そして、そのまま動かなくなった。


戦闘終了。しかし何の意味があったのか。敵にとっては意味のある戦いだったのだろう。こちらを罠に誘い、キルする。そのために。しかし兵器は意味不明だった。


休む暇はない。BBは扉へ急ぐ。自分を閉じ込めた扉は、まだ開かない。蹴り飛ばす。無意味。ため息を吐いた。


「ば、バカな」男が放送しているのを忘れて呟く。「まさか共産主義が倒れるとは」


「何てことだ……ん? おいお前は……ゲェ! 草食!」


銃声二つ。BBは頭上を見上げた。よく見たらカメラがある。


「ハチ」草食の軽薄な声。「今開けるよー」 扉げ開けられた。向こうでも、やはりロックされていたらしい。そこにいたのはプロペイン一人。


「よう。お疲れさん。中で何があった」


「えーっと」さて何と説明したものか。BBはとりあえず「兵器と戦っていました」とだけ言った。


「なるほど。詳しくは後で聞こう。下へ行ってくれ。皆そこで戦っている。ハチがいなくなって少し戦局が悪化してな。出迎えは俺で勘弁してくれ」


「すみません。すぐ行きます」


「気にするな。俺はこの中を調べておこう。行ってこい」


「はい!」


駆け出す。下、ということは前の階段。走り降りていく。


地下、二、三階は制圧されていた。地下四階から銃声。駆けつけると、ハリーが撃ちながら後退し、通路から出ていた。草食も今到着した。


「BB、草食。手を貸してくれ。この通路の味方が全滅した。三人で突破する」


「了解です」「おーけい。じゃあハチは前に立って弾を斬って」


BBがすぐ突撃。銃弾が集中する。全て斬り捨てるため、後ろの二人二気をつける。ハリーと草食が来る。草食が早撃ち。六人キル。ハリーがリロードの隙を縫う。二丁拳銃で多くをキル。その後また早撃ち。六人キル。たまらず敵は身を隠す。BBが手榴弾を投げた。爆発。


逃げようとする敵を、ハリーと草食が競うように撃ち抜いた。ハリーはリロードせず銃を次々切り替える。二発に一発は当てた。三人だけで圧倒。


奥に進むと、部屋がいくつもあった。一つ開けるとベッドルーム。リスポーンした敵を片付け手榴弾で破壊。通路の部屋は全てベッドルームだった。


「こちらハリー。ベッドルーム複数発見。階段降りて右の所だ。援軍求む」


「了解したわ。解放旅団を送らせる。待ってて」


雫が言ってくれた。来てくれた解放旅団と共にベッドを全て破壊した。他の通路にもあったようで、苦戦はしつつ全て壊した。


数時間後、深夜になり、地下要塞の完全攻略を達成した。これで憂いはなくなり、進軍ができる。だが今は休む時だ。


BBとオサムは、先の共産主義の部屋にいた。他の者は要塞の食料を漁り遊んでいる。


「何これ」


共産主義とやらを見たオサムの感想。


「対まんぷくテロリスト専用決戦兵器第二号共産主義、らしいよ」


「わたし達相手専用の兵器なの?」


「らしいよ。オールドスランガーズが関わっているらしいけど」


「えぇ? オルスラが? あいつら、解散してなかったんだ。プロペインさんには言った?」


「まだ。後で話すよ」


「どーだったの? これ」


「強かったね。ミニガンを撃ってくるのがウザかった。どうにか斬れたけど」


BBはミニガンすら防げる。オサムは自身を嗤う。対して自分はどうだ。まだアサルトライフルすら防げない。今頃、拳銃弾を防げたぐらいで何なのか。


「ねぇハチ」


「どしたの」


「どうすれば、連射する銃弾を斬れるの?」


「それは、ごめん、解らない。オレも突然できたんだ」


「そっか」


なら練習あるのみだ。一人決定する。BBはオサムの決意を見ていた。彼女には強くなってほしい。直接応援しなければと思うが、何と声をかけようか。


「お! お二人さん。ここにいましたか。戦い見ようと思ったらやられちゃいましたよ。で、それなんです?」


「オレ達専用に造られた兵器らしいです」


「へぇ」


しばし二人は話した。オサムは間に入れなかった。

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