天翔ける船のやつら
「師匠ーーーー!」
突然倒れたレインに尽は悲鳴を上げた。
レインは大量の血が噴き出すわけでもなく、目を見開いたまま死んだように倒れている。
一体何なんだ。
何が起きたんだ?!
尽は、ぱっと空に目をやる。
遠くにあったと思われた影は、すぐそこまで迫っている。
それは、まるで船のような形をしていて、空を覆っていた。
(はぁ・・・?あり得ないんだが?!)
その船は、ぴたっとその場にとどまっている。
わざわざ逃がす意味ねぇしな。
ッチィ・・・とりあえず落とすか。
そう言うと、尽は刀を一振りする。
とたんに風の刃が空に浮かぶ船を撃ち落とした。
「って、それよりも、師匠は?!」
〈様態が非常に悪化しました。このまま放置すれば、最悪死に至るかと。〉
軽く言ってくれるなぁおい。
とりあえず、【鑑定】だ!
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オールバー・レイン Lev --
[呪印][死毒]
MP 49812370
ATK-
DEF-
MAG-
INT-
AGI-
LIFE-
【スキル】
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[呪印]
呪いの印。術者には逆らえない
[死毒]
一瞬で死に至る毒。
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マジか・・・まあ、焦らず治そう。
尽が少し想像すると、レインの異常は消え去った。
ついでに、元気にもなった。
「おい、レイン師匠!」
「・・・」
レインを軽くゆすり、声をかけるも起きる気配はない。
呼吸を確認する。
・・・どうやら、息はしているようだ。
これで、一安心。
(ん?)
尽が、何かを見つける。
船の処分を考えていると、船からたくさんの人?がぞろぞろ出てきた。
なんだありゃ・・・輪っかがついてるぞ?
何、天族的なやつか?
向こうの集団も尽に気づいて早々、ひそひそと何か話している。
かと思ったら、急に走って尽の方へ向かってきた!
しばらく観察していた尽だったが、近づいてきたのを知ると、ちゃっかりレインを、遠くに避難させて武器を構えた。
あとで、色々聞いてやるから、さっさと来るなら来い!
いや、やっぱりこっちからいこう。
という訳で、せりゃ!
「「「ギャァァァァ!!」」」
尽の一振りで謎の集団は、あっけなく撃沈した。
さーてと、意識の残ってるのは~?
っとい!
意識の残っているのを探そうとした矢先、鋭い銃声がうるさく鳴った。
「ふん・・・とんだ拍子抜けだな。感凪尽。」
「あぶねーな、こら。」
あぶねぇ、寝首かかれるとこだったぜ。
「おとなしく捕まれ!」
「させン!」
リーダー格の天族?は、持っている長い銃身で尽の攻撃をいなした。
「ゆくゾ!」
「ふん、まだまだ!」
それから、しばらく打ち合いが続いた。
時には尽が魔法を撃ったり。
敵が銃弾を撃ってきたり。
それはそれは、激しかった。
さて・・・そろそろいいか。
「はあ、はァ。」
敵も疲れてきている。
「じゃ、もういいや、ウォーター・バインド×10!」
「?!」
敵は必死に体力を絞って回避しようとしたものの、
あっけなくつかまってしまった。
「どうする気ダ!」
早速捕まった方が騒いでいる。
聞く前に【鑑定】っと。
・・・なるほどな。面白い情報持ってんじゃねえか。
まず1つめ、これは予想的中ってとこだな。
天族だった。
ちなみに、輪っかは地味に光っているらしい。
便利じゃねーか。
次。2つめ、本人ら曰く盗賊団らしい。
「本人ら曰く」なのは、ガイドさんが
〈彼らは、嘘をついています。〉って言ったからだ。
こんなところか。あとは、天界軍に所属している位かな・・・。
さーって、尋問すっか。
「なんで俺ら・・いや、師匠を襲った。」
「・・・」
さすがに、教えてくれないか。
「じゃあ、質問を変えよう」
「・・・」
「なんで、一見何も持ってなさそうなじいさんを襲った?」
「・・・」
「それだけじゃない。俺と二人並んでたのに、なぜ俺らをいっぺんに狙わなかった?殺すには十分なくらいの戦力はあるんだろ?」
「・・・」
ころでも、だんまり。しかも、表情一つ崩さないとはな。
だからって、手荒な真似はしたくないしな・・・。
まあ、ゆっくり聞いていけばいいか。
こうして、色々聞いていくのだが、ある質問で、天族の顔が歪んだ。
「・・・」
「あー、じゃあ、そう!じいさんに何した?」
「・・・」
「師匠はさ、呪印、死毒を受けたんだよ。いったいどんな目的があって、そんなことするんだ?」
一瞬、天族の表情が固まったように見えた。
「そのじじいに用はない。少し標準がずれただけダ。目的?ものを取るために決まってんだロ?」
こいつは、本当なのか・・・?怪しい・・・。
ああ、埒が明かない。
まあ、ここまでは割とどうでもいいから、追及はしないでおこうか。
本題はここからだ。
「お前は言った。「拍子抜けだな。感凪尽」ってな。」
「・・・」
「なぜ、名乗ってないのに俺の名を知っている?」
遅くなってすまん。まあ、誰も待ってないと思うけどね。はははは・・・
その上、短めです。もうね、つかれた。




