拷問。ただし情報は吐かせれない
「なぜ、名乗ってないのに俺の名を知っている?」
どうだ大将・・・顔が歪んでるぜ?
ここらで、観念したらどうだ?
「・・・スキル」
「ん?」
「スキルによるものダ。」
スキル・・・どれだ?
鑑定で調べてみる。
おお、これかな。
スキル【悟り】
相手の考えを、無条件に常に読む。
ほほう、いいスキル持ってんじゃねえか。
そうか、これのせいで、名前がわかったんだな。
それよりも、常にってのが、気になるな。
・・・ちょっと試してみるか。
尽は、強く念じた。
「もう、いいだロ。」
「そうだな、じゃあ、殺すか。」
冗談で尽は、言い放つ。
すると、どうだろう。
みるみる内に、天使族の顔が青ざめていくではないか。
おー、焦ってる焦ってる。
やっぱり、あるべき物がないと焦るよね。
奪ってやったよ。【悟り】。
【悟り】
相手の考えを、任意のタイミングで読む。
使いやすいように細工もした。
さて、何考えてんのかな~。
尽の目がキラキラ光る。
対する天使族は、この世の終わりの様な、絶望の表情を浮かべている。
どれどれ・・・
(怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い・・・)
oh・・・これは、やりすぎたかな。
「ぉぃ」
「ひびぎゅぃぃぃぃぃ!?」
小声で呼びかけたにもかかわらず、叫びだす天使族。
「えっと・・・ムールさん?」
「・・ぃ・ぅ」
ちゃっかり、鑑定で見た名前を読んでみるも、反応がない。
というよりも、反応ができないようだ。
完全に固まってしまっている。
(助けてお願い殺さないで何でもしますから・・・)
ん?今何でもって・・・やめておこう。
ああ、もうめんどくさいな。
こういうときの、ガイドさん!
〈お呼びでしょうか。〉
おぅいえす!かくかくしかじかだから、解決策をくれ。
〈思考現実化で、どうにかできるんじゃないでしょうか。〉
ん、どういうことだ?
どうにかって、何を?
〈はぁ、例えば絶対服従させるとか。〉
な、なるほど。例えが、結構えげつないことだけど、わかった。
じゃあ、とりあえず、こうで。
尽が念じると、ムールは、ぴたっと止まった。
かと思うと、急にきょろきょろ辺りをみる。
そして、尽の方をむいてこう言った。
「き、きしゃま、誰なのダ?」
「俺は、尽。お前の兄貴(兼ご主人様)だ。」
「サラっと嘘をつくんじゃない。尽。」
尽の頭にチョップが飛ぶ。刹那の間に。
「痛い!師匠・・・」
「あ、兄ぃ!」
「ぐ、一足遅かったか・・・。」
尽をチョップしたのは、紛れもない。
先ほどまで倒れていたレインであった。
「いてーな!」コノヤロー
「フン!だるい体を起こしてみれば・・・。
おぬし、一体こやつに何をしたんじゃ?」
「いやでも、無事でよかった~。」
「おい、儂の話を無視するな!」
本当に良かった。
まずないだろうけど、万が一ってのは有るからね。
喜びの中、尽は、ふとあることを思い出す。
そういえば、師匠のステータス、全部見れなかったな。
なんでだろ。気になる・・・
「で、おぬし。なにをこやつにしたんじゃ?」
「ん?ああ、なに、大したことはしてない。
ただ、肉体、精神の年齢を少し幼くしただけだ。」
「ほう・・・少し?嘘をつけ。こやつ、ざっと2000年分は若返っておるぞ?」
「・・・おかしいな、外見40歳くらいの奴だったんだけど。」
まぢで?
あーやっちまったな。こりゃ。
まあ、「純粋な子供になれ」って念じたら、そうなるのも無理はない・・・か。
「ちょっと、ミスしただけだよ。誤差だ。誤差。」
「・・・」
レインは、あきれて声も出ないようだ。
開いた口がふさがっていない。
「兄ぃ、この人だれダ?」
「ああ、その人は・・・サ〇タクロースだよ。」
「こら尽。儂の名を偽るな。
なんじゃ、その、サ〇タクロースとは!
儂とサン〇クロースに謝れ。」
「ムール、いいかい。プレゼントが欲しかったら、お兄ちゃ・・」
「謝れ、尽」
「ごめんなさい」
こうして、天使軍襲撃という、イベントは幕を閉じた。




