表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
雑文ラノベ「王立魔法学校高等部の優等生」  作者: ぽっち先生/監修俺
王立魔法学校 魔剣総戦編
31/52

イジメの対象になりました

さて、ローリーの説明によって僕はかなりこの学校の特殊性を理解した。でもそれに対して対策を講じる前に、すでに回りは動き出していたようだ。


放課後、僕が帰ろうとすると教室の外で声を掛けてくるやつがいた。はい、この学校でジャックグループと派を争っているユリウス・グループの方でした。


「やぁ、君が今度編入してきたアルベール・ドレステン君だね。私はAクラスのルーカス・ネメシスっていうんだ。話したい事があるんで、ちょっと時間いいかな?」

「あっ、はい。大丈夫ですけど、話ってなんですか?」

「うん、まぁここじゃなんだからカフェで話そう。」

カフェ?学内にそんなとこあったかな?あっ、テラスの事か?

だが、僕が連れて行かれた場所は本当にカフェだった。但し、とある派閥が私的に店を構えている部外者お断りの場所だった。ははは、学校内に私費でこんな店を構えるとはさすがはブルジョア。革命が起こったら真っ先に斬頭台の露と消えるんじゃないのか。


さて、当然僕を連れ出したのはユリウス・グループの方なので、先程言ったとある派閥とはユリウス・グループの事だ。店の中には既に数人の学生が僕たちを待っていた。

「やぁ、呼び出したりしてすまなかったね。私はローレンツ・モルデラン。魔法学科Aクラスの3年だ。」

「あっ、どうも。2学期からこちらに編入して来たアルベール・ドレステンです。」

取り合えず僕はこの中のボスらしきやつに挨拶する。それ以外にも数人から自己紹介を受けたが、金魚の糞ポジションぽいので割愛する。


「君に話とは君の後ろ盾の事だ。もう聞き及んでいると思うが、この学校にはふたつの巨大な勢力がある。ひとつが私たちのグループで、もうひとつがジャック・イエーガーたちのグループだ。」

ふむふむ、こいつらは派閥じゃなくてグループと言うのか。それってやっぱり政治家系の家系出身者だからかなぁ。言葉を濁しているのかも知れない。そして、ローレンツは僕の返事も待たずに言葉を続けた。


「悪いが君の事は調べさせて貰った。その結果、君とジャックたちはそれ程強い繋がりがないと判った。まぁ、成り行きでジャックたちが君を手懐けたというとこじゃないかな。」

「はぁ、まぁ確かに彼らと知り合ったのは2ケ月ほど前です。そうゆう意味ではまだそれ程親しくはないかも知れません。」

僕は慎重に言葉を選んで返事をする。まぁ、人と人との繋がりなんてあんまり時間は関係ないと思うけどね。でも、相手がそう思っているなら別に反論する事もない。思わせておけばいいだけだ。

「ジャックたちが君をどう懐柔したかもおおよそ見当は付いている。この学校への推薦と学費関係の無償提供だろう?」

「はぁ、懐柔かどうかは判りませんが推薦と特待生としての手配はして貰いました。」

「うんっ、やつらは全く狡猾だよ。既存の制度を悪用して自らの懐は痛めずに君に恩を売ったんだ。」

「はぁ、そうなんですか。」

あー、なんか段々腹が立ってきたな。こいつは一体何を言いたいんだ?

「そしてその目的は君が千キロの大ジャンプ経験者だという事だろう。私も初めてその事を聞いた時は耳を疑ったよ。」

「はぁ、そうですか・・。」

「ジャンプの距離に関しては実験室でも漸く500キロの転移に成功のは最近の事だ。そこに君の千キロジャンプだ。ジャックたちが君を取り込もうと動いてもおかしくない。」

「そうなんですか?僕の千キロジャンプに関心を寄せているのは教授たちだと聞いていますが?」

「うんっ、正確にはジャックたちの息の掛かった教授たちだね。」

あらら、生徒だけでなく教授たちまで派閥争いをしているのかよ。なんだかなぁ。


「現在の転移魔法には原理的に800キロに大きな壁があると言われている。それを克服するには注入する魔力が桁違いに多くなり、仮に実用化出来たとしても経済的には元が取れないだろうと考えられているんだ。その辺の事は君も知っているだろう?」

あっ、くそっ、いきなり嫌味かよ!一般魔法学校出がそんな専門知識を知っている訳ないだろうっ!これだからインテリは嫌いなんだよ。みんなが自分と同等の知識を持っていると思ってやがる。そして知らないと判ると、やれやれこれだから中卒は、とか言い出すんだ。


「いえ、その件に関しては知りませんでした。」

「ああ、そうなのかい?それは失礼した。君は千キロジャンパーと聞いていたのでね。そのくらいの事は聞き及んでいると思ったんだ。すまないね。」

「いえ、気にしませんので。」

うんっ、因みに僕が気にしていないと言ったのは、こいつの言い草と態度の方だから。けけけっ、言葉だけでは僕が馬鹿にしたのが判らないだろう?言葉って言うのはこうやって使うんだよっ!


「さて、そこで提案なんだが君の経験を私たちに託さないか?ジャックたちになびいている教授たちは所謂二流どころだ。その点、私たちが紹介する教授たちは学会内における権威も立場も重い。研究室の運営資金も潤沢だ。どちらの研究に協力した方が君の未来に華を添えるかは言わずもなかだろう。」

はははっ、すごいね、この人。僕をモルモットとしか見てないよ。多分僕が孤児院出と聞いてこなん誘いをしたんだろうな。餌で釣ればほいほい寝返ると思ったんだろう。だから本当は僕と口を聞くのも嫌なのかも知れない。やれやれ、一体何処の貴族のご子息様なんだか。


「すいませんが、僕はモルモットとしてこの学校に来た訳じゃありません。確かに実験や検査を受ける事は承諾しましたが、それが編入の絶対条件ではないんです。嫌なら断っても良いという言質も貰いました。ですので、新たにそちらのお誘いを受ける必要はないんです。」

「んーっ、それはジャンパーの件だけでなく、先程言った私たちのグループへの誘いも断るという事なのかな?」

おいおい、お前はいつそんな事を僕に言ったんだ?こいつ、自分の頭の中だけで物事を進めているのか?もしかして馬鹿なの?


「えーと、グループとかそうゆうのに関してはあまり興味はないんです。確かに僕はジャック『先輩』たちとは交流がありますが、手下と言う訳ではありません。そうゆう意味では、モルデラン『先輩』たちとも同様です。」

僕は敢えてふたつのグループ関係者を『先輩』と言い、僕にとってはどちらも同じなんだよと匂わせた。でもこのモルデラン『先輩』にはちょっとニアンスが難し過ぎたようだ。


「そうかい・・、残念だよドレステン君。君は真実を知れば目が覚めるだけの才覚があると思っていたんだがね。」

「馬鹿ですいません。でも義理を欠いては僕の住む世界ではやっていけませんから。」

「ふんっ、まあいい。でも後悔するぜ?」

「それもまた僕が選択した結果です。自分の行動に責任を取るのは僕自身ですから。僕はそう教えられ育てて頂いたんです。」

うんっ、これは院長先生の教えだ。孤児院の子はみなこの事を叩き込まれる。まぁ、実際にそのような場面に出くわす事は稀だから他の子たちがどう思っているかは知らないが、僕にとって院長先生の教えは絶対だ。故に曲げられない。


「そうか、なら足掻くがいいさ。だが、そんな口を叩けるのも今だけだ。さっ、用事は済んだ。出て行きたまえ。」

「はい、それでは失礼します。」

紹介された時とはうって変わって彼は僕をぞんざいに扱う。なんとも気持ちのいいくらいの手の平返しだ。でも最後までポーカーフェイスを維持できないとは、こいつって実は小物なのかな?駄目だねぇ、そんなんじゃ出世できないぞ?そんなローレンツに僕は形だけの挨拶をしてその場を離れた。


だけど僕がまだカフェから幾らも離れていない内に、部屋の中からローレンツ・モルデランの罵声が聞こえてくる。

「くそっ!小生意気な1年だっ!孤児院出の中卒風情がつけ上がりやがってっ!構わんっ!どんな手を使ってもあいつをこの学校から追い出せっ!」

う~んっ、これってわざとだろうか?普通は聞こえないようにするよな?やっぱりあいつって馬鹿なの?


こうして、僕はユリウスグループからイジメのターゲットとして狙われる事が確定したのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ