第4話
「ロリコンスレイヤーの女!ズルヴァン!!」
やっちゃったよ。
もっと、こう、ね?格好良く登場して、格好良く名乗りたかったのに、絞まらない登場しちゃったよ。
開幕不審者の肩を砕くとかいう外道野郎みたいなことをしちゃったよ。
不審者の肩に合掌.......
「貴様何者だ?」
は?名乗り聞いてなかったの?
「え?嫌、今名乗り上げたでしょ。」
「俺はロリコンじゃあない!!」
「え、」
あ、論点そこぉ?
「だって、学校に潜り込むなんてそこら辺のかわい子ちゃん攫ってあ〜んなことやこ〜んなことをするために決まっているだろ?」
「違うッ!!俺は樹とやらを攫えばいいだけだ。」
背筋が凍る。
まさかコイツそっちか?!
「ほなショタコンか。」
「俺はショタコンじゃあない!」
は?ちょっと何言ってるのかわからないんですけど。
え?学校に侵入するやつって、みんなロリコンなんじゃないの?(アツい風評被害)
違ったんだ。
まあ、ともかく、俺は掘られたくない。
だから。
「お前を殺す(迫真)」
「なんで?!」
不審者は素っ頓狂な声を上げた。
生徒たちは終始黙っていた。
だがそんなことはどうでもいい。
右足で踏み込み、右手を前に突き出す。
瞬時に不審者は察知し、半身をずらし避ける。
だが、私は避けられること前提の戦い方をしていた。
踏み出した右足で地面を蹴り、空中で一回転。左足で顔面を蹴り飛ばした。
やはりTSの影響で身体能力が向上している。
多分、強い。ガチで。飛べないけど。
「お前できるな?」
不審者がステップを踏みながら確認をしてくる。
「仮にもヒーローを名乗ろうとしているんだ。当たり前だろ?」
私もファイティングポーズを取った。
相手の行動を待つ。
そうだな、戦闘狂の影の実力者の言葉を借りると...
『お先にどうぞ』というやつだ。
私の意思を汲み取ってかはわからないが、男は踏み出してきた。
右ストレート、左回し蹴り、見える。相手の動きがしっかりと。確実に交わす。さらりさらりと、踊るように。
大ぶりの右ストレート。体重が乗っている。強い。もし当たったら軽くうずくまっただろう。
だが、当たらなかったらどうとも無い。
さらりと後ろへ下がると、不審者は驚いた顔をして、固まった。
嫌、固まってはいない。おそらく、すぐに動き出そうとしたのだろう。実際、1秒でも待っていたら動き出したのだろう。
...だが、TS病で強化された私からしたら、その一瞬は私の10秒だった。
不審者の顎に私の膝が突き刺さった。
不審者は泡を吹いて倒れた。
よしっ!片付いたね!
初ヒーロー活動成功だぜ!!
『警察だ!!外へ出てこいッ!!』
警察だぁ...あとは警察に任せてもいいかな...
「じゃあ、私は逃げるので。じゃっ!」
最適化でピンク色の触手を左右の脇腹から出し、立体●動装置的な感じの動きで逃げた。
ちなみに今回は卑猥な液を出していない。
そして......
走る。走る。
都会のビル群を軽快に飛ぶ。
真っ黒のクロッドトップスの上に羽織っている、黒色のアウターが揺れる。
「待てッ!!不法侵入及び違法行為、暴力の疑いで現行犯逮捕するッ!!」
警察に..........追われていた.......................
「...なんでぇ?」
ビル群の間の空中を駆ける。
そして、スマホをポケットから取り出し、
「あ、すみません。ガッコーチカクホテルですか?予約を取りたいんですけど。」
『はい。いつから部屋を取りましょう。』
「今から」
『はい。では383号室で...』
「はい。ありがとうございます。(プツッ!)」
俺は窓を開け、部屋に入り込んだ。
「なんで鍵が開いているのかなぁ...嫌、今回は助かったけど。」
私の初任務は警察に追われるとかいう、しょうもない終わり方をした。




