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鑑定と依頼

「あっ そういえば[白い羽]の人達に来てくれって言われてたっけ」


4級冒険者[白い羽]の三人娘が遺跡から魔導具を持ってきたから鑑定してくれと言われていた。

「時間があるし行ってみるか…」

モミジ(男)に戻り[白い羽]の拠点の高級宿に向かうことにした。

「相変わらず立派な宿だな」

流石は一泊金貨1枚だ。

カウンターにいき[白い羽]に連絡を取ってもらう。

しばらくすると…

「モミジさん!来てくれたんだね!」

金髪ロングの元気娘シルファさんが走ってきた。

なんか金髪が前よりつやつやになってるような。

「どうもシルファさん、妹に話を聞きました。魔導具を見つけたとか」

「うんうん、見つけたよ!私達には使い方がさっぱりだけどね」

雑談を交えながら[白い羽]の部屋に向かう。

「おう、モミジ。来てくれたか」

高級椅子に座り手を振る男勝りなアタリアさん。

「モミジさん!あなたの妹さんが作った香り洗髪剤は素晴らしいです!もう髪がさらっさらになって!しかも虫も全然よってこないんです!」

早口でいいよってきた、さらさら緑髪のソニアさん。香り洗髪剤がお気に召したようだ。

「ほんと虫がよってこないよね。低級…10・9位くらいの魔物もあからさまに嫌な顔して遠ざかるしね」

「嫌な顔されんのは微妙な気分だけどな」

ふむ、魔物除けは10・9位の魔物まで効くのか。

「気に入ってもらえてよかった…そういえば妹が更に髪がさらさらのつやつやになるものを作るとか言ってましたよ」

たたいまリンスの製作中なので宣伝しておく…

「予約!妹さんに予約しますと言っておいてください!」

「私も予約するよ」

「ならアタシも予約で」

三人娘に予約されてしまうとは…嬉しいからいいけれど。

「わかりました。妹に伝えておきます…では本題をお願いします」

「は〜い、コレが遺跡で見つけた魔導具だよ」

シルファさんが高級机にバラバラと魔導具を置いていく、机が傷つくからやめた方がいいですよ。

早速、魔導具を見ていく…

まずは手のひらサイズの三角錐の魔導具。

「これは…簡易結界を張る魔導具ですね。起動させると一定の範囲を結界で守るようですね」

「わっ!それはいい魔導具かも」

そう野外とかでは便利な魔導具だろう…でも

「ですが劣化しているせいか起動しませんね。それに魔石の魔力が空のようです」

「まじか…」

「な、直せますか?」

「ここまで劣化していると直すというよりは全とっかえになりますね」

三人娘が落ち込んでいる。

つ、次を見るか…次はこの腕輪のような魔導具だ。

「この腕輪は…障壁の魔法を展開する魔導具ですね。魔石さえ交換すれば使えそうですよ」

「! それ私が使いたい!重さが嫌だったから盾を使ってなかったけど、それなら盾代わりになるよね!」

「あ〜 そうだなシルファは防御の無さが弱点だったからいいかもな」

「はい、戦力が上がりますね」

三人娘の要望でこの場で魔石交換する。三人娘の持っていた魔石[小]を使い交換する。

「…はい、交換できましたよ。装着して魔力を通せば起動するみたいですね」

「ありがとう!」

交換費用は金貨1枚なり。

次のを見る。

……これは何かのパーツのようだ。これだけでは意味はない。

次のも何かのパーツ…次もパーツ…またパーツ…

「パーツだらけですね」

ソニアさんは溜め息をもらす。

何故こんなにもパーツだらけなのか……次を見よう。

「……これは、魔導キー?」

鍵だ…細長い板の形をしている。スキル[魔導学]がそう言っている。

また鍵ということは…

「どうやら遺跡には最低でもあと一つ部屋があるかもしれませんね」

「!? どういうことだ」

三人娘が驚いている。

「この魔導具は魔導キーです。鍵があるということは…」

「部屋があるかもという事になりますね」

「ということはあの最奥の部屋はブラフだってことか!?」

かもしれない…本当の部屋を隠す為の部屋。

鍵が宝箱に入っていたから、ただの意地悪という可能性もある。

「性格悪すぎでしょ!遺跡の所有者だった人!」

性格悪いというか、用心深いというか…

「この鍵は魔石は不要なタイプですね。どこかに差し込めばいいだけです」

たぶん鍵穴の方に魔石が入っているか、魔力が通っているのだろう。

「あー …でもまた行くのは無理だよな」

「あっ!そっか護衛が…」

三人娘の様子が暗くなる。何か予定があるのだろうか?

「私達は2週間後に護衛依頼で隣国の法国セントリアに行く予定がありまして…その準備とか考えると遺跡に行ける余裕がないんですよ」

なるほど、護衛依頼の予定があるのか…

「どうするか…」

「三ヶ月はいけないもんね」

「あ…ではこうしたら…」

三人娘は何やら話し合っている。

話し合いが終わったのかソニアさんがこちらを向く。

「モミジさんは行商人ですよね。8位くらいの魔物に対処はできますか?」

「え、ええ…対処できますが」

それを聞いて三人娘は頷きあい…

「なら、モミジさんが遺跡の確認に行ってもらえませんか?」

「えっ?俺がですか?」

まさかそんな提案をされるとは思わなかった。

「遺跡で手に入れた魔導具はモミジさんに差し上げます。お金は折半でどうでしょうか?もし護衛を雇うならその代金も出しますよ」

なんとも好条件だ。しかし何故…

「何で俺に頼むのでしょうか?他の冒険者でもいいのでは…」

そう思ってしまう。

「あ〜…うん、私達はね昔、他の冒険者を信頼して痛い目にあった事があるんだ…トラウマってヤツかな」

「なんでかな…モミジは信頼できる気がしてな」

なるほどトラウマがあるのか……信頼できるとか言われると恥ずかしいのですが。

「…わかりました。俺が確認しにいきましょう」

「ありがとう!モミジさん!」

「助かるぜ!モミジ!」

「ありがとうございます!では遺跡の場所をお教えいたしますね」

ソニアさんに遺跡の場所を教えてもらう。

南西にある奇岩地帯か…

「もしお金が手に入って持っているのが不安だったら商人ギルドに預けて、はい、これ割符ね」

商人ギルドにはそういう使い道があるのか

シルファさんから割符を預かる。

割符同士を合わせて確認する仕組みのようだな。

「わかりました。割符預かりますね」

確かに商人ギルドに預けた方が安心するな。

「そ、それとこちらの割符は妹さんに!新しい洗髪剤ができたら商人ギルドに預けてください!お金が出るようにしておきますので!」

ソニアさんがカエデ用の割符を渡してきた。

「了解しました。妹に渡しておきます」

それを聞いてソニアさんはニコニコしている。

「では数日したら遺跡に向かってみようと思います」

「お願いね!モミジさん」

「頼んだぜ!モミジ!」

「よろしくお願いします。モミジさん」

こうして突然な依頼を受けて高級宿を後にした。


「遺跡探索…ちょっとわくわくするな」














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