ラストの闘い
今回は極めて短いです。
「それじゃあ……今から奴らの前に転移させるけどそれで良いな、ラスト」
「うん!いって来るね!主!」
「あぁ…」
「さて、第6階層ですね、たしかショウコ聖級魔術師殿は第10階層でしたかな?」
「えぇ、しかし……この階層は不思議な場所ですね」
「確かにそうですね、僕もこんなダンジョンは初めてです、まさか家が点在している階層なんてね」
「ここの迷宮主は一体何を考え……ッ!魔法陣ッ!何か来る!魔導重騎兵ッ!奇襲に備えよ!」
「了解!」
「一体何が……」
「…ふぃー、あっ!こんにちわ!ラストはラストって言うの!よろしくね!」
「な、なんだあの少女は……?か、身体がす、透けているぞ……?」
「あのね?ラストの主があなた達にやられて欲しいらしいから、ラストと主の為にやられて?【神秘の守護】【炎害の龍】」
ラストの手から龍の様な炎が魔導アーマーに乗った兵士や魔術師兵に向かって飛び、彼らを一瞬で火達磨にしてしまう。
「ぐぎゃぁぁぁあぁぁぁ!熱いぃぃぃい!」
「あぁぁぁあぁぁ!イヤァァア!熱いィィ!」
「なっ!魔導重騎兵隊!撃て!撃てぇ!奴は我々の敵だ!」
「ごめんね?ラストには効かないと思うよ?」
魔導アーマーに付いた機関銃から大量の弾丸が乱射されるが、ラストの目の前に展開された魔導壁にいとも容易く弾き返される。
「くそッ!魔導壁が弾を弾いてやがる!」
「くらえっ!【水鬼の剣】」
ラストの打ち出した水の剣は魔導アーマーもろとも魔装操縦士を貫いた。
「うわぁぁぁぁ!グガァ!なんだこれは……!」
「ウオォゥオ!グハッ!」
「どうなってんだ!なんて奴だ!ふざけやがって!なんでこんな事に!」
「喋ってる暇があったら撃て!」
「うーん、その機械ってどうやって動いてるのかなぁ?あっ、忘れてた!【神風鼬鼠】」
ラストが魔法を唱えると、突如暴風が吹き荒れ、カマイタチと同じ原理で彼らを斬り付ける。
「ぎゃぁあぁぁぁあ!」
「うわぁあぁぁ!」
「クッソ!撤退だ!撤退しろ!」
「撤退ィ!」
「うわぁぁ!逃げろォォオォ!」
「撤退だぁ!」
指揮官が撤退の命令を下すと同時に魔導アーマーに乗った兵士や魔術師兵はラストの周囲から逃げ出した。
「あれ?帰っちゃうの?」
「帰るわけではないよ」
ラストが声のする方に振り向くとエガドーが一人で佇んでいた。
「あ、白衣の人!どうしたの?逃げないの?」
「いや、逃げるさ、その前に君とちょっと話をしようと思ってね」
「ん〜?いーよ、何話してくれるの?」
「僕はまたこのダンジョンに戻って来る、それを覚悟して欲しい」
「わかった!主に言っとくね!」
「あぁ、よろしく頼むよ、それじゃあ、【指定転移】」
エガドーが魔術を唱えると段々とその姿が薄れてゆき消えてしまった。
「よし!終わった終わった、主のところに帰ろっと!」




