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マリアとフランソワ

出会ってしまう2人......。

 翌朝、食堂へ出向くと恐れていたことが......。 まぁ分かってたけど。


「ちょっとどう言う事ですの? 何故シスタ-と神父がおられますの?」


「え? 私はマリア! ここはご飯が美味しぃ-!」


「今日もいっぱい食べるでおじゃる!」


「私はフランソワですの。まぁ! はしたないですわ!」


 ガツガツ食べるマリアさんとトミ-神父の姿に、レビン君とロイド君も引き気味だ。


「そんな事言ってたら、大きくなれないよ?」


「そうでごじゃる! いっぱい食べるの事よ!」


「そ、そうなのです? 最近やっとフォ-クとスプ-ンに慣れましたの」


 チラリとフランソワを見たマリアは、何故か勝ち誇った顔をしていた。


「ちょっとマリア様?! 今どこを見てましたの!!」


「ん? おっきくなれないぞ!」


「......わ、私だって、まだまだおっきくなりますのぉおお!!」


 ああ。あっちね。確かにフランソワはマリアさんに比べ......。 グハッ! 中村さんから肘打ちが!


「は・や・み・く・ん? どこを見てるのかしらね?」


「な、中村さん?! ど、どこも見てません!」


 怖い! 俺はそそくさと田村の居る席へ。レビン君とロイド君も同席だ。


「速水......。お前が悪いで」


「わ、分かってるよ! ちょっと気になっただけだ」


「速水さん。お察しします」「なんで女性ってあんなに怖いんだろう」


 2人に慰められる俺。だって男の子だもん! 因みにフランソワとこの2人は18歳。マリアとは同じ年齢になる。


「君達とあっちのシスタ-マリアは、同じ18歳だよ。気軽に声を掛けたらいい」


「そ、そんな恐れ多い事出来ませんよ」 「同じく。教会関係者だし」


「でもフランソワは普通に喋ってるじゃないか。ダメなのか?」


「彼女はいつもあんな感じです。でも彼女なりに敬ってますよ」


「そうだな。様付けなんて初めて聞いたよ」


「へぇ。やっぱり教会には君達も敬意を払うんだな。俺達はあまりにも身近過ぎて忘れてたよ」


「せやなぁ。敬うってより、()でる? って感じや」


 すっかり忘れてたが、ファリス教は貴族にも国にも影響力がある。俺達がフレンドリ-過ぎるのかもな。でも毎日この調子だし、その内に慣れるだろうさ。騒がしい朝は何時もの様に過ぎて行く。




◇◇◇



 

 朝食の後、3人を社内案内するのは、俺と中村さん、それにマリアさんとトミ-神父が付いてきた。


「ここが俺達の仕事場である営業部。売る商品を決めて、お客様と直接商談する部署だ」


「静香もここです-! 私も遊びに来てます!」


「ちょっと何でマリアが紹介してるのよ!」


「ええ⁈ だって静香の友達だもん♪」


「そうでおじゃるな。僕は速水っちのともだ-ちさ!」


「そうなんですのね。し、静香さんと速水さんは営業で、マリア様とトミ-様はご友人」


「ここ楽しそうですね。いっぱい本があります」


「そうか? ごちゃごちゃしてると思うが」


 フランソワは置いといて、レビン君はキチンとした性格で、ロイド君は本が好きそうだな。


「時間がないから、次々行くぞ」


「「「は-い」」」 「わかりましたわ」 「「はい!」」


 なんか遠足みたいだな。中村さんも吹き出しそうになってるよ。


 それから社内を一通り見た。品質管理部では、マスクと手袋を渡されてビックリしていたよ。汚したらいけない物もいっぱいあるからさ。マリアさんとトミ-神父もちゃんと空気を読んでくれたし。




◇◇◇




 外に出て工場部門へ~


「ここが資材を作っている場所だ。危険な場所もあるから注意してくれ」


「何ですの⁈ あんな機械見た事もありませんわ!」


「へぇ。ガラスってこうやって出来るのか」


「ちょっと、ここは暑いですね。しかし何故か子供まで居ますね」


 レビン君は興味津々で、ロイド君は苦手っぽいな。フランソワは......お嬢様って感じだ。


「こら! マリアもトミ-も走っちゃダメ!」


「だって楽しそうだもん!」 「マリアには負けないでおじゃる!」


 うん。引率の先生......違った、中村さんも大変だ。因みにこの後、来栖さんに怒鳴られて、大人しくなりました。それを見た3人も真面目に見学してたよ。あんまり怒られた事無いんだろうな。



◇◇◇



 会議室~


「一通り見て回ったけど、各自の感想を聞かせて欲しい」


「えっと、私はその、静香さんと一緒にお仕事をしたいんですの」


「そうなの? 何でなのかしら?」


「マリア様とのやり取りを見まして、そ、その素敵だなと思いましたの!」


「ふふふ。じゃあ、営業部ね。歓迎するわ」


「僕は品質管理部が気になります。色々と新しい物を作りたいと思って」


「そうか。見ていたら本とか好きそうだと思っていた。後で岡田さんに声を掛けるよ」


「俺は、工場が気になりました。何かを作り出すって凄いなと」


「やっぱりそうか。工場を見ている君は、目が輝いていた。じゃあ、蓮見さんに声を掛けよう」


 実際に見て興味がある事にチャレンジするのは、良い事だと思う。後は経験してみて出来ない事を知って、その解決方法を探る。それがこの子達の将来に活きるだろう。


 突然の訪問から信頼雑貨に入社した3人。これから苦労もするだろうけど、頑張って欲しい。

新入社員として貴族の子供達を雇う事も意味があるんだ。その辺りは次話で説明があります。


しかしお嬢様と天然娘。意外と良い組み合わせかも。

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