オルギリウスの信能
姿を消したオルギリウスに困惑する暇もなく背後から響く何か硬いものを弾く音に振り向く、
しかし誰もいない、
すると背後からまた何かを弾く音がする。
「な、なんだ?!」
「わかんない、でも……」
ラストが言い淀む間にも弾く音は聞こえ続ける、やはり聞こえてくる場所は背後からだ。
「で、でも…?なんだ?」
「多分だけど…さっきのやつが攻撃してきてるんじゃないかなぁ…」
「オルギリウス?逃げたんじゃ無いのか?」
「うーん…逃げたかはわかんないけど、あいつがまだわからないスキルを持ってるかもしれないからなんとも言えないの」
「スキル…ミブギアの流動する毒の流れみたいなやつか?」
「みぶぎあ?って人はわからないけど多分そうだと思う」
「なるほどな…」
うーん……オルギリウスの信能か……なんだ?
瞬間移動系能力?いや、それじゃあどうやって剣を出し入れしてたのか説明できないな……
空間を歪める能力か?でもそれならもう光の中に入って来てるか……
別空間を行き来する能力とかは……あり得るかも知れない、別空間に剣とかを置いて置けばすぐに取り出すこともできるな…おそらくこれ系統で間違いないだろう。
「よし!ラスト、全方位に向けて攻撃だ!」
「わかった!【周波撃】!」
ラストの放つ衝撃波は円状に広がりオルギリウスを吹き飛ばす、
吹き飛ばされたオルギリウスはエヴァル達を中心に大きな円を描くように走りながら周囲を見渡し何かを探しているようだった。
「何だ…?なんか…探してるのか?」
おかしいな…やつの信能が別空間の移動なら走らなくても良いはずなのに…
移動するときに何か条件があるのか?
「えーい!ちょこまかしないで!【速狩火】!」
ラストは走り回るオルギリウスをイヤに思ったのか魔法を使いオルギリウスを仕留めようとする、
ラストの手から放たれた炎は凄まじい速度でオルギリウスに迫り、包み込むように広がる、
炎が消えた時、オルギリウスの姿は無く忽然と消えていた。
「…消えた……か」
うーん、姿が見えなくなると同時に消えるのか?
…誰かに見られていたら空間移動ができないって事か…
そうだな、おそらく他人に視認されてなければ空間移動ができる、これで確定だろう。
あとはどう対処するかなぁ……
「…クソッ、奴らがあの中にいるとこっちからは手出しができんッ!どうにかして追い出さなければ…!」
そう言い放ち何か打開策はないかと思考を巡らせるが何も思いつかない……
あの二人が目に入るまでは




