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人形の部屋

広さは20畳ほどの部屋

窓は無く完全に地下室といった感じなのだが

問題は…

「なんだ、この人形の数は…」

部屋中にマネキンのような人形が並べられている。

人形、人形、人形、たまに獣形の人形。

正直不気味だ。

「あれって骸骨か?」

人形に囲まれた中心に作業台のようなものがあり、その作業台の側には木製の椅子がある。

その椅子に座るように白衣のようなものを着た骸骨が存在していた。

「この遺跡の主かな?」

近づいて確認してみると

作業台の上に1冊の羊皮紙の本が置いてあるのに気がついた。

手に取り中を確認してみると…


***年5月**日

[私はこの子達さえいればいい、この子達さえ作れれば満足だ。

だというのに周りの奴らがうるさい、私にアレを作れコレを作れとうるさい

今日から日記をつけよう、少しは気が晴れる]


どうやらこの骸骨の日記のようだ。

もう少し読んでみるか…


***年7月**日

[周りの奴らがうるさすぎて、この子達を作るのに集中ができない、どうしたら…

そうだ、あの墓所に隠れるというのはどうだろうか?

名案だ。あそこを私の隠れ家にしてしまおう]


「えっと…この遺跡は元々は墓所だったけど、この骸骨が自分の隠れ家にしたってことか」

パラパラと日記を読む。

内容はこの人形達を作った感想や反省などが書かれている。


***年10月**日

[ゴーレムを作った、なかなかの出来だ。

この子に役目を与えよう、この私の家を護るという役目だ。

魔導キーの仕掛けもなかなかの出来だ。

この仕掛けに気づける奴はそうはいないだろう]


趣味で魔導キーの仕掛けを付けたのか

性格が悪いというよりはマニアならではなんだな。

最後のページまできた…


***年12月**日

[駄目だ…納得する子がまるで作れない…作れない…

このままでは私は最高傑作を作れずに終わってしま………]


文字が途中で途切れている。

おそらくここで亡くなってしまったのだろう…

「多分、生きていたとしても最高傑作は作れなかったと思うな…」

マニアってそういうものだと思うから

自分の理想像が高すぎてコレでいいとはならないだろうな。

本を閉じる。

「さてとこの遺跡の事はわかったし、この部屋の探索をするかな」

まずは人形を見て見る。

人サイズの球体関節人形のようで、確かに出来は良い

マネキンのようにのっぺりでこれを作った人にしか分からない美学のようなものは感じる。

「市場的価値はないんだろうな」

それに持っていくつもりもないしな。

他を探すと人形達に隠されるように木箱があった。

とりあえず開けてみると…

「まずは革袋か、中身は…金貨だ」

革袋の中には金貨が20枚入っていた

これだけで来たかいがある。

「次は魔導具か……[魔心核]っていうのか」

スキルが教えてくれた[魔心核]

魔導人形のコアになる魔導具のようだ。

「あの骸骨は魔導人形を作ろうとしていたのかな?」

魔導人形は自動で動く人形

自律型ロボットのようなものだ。

「最高傑作ができたらそれに使おうとしていたのかもな」

[魔心核]は貰っておこう

他にも木箱からは魔導人形の為の魔導具がでてきたので回収した。

「これは宝石と金塊だ」

金貨が尽きたら売るつもりで持っていたのだろう

これも回収。

「装飾品…出来た魔導人形を着飾るつもりだったのかな?」

今ではその答えは分からない…ので回収。

「こんな所かな…さてもう出るか」

ここは骸骨の聖域のようなモノなのだろうから、長いは無用だ。

「お邪魔しました」

軽く会釈して骸骨の部屋を後にした。


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