グル廃坑の戦い[レグリウス]
「懐かしい空気だ…」
この戦場独特の空気感はいつぶりだろうか…
「れ、レグリウス剣聖……」
「元だがね」
まだ若い槍使いの女冒険者が声を掛けてきた。
「君は乱戦の方に加勢するといい…君がいなくなればバランスが崩れてしまうぞ」
「! お任せします!」
判断早く女冒険者は乱戦の方へと駆けていく
まだ若いが将来が楽しみな冒険者だ。
彼女なら1級冒険者になるのも夢ではあるまい。
「さて……ダンジョンワームか」
ダンジョンワームの方を見ると
既に大口が迫ってきていた。
「話している時ぐらい待てないのか無粋者」
軽く飛び躱す。
「悪いがすぐに終わらせるぞ、私はお嬢さんへの報酬集めに忙しいのだ」
私の目を治してくれた大恩人、あの不思議なお嬢さんへ早く報酬を渡さねばならない
「一閃十斬…」
私が修練の末に編み出した剣技、文字通り一閃にして十回斬る
ダンジョンワームに逆袈裟斬り一閃…
「ギイィィィィッ!!」
ズバッと十斬の斬線が刻まれた。
その痛みにダンジョンワームはのたうち回る。
「やはり…身体は衰えているか」
全盛期なら、この一撃で終わっていた。
「過ぎたことを気にしても仕方ない…これで終わりとしよう」
剣を鞘に収め態勢を低くする
「一閃百斬」
横一閃
から起こる百の斬線に刻まれダンジョンワームは細切れとなった。
剣を鞘に納め…思う
「歳を取った事に甘えてはいかんな……更に鍛練をしなければな」
拳を握り意識を改める。
後ろの方で歓声が上がるのが聞こえた。
我々の勝利のようだな。




