総合戦闘模擬試合
そしてとうとう『魔剣総戦』当日がやってきた。空は雲ひとつない快晴だ。最近は残暑の名残も漸く引き始め過ごし易くなってきたから、まさに『魔剣総戦』日和と言っていいだろう。いや、そんな日和はないがな。なんだ『魔剣総戦』日和って・・。
さて、今日は土曜日なので学校は休みなんだけど、みんな午前中から西の大規模魔法試験場に急遽作られた架設スタンドへ集まっている。会場の周りには出店が沢山でていて、雰囲気だけならまさにお祭りである。
そんな中、僕はジャックグループの控え室でひとり震えていた。だってあんなに特訓したのに1回も勝てなかったんだもの・・。そりゃ、自信もなくすよな。いくら相手が優秀なジャックたちとはいえ、僕も男の子だからね、その気になれば1回くらいは勝てる気がしていたんだ。はははっ、根拠のない自信が、ものの見事に崩れたよ。世の中、張ったりだけじゃ生きていけないんだねぇ。
でもジャックたちも酷いよな。1回くらい僕に華を持たせてくれてもいいじゃないか!メンタル上はその方が僕の士気が上がって有利だと思うぞっ!見てよ、只でさえやる気の無かった僕の気持ちは、今や底辺だ。連載を投稿したはいいが全然読まれなくてしょげ返っている、どこかの世界の素人作家並みのモチベーションだよ。いや、さすがにそこまで酷くはないか?こっちは命がけだからな。おいそれとはエタれないよ。
「おっ、なんだアルベール。もしかして緊張しているのか?はははっ、大丈夫だって。いざとなったら試合エリア外に逃げればいいんだから。まっ、そんな事をしたら次の日から学校中の話題になるだろうけど、死んじまうよりはマシだろう?」
空気を読まない事には定評のあるロベルトがまさにその能力を全開にして僕に声をかけてくる。ロベルトよ、なんで一介の学生である僕がそんな究極の選択をしなくちゃならないんだよっ!くそっ、いざとなったらメイファンの側に寝返ってやるぞっ!そしてメイファンにロベルトがメイファンの悪口を言っていたって告げ口してやるっ!はははっ、みたかっ!これぞ頭脳戦略だっ!言葉だけで鬱憤を晴らす狐ポジションだっ!くっ・・、なんか自分で言っていて情けなくなったから止めよう・・。
「ロベルト、アルベールは『魔剣総戦』に出るのは初めてなんだからからかわないの。そもそも観た事すらないんだから緊張するなって言う方が酷よ。」
今度はロベルトの言葉を受け、レイチェルが僕らの側に来て話しかけてきた。ううっ、レイチェルが優しいよ。でも騙されないからね。どうせ次はどすんとオチがつくんでしょう?
「そもそもアルベールはメイファンを釘付けにしておく囮なんだから、ギブアップしちゃ駄目よ。取り合えず他の選手を全員倒すまでは逃げ回ってね。」
はい、見事にオチました。まぁ、これは予想していたからへこんだりしないよ?でもはっきり言われちゃうと、ちょっと傷つくなぁ。でも仕方ないか・・、なんせ訓練でも1回も勝てなかったからね。くすん。
「さぁ、少し早いがそろそろ会場へ行こう。アルベールは早めに行って会場の雰囲気に慣れた方がいいからな。」
今度はジャックが僕の側に来て会場への移動を促がす。あれぇ、なんで一々みんな僕のところに来るんだろう?もしかして、みんな僕を気遣ってくれてるのか?う~んっ、嬉しいような悲しいような複雑な心境になるな。
「はははっ、そんなに情けない顔をするなよ、アルベール。俺に任せとけ!5分は足止めして見せるさ!」
はい、会場へ行く為に立ち上がった僕の肩をぽんっと叩いて、レオンが実に現実的な数字を出して僕を励まします。でもそこは嘘でもいいからメイファンを倒してやるって言って下さい。死刑執行のカウントダウンをされたみたいで、逆にへこみます。
「はい、アルベール。これをあげる。」
次にローザがそう言って僕にお守りを渡してた。でもローザ。お守りには恋愛成就って書いてあるんだけど?別に僕はメイファンと良い仲になりたい訳じゃないんだが・・。
最後にロゼッタが1枚の紙を手に話し掛けてくる。
「ねぇ、見てみてアルベール。今朝の時点での魔剣総戦くじの速報が出てたの。なんか失礼しちゃうわよね。私たち魔法使いよりレオンたち剣士の方が倍率が低いなんて。魔法科のみんなって身内を応援する気がないのかしら。」
「えっ、それって最新ですか?うわ~、少しは僕の倍率も落ちたかなぁ。」
僕はそう言ってロゼッタの持っているオッズ表を覗き見る。そして落ち込んだ。ロゼッタ・・、あなたは僕のモチベーションを下げに来たんですか?如何に何の取り得もない1年坊主とはいえ、この僕の倍率は酷いよな。くそっ、自腹で僕のくじを買い占めておくべきだったか?・・いや、それはお金をドブに捨てるようなもんか・・。
さて、因みに今日の朝の時点での賭けのオッズはこんな感じだった。うんっ、みんな金が絡むと正直だね。なんだよ、僕の100倍っていう倍率はっ!後、メイファンの0.5倍って、もはや掛け金が目減りしてるじゃないかっ!当たっても半分しか戻ってこないよっ!これって賭ける意味あるのか?
個人生き残り戦倍率
ジャックチーム
100倍 アルベール・ドレステン 魔法学科ノーマルクラス1年
2.2倍 ジャック・イエーガー 総合魔法学科2年
5.7倍 ロベルト・ニコラス 剣術学科2年
4.8倍 レオン・ブリッツ 剣術学科2年
8.2倍 レイチェル・ガードナー 魔法学科ノーマルクラス2年
9.8倍 ローザ・グリムス 魔法学科ノーマルクラス2年
7.6倍 ロゼッタ・ストローン 魔法学科ノーマルクラス2年
ユリウスチーム
6.5倍 ユリウス・ハーウェイ 総合魔法学科2年
5.9倍 ローレンツ・モルデラン 魔法学科ハイクラス3年
6.5倍 ラインハルト・ハイド 剣術学科3年
8.9倍 ライアン・ブルンネル 魔法学科ハイクラス2年
7.2倍 ルーカス・ネメシス 魔法学科ハイクラス2年
0.5倍 メイファン・カルティア 一般参加
チーム勝利倍率
ジャックチーム 3.9倍
ユリウスチーム 2.2倍
うんっ、おかしい。個人倍率ではジャックチームは僕を除いて結構手堅い倍率なのに、何故かみんな、チームとしてはユリウスチームが勝つ方を買っているんだね。やっぱりメイファンが原因かなぁ。それとローレンツが結構手堅い倍率だった。ふぅ~ん、あいつは馬鹿だけど、実力は結構あるのかな。あっ、もしかして自分で買い占めたのか?やるなローレンツ!それでこそ、金持ちのボンボンだっ!
ユリウスの倍率は多分実力を反映していないな。ジャックたちが最初に潰しにかかるって事はみんな判っているからね。本来ならメイファンが防御に入らなきゃならないからこんな数字にはならないはずなんだけど、みんなもメイファンの事をちゃんと知っているんだな。はははっ、可哀想なユリウス。でも男の子なんだから泣いちゃ駄目だぞ!
しかし、向こうは全てハイクラス以上なのか・・。ハイクラスとノーマルクラスって倍以上の実力差があるって聞いてるからなぁ。人数では僕たちがひとり多いけど、その多いのが僕では戦力としては見込めないのは訓練で実証されてしまっている。
あれぇ~、もしかして僕らのチームって実は不利なの?くっ、ここはやはり何とかしてメイファンをみんなから引き離さなくては!なんだ、そう考えるとやっぱり僕が試合のキーマンなんじゃないか。なのにオッズが100倍って酷くない?まぁ、個人のオッズは最後までギブアップしなかった選手のオッズだし、そう考えると僕のオッズもやっぱり妥当か。なんせ僕がメイファンに狙われている事はみんなが知っているからなぁ。うんっ、ユリウス。試合が終わったらふたりで便所で泣こうね。
そして僕らは試合会場の中央へと着く。ユリウスチームも少し遅れてやって来た。そして僕らは会場の中央で対峙する。ユリウスチームのひとりは何故か折り畳み式の椅子を持参だ。あっ、メイファン用か。はははっ、護衛対象が立っていて、その護衛が椅子に座るのか・・。う~んっ、影武者設定ならいざ知らず、なんともおかしな構図だね。
そんな中、ユリウスチームの中でひと際派手な衣装を纏った男がジャックに話し掛けてきた。雰囲気から察するにあいつがユリウス・ハーウェイなのだろう。ふむっ、中々の嫌味キャラじゃないか。これは潰し概がありそうだ。
「やぁ、ジャック。逃げ出さずにくるなんて大したもんじゃないか。褒めてやるよ。」
「ユリウス、そう突っかかるなよ。どうせメイファンに嫌味キャラを演じろって言われているんだろう?お前ももう少し成長しないと一生メイファンの尻に敷かれるぞ。」
「くっ、うるさいっ!メイファンは関係ないっ!これは俺の自由意志だっ!」
ジャックに窘められユリウスは拳を震わせて反論する。うんっ、ユリウス・・。なんか涙が出そうになっちゃうから止めてくれ。ボンボンでもはずれくじを引くと大変なんだなぁ。でもそんなユリウスに後ろの方から叱責の声が飛ぶ。勿論声の主はメイファンだ。
「ユリウス坊ちゃんっ!なにジャック相手に引いてるのっ!イエーガー家の者などに侮られるんじゃありませんっ!もっと痛烈な悪口を言いなさいっ!」
「うっ、だがメイファン。相手を罵倒するのは些か騎士道に反するんじゃ・・。」
「ノープログラムっ!あなたは騎士なんかじゃないから関係ないわっ!そこら辺のクソガキの大将みたいに何も考えずに相手を貶めるのよ!」
「くっ・・。」
自分をそこら辺のクソガキの大将と同じと言われてユリウスは口ごもる。うんっまぁ、聞いた話ではメイファンが護衛に着く前まではユリウスはそんな感じだったらしいけどね。はははっ、子供の頃の悪行が今報いとなって身に降りかかっているのか。僕も昔は結構やんちゃしたけど、大抵その場で窘められたから今は晴れてノープロブレムだよ?うんっ、そうゆう意味ではメイファンとシスター・ミッシェルは似ているかも知れない。後、メイファン。あなた、なんか使う言葉が間違っている気がするんだが?でもおっかないからみんな指摘できないのかな。
そしてユリウスが口ごもっていると、今度はジャックがメイファンに話しかけた。
「やぁ、メイファン。相変わらずだね。あんたのユリウスに対する教育は大したもんだと思っているけど、あんまりやり過ぎると逆効果なんじゃないのか?俺としてはユリウスは十分に更生したと思うんだが?」
「ジャック・イエーガー!小ざかしきイエーガー家の者めっ!私から我が師を引き離した罪は消える事はないっ!その罪は万死に値する。その身を持って償うがいいっ!」
「おいおい、それって八つ当たりだろう?それを言うなら俺の家の『戦場魔法部隊』の隊長に直接言ってくれ。」
「誰が言うかっ!あんな戦闘馬鹿を相手にしたら命が幾らあっても足りないわっ!」
う~んっ、また僕が知らない方へ話が向かってるよ。本当に人の過去って色々だね。まっ、僕は関係ないから黙っているけど。でもあのメイファンが嫌がるなんてジャックのところの『戦場魔法部隊』の隊長ってそんなにすごいの?あーっ、嫌だやだ。どんどん強敵キャラが出てくるよ。まるで格闘少年漫画のインフレスパイラルだね。倒しても倒しても上が出てくるよ。その内、魔王とかが出てくるんじゃないのか?
「まっ、今回はそんな私怨は置いといてくれ。純粋に力比べといこうじゃないか。だからフェアプレイをお願いするよ。くれぐれもウチのアルベールを不遇者になんかしないでくれ。」
「ああっ、あの子?あの子てなんだか危険な香りがしたのよねぇ。なんか私たちとは根本的に何かが違う気がするわ。まっ、何が違うのかは判らないけど。」
メイファンの言葉にジャックが顔をしかめる。でもその表情は知り合いを悪く言われたからではなく、何か隠しておきたい事の片鱗を感ずかれた事に対する懸念の表情に見えた。そして、その事を誤魔化すかのようにジャックは話をはぐらかす。
「さて、そろそろ時間です。お手柔らかにとは言いませんが、相手によって圧力を加減してくださいよ。特にアルベールはまだ1年生なんですから。」
「それってあなたに対しては全力で掛かって来いって誘っているのかしら?」
「冗談でしょ?魔法の使用制限があるのにあなたに全力でこられたら勝負にならないでしょう。今回はあくまで私たちとユリウスグループの模擬戦です。あなたはオマケと言う事を忘れないで下さいね。」
「はいはい、ちょっと待ってね。いまユリウスの背中に書きとめるから。」
そう言うとメイファンはユリウスの背中をパシっと叩いた。だが傍目には軽く叩かれたように見えたユリウスだが、ちょっと咳き込んで半歩前に押し出される。
「ぐふっ!」
「気合よっ!ユリウス坊ちゃん!100倍にしてジャックに返しなさいっ!」
「おっ、おう。お前に言われるまでもない。決着をつけるぞ、ジャックっ!」
ユリウスもメイファンには文句を言い返せないのでその矛先をジャックへと向けてきた。
「ローレンツたちも死ぬ気でやりなさいっ!なまじ生き恥を晒すようなら私が地獄に送ってあげますっ!」
メイファンの言葉にローレンツたちは青くなる。いやはや、メイファンは一体どっちの味方なんだか。ローレンツたちも危なっかしい爆弾をしょいこんだもんだね。
そしてとうとう正午となり試合開始の音花火が上空で破裂した。今この時より『魔剣総戦』が開始されたのである。
さて、ここで今回の『魔剣総戦』の結果を先にお知らせしておこう。まずはジャック、レイチェルペアは当初の予定通りユリウスをターゲットに捉え集中攻撃を加えた。可哀想にユリウスはメイファンの援護を受けられず、この対決はジャック、レイチェルペアの勝利となる。まぁ、ユリウスもそこそこ奮闘したらしいけど、さすがに2対1じゃ勝てないよな。うんっ、偉いぞユリウス。意地を張らずに負けを認めるなんて大したもんだ。それでこそ真の『漢』だよ。
そしてロベルトとラインハルトは引き分け。でも双方動けなくなっていたところをロベルトはメイファンに、ラインハルトはジャックに止めをさされた。
ロゼッタとローザはローレンツたちに3人掛りで攻め立てられ惜しくも潰された。でもライアンとルーカスを道連れにする。ローレンツはロゼッタたちの援護に来たジャックと共に何故かメイファンに仕留められる。まぁ、巻き添えを喰った形だね。
そしてレオンはメイファンに惨敗。僕に至っては猫の玩具みたいに遊ばれてしまった。
でもその後、僕を弄って満足したメイファンが何故かギブアップを宣言したので『魔剣総戦』としてはレイチェルが生き残りジャックグループの勝利となった。まぁ、実際に試合を観ていた人たちの目にはメイファンの圧勝と映ったはずだろうけど、ルールはルールだからね。観客の生徒たちもさすがにメイファンにブーイングは送れない。そんな事をしたら明日の朝日が拝めなくなっちゃうからな。
因みに試合時間は驚きのたった15分ちょっとだったよ。はい、殆どメイファンが瞬殺した形です。すごいぞ、メイファンっ!なんでもお申し付け下さい。誠心誠意を持ってお仕えいたします。だから今後、僕を狙うのは勘弁して下さいね。
とまぁ、結果だけを羅列されてもこの試合を直接観れなかった人は不満だろう。そこで当時の実況中継をここで再現する事にしよう。因みに実況は管理委員会のローリーです。戦闘中のナレーターは自称『俺』さんでお送りします。
「あーあーっ、ただ今マイクのテスト中。はい、みなさんの日頃の行いが良い為、今日は絶好の『魔剣総戦』日和となりました。この青空の下、当校の二大勢力、ジャックグループとユリウスグループの因縁の対決が今始まろうとしています。参加選手の紹介は面倒なのでお手元のパンフレットをご覧下さい。試合開始は正午丁度です。後10分ほどありますので、魔剣総戦くじのご購入をまだの方はお早めにご購入下さい。クジの締め切りは試合開始の3分前です!」
僕らが試合会場の中央に立って準備をしていると、遠くから管理委員会が生徒たちにクジの購入を促がしている放送が聞こえてくる。あーっ、この声はローリーなんじゃないのか?しかし、因縁の対決って・・、彼女も煽るなぁ。
そして、両チームのリーダーが挨拶を交わした後、僕らは最後の打ち合わせに入った。向こうのチームからはメイファンの「気合よーっ!」という声が聞こえてくる。はははっ、ますますユリウスたちが不憫だね。
「さて、見ていた通り、向こうのキーパーソンはメイファンだ。そして今の挨拶で上手い事、彼女の目を俺からアルベールに向けさせる事が出来た。これによって当初の計画通り俺とレイチェルはユリウスを集中的に攻撃する事ができるようになったと思う。ユリウスもああ言った手前、メイファンに助けを求めづらいだろうからな。」
あーっ、成程。先程のお喋りにはそんな駆け引きも含まれていたのか。はははっ、さすがはジャックだね。そうか、もう試合は始まっているんだな。
「そこでアルベールとレオンは開始の合図と共に一気に下がれ。メイファンの性格から一気に瞬殺しに来る事はないとは思うが、ここは万全を期すに越した事はない。」
「おうっ、判った。」
ジャックの指示にレオンが答える。僕も大きく頷き同意の意志を示した。でも怖いから瞬殺なんていう言葉は使わないで下さい。ビビっちゃうじゃんっ!
「ただ、ローレンツたちは逆にメイファンに崖っぷちに追い込まれたから遮二無二掛かってくるはずだ。一気に来るかも知れないから油断するなよ。」
この言葉はロゼッタとローザ、それとロベルトに向けられたものである。メイファンのローレンツたちへの激により、彼女たちも厄介なやつらを相手にしなくちゃならなくなった。負けたら死んでこいなんて、一体何処の世界の軍隊なんだ?死の美学を歪んだ形で教え込まれた国って最悪だな。いや僕らにとっての死神はメイファンなんだけどね。ヒノモト系ってみんなあーなんだろうか?
そんなジャックの注意にロゼッタたちは頷き気持ちを新たにする。まぁでも、ロベルトは別だ。ロベルトはちょっと脳筋的なところがあるからね。どちらかというとこの状況にわくわくしているんじゃないかな。うんっ、ある意味羨ましいぞ、ロベルトっ!
「それじゃフォーメーションにつこう。勝利よ、我らの頭上へっ!我らは常に共にありっ!」
「おうっ!ひとりは皆の為にっ!みなはひとりの為にっ!」
ジャックの号令と共にみんなが鬨の声を挙げる。おっとジャック。そうゆうのは影でこっそり教えておいてくれよ。僕ひとりだけタイミングがづれちゃったじゃないかっ!折角の決めどころだったのに!あーっ、はずかしぃーっ!
そしてとうとう正午となり試合開始の音花火が上空で破裂した。今この時より『魔剣総戦』が開始されたのである。




