電撃作戦
グリードが作った裂け目の中に入ると、そこは何も無い空間であるものと言えばただ一つだけグリードに似た球体が浮かんでいるだけだった。
ラストはその球体のしたで座ってボケーっとした顔をしていた。
「あっ!主!暇だったよぉ〜」
「そう言えばラストさんにもさっきの作戦を伝えなきゃいけないんですかね?」
『それについては問題ありません、今喋っているこの私がちゃんと伝えときました』
「今喋っているこの私って……グリードじゃ無いのか?」
『性質上は私、グリードと全く変わりませんが、この私はダンジョン内にいる本体とは著しく性能が落ちています、今は私がこの体を使って喋っているのですね』
「ほぉーん、そうなんだ」
「ところであの聖騎士の場所にはいつ頃行けますかね?」
『今すぐにでも聖騎士の場所に送り込めますがどうしますか?』
「もう行けるんですか…」
「……どうする?ラスト、リンネ」
「……行きましょう」
「うーん…とにかく着いたらバーン!ってやっちゃえば良いの?」
「………まぁ、簡単に言えばそうだな」
『それでは送りますよ、ちょっと待ってくださいね』
「あ、そうだ、【神秘の守護】」
「んじゃあ俺も…【筋力一時的強化】」
「え、えーと…私は…はっ!【光の障壁】」
『準備ができました、それでは、お気をつけて』
俺たちがいた場所にグリードが裂け目を作りオルギリウスの元へ直行できる様になっているらしい、
やっぱグリードさんすげぇ。
「よしラスト、オルギリウス…いや、知らない人を見つけたら気付かれる前にどんな方法を使っても良いから倒すんだ!」
「わかったぁ!」
「リンネはオルギリウスにはなるべく近づかない様にしながら援護してくれ」
「了解です!」
「よっしゃ!行くぞ!」
グリードが作った裂け目にはいるとそこは確かにダンジョンの中で木が点々と生えている様な場所だった、
視界に入るところに見覚えのある様な鎧の後ろ姿が見えた。
「いた!【炎害の龍】!」
ラストがオルギリウスの後ろ姿を見つけると同時に爆炎が龍の様に飛び出しオルギリウスを包み込もうとする、
周囲の木々を燃やしながら進むその炎の龍はまさしく炎害と言えただろう。
「なっ!し、【死角からの策略】!」
後ろから迫る炎に気づいたオルギリウスが何かのスキルを使った時にはもう遅く、炎の中に姿を消していた。




