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133/136

133. ◆サブクラスの設定

 せっかくなので、早速サブクラスの設定を済ませてしまうことにした。悩んだ末に選んだのはホーリーオーダーだ。


◆ ホーリーオーダー ◆ ☆☆☆☆☆

* 職業特性 *

法術技能+

防御技能++

守護領域

特殊スキル:聖者の号令


* 成長傾向 *

生命:S マナ:B

筋力:B 魔力:C

体力:S 精神:B

器用:B 抗力:B

敏捷:C 幸運:B


 ☆5の戦闘職業なので、セプテトが趣味で作ったバグ職である。おそらく、騎士系統で守備能力に優れた戦闘職業だろう。念頭にあったのは、コークスローでの赤い巨人との戦いだ。


 俺の戦闘スタイルは回避優先である。成長傾向として敏捷と幸運が高いので、適正レベル帯の魔物相手なら攻撃を避けるのは難しくない。被ダメがなければ、回復の手間もかからないので、戦闘効率も上がる。普段の狩りにおいては有効なスタイルであるのは間違いない。


 だが、そうも言っていられないのが格上との戦いだ。敏捷で優位に立てなければ、敵の攻撃を回避し損なうことが多くなるだろう。そのとき、防御を疎かにしていれば、致命的な一撃をもらうことになる。ゲームならば死亡のリスクには目を瞑って回避特化という選択肢も十分に考えられるが、現実で採用するのはリスクが高すぎる。少なくとも、一撃死しない程度の防御力を確保しておきたいところだ。


 ホーリーオーダーなら職業特性として【防御技能++】がある。この特性があれば【盾】スキルなどの防御系のスキルの効果が上昇するらしい。スキルはまた別に習得しなければならないとはいえ、防御面では優良な特性である。


 また、ホーリーオーダーは味方の能力を向上させる特性を持つ。【守護領域】は周囲の味方の防御能力を向上させ、状態異常の発生率を抑える効果があるようだ。そして、特殊スキルの【聖者の号令】は味方の能力を向上させるアーツが使えるようになる。


 これらはソロ向けではない能力だが、ペルフェやルゥルリィにも効果が発揮されるはずなので、無駄にはならない。【雪精召喚】もあるので、集団戦向けの能力も活かせると判断したのだ。


「……っと、いかんいかん。さすがに寝ないとな」


 サブクラスの設定とそれによって新規獲得した職業特性。色々と考えたくなるが、もう遅い時間だ。そろそろ寝なければ、明日が厳しい。


 ふと静かなことに気づいて見回すと、部屋の隅でルゥルリィたちがひとかたまりになって眠っていた。ペルフェまでペンシルヴァ姿で、ルゥルリィに寄り添って眠っている。精霊に睡眠はあまり必要ないようだが、それでも眠っているのを起こすのは忍びない。起こさないように一人ずつベッドに運んでやる。


 さすがに精霊三人を並べると、俺の寝る場所がない。床で寝るかペンシルヴァ化するかで迷ったが、結局ペンシルヴァになって僅かなスペースで横になる。


 明日から数日程度はホーリーオーダーの特性を検証しよう。その間、氷樹の森と雪山の様子を確認し、魔物が落ち着いたようならば、そろそろアルブリアに向けて出発すべきか。


 そんなことを考えながら目を閉じた。すぐに睡魔が訪れ、意識が途絶える。だが、目覚めはすぐだった。


“カンカンカン!”


 甲高い音が部屋の外から聞こえてくる。不安を呼び起こすような鐘の音。あの音が何を意味するのか、俺は知らない。だが、真夜中に鐘を鳴らすのだ。異常事態には違いあるまい。


「わふっ! わふっ!」

「ぬぁ……音、うるさい……」

「ちょっと、ルゥルリィ。寝てる場合じゃないよ!」


 警戒心が強いのか、フェリルはすぐに飛び起きて、警戒するように外に向かって吠えている。対照的にルゥルリィはまだ眠そうだ。むにゃむにゃ言いながら、ペルフェに揺すられていた。


「状況を確認するぞ! ルゥルリィはペンシルヴァ化しておけ」

「あい……」


 よたよたと起き上がって、ルゥルリィがペンシルヴァの姿に変化する。寝ぼけ眼のまま、フェリルを抱きかかえた。フェリルも過剰な反応を示すこともなく、それを受け入れている。ペンシルヴァへの変化にも動じていないな。魅了状態のときに、ペンシルヴァから元の姿に戻るところは見ているので、そのせいかもしれない。


「行くぞ」


 準備が整ったとみて、部屋の外に出た。廊下には、俺たちと同じように部屋を飛び出した探索者が大勢いる。ペンシルヴァが多いが他種族の姿もいくつか見受けられた。彼らはみな武器を持ち、迷いなく出入り口へと向かっている。とりあえず、俺たちも彼らに続いた。


 探索者たちは次々と宿を出て行く。俺はそれには続かず、状況を把握するために彼らを見送る宿の主人と思しきペンシルヴァに声をかけた。


「すまん。この鐘はどういう状況だ?」

「おや、アンタか。まさか、知らないのか? この鐘は魔物の襲撃だ」


 声をかけたペンシルヴァはやはり宿の主人だったようだ。少し呆れの色を滲ませながらも、俺の質問に答えてくれた。


 夜中に急を要する知らせだ。災害か魔物の襲撃だと考えていたが、予想通りだったらしい。だが、それにしては主人は落ち着いている。それほど脅威とは考えていないということか?


「魔物の襲撃はよくあるのか?」

「襲撃自体はよくあるだろうさ。ただ、普通は夜番の見張りが始末するんで、襲撃の鐘が鳴ることは滅多にないな。だが、最近は魔物が増えていたから、遠からず襲撃があるかもしれないと通達があったみたいだぞ。アンタは聞いてないのか?」

「生憎とな」


 一応、事前に予測されていた事態らしい。探索者たちの対応が素早かったのもそのせいか。主人が落ち着いているのも、迎撃態勢が整っているからということなのだろう。


 ならば、目立つことはせず、適当に迎撃戦に加われば問題ないな。救援パーティーもいることだし、直に収束するだろう。


「ありがとう。俺も戦いに加わってくるとしよう」

「ああ、頼むぜ。無理して怪我しないようにな!」


 主人のエールを受けて、宿を出る。と、そのとき、誰かの大声が聞こえてきた。


「あ、あれは、ブルードラゴニア!? ブルードラゴニアが出たぞ! しかも、何だ、あの数は!」


 ブルードラゴニア……?

 それは氷樹の森に出現するというボス格ではなかったか?


----

※弱体等の表記は便宜上記載しているだけでジンヤには見えていません

※また、以下のステータスはヒュムの状態での表記です。


名  前:ファントム|ミツカイ・セプテト

戦闘職業:ファントム|盗賊

    :聖騎士  |ホーリーオーダー

レベル:26

――――――――――――――

生命:3714/3714

マナ:2675/2675

筋力:1404 魔力:1273

体力:1403 精神:1271

器用:1412 抗力:1334

敏捷:1387 幸運:1333

スキル:

【盗む Lv25】【幻惑 Lv19】

【聖者の号令 Lv1】【格闘 Lv21】

【剣術 Lv22】【槌術 Lv24】

【杖術 Lv41】【鉄拳 Lv20】

【強襲 Lv22】【強撃 Lv20】

【暗殺 Lv20】【突撃 Lv19】

【鉄壁の構え Lv20】【疾駆 Lv27】

【跳躍 Lv22】【登攀 Lv21】

【足捌き Lv23】【潜伏 Lv20】

【看破 Lv29】【暗視 Lv21】

【▼生命活性 Lv21】

【消費マナ軽減 Lv42】

【魔法範囲強化 Lv20】【領域把握 Lv23】

【吸収力強化 Lv25】

【火魔術 Lv21】【水魔術 Lv20】

【光魔術 Lv21】【闇魔術 Lv21】

【土魔術 Lv20】【風魔術 Lv48】

【操砂術 Lv19】【操氷術 Lv20】

【放電 Lv17】【雪精召喚 Lv19】

【▼念動 Lv15】【▼獣力解放 Lv20】

【▼咆哮 Lv21】【▼▼竜の血族 Lv21】

【解錠 Lv15】【罠解除 Lv15】

【従者強化 Lv22】【統率 Lv25】

【雪原の戦士 Lv25】【毒耐性 Lv13】

【環境耐性:砂 Lv25】

【環境耐性:氷雪 Lv24】

【▼渇水耐性 Lv14】【低温耐性 Lv22】

【付与:肉斬骨断 Lv17】

【呪い:生命の蝕み Lv19】

【変化:ペンシルヴァ Lv0】

特性:

【痛覚耐性++】【頑強+】

【状態異常耐性++】【精密動作+】

【魔術威力UP+】

職業特性:

【近接攻撃+++】【盗賊技能+++】

【守護者の心得】【魔術技能+++】

【法術技能+++】【防御技能++】

【魔攻ブースト】【守護領域】

【破邪】【気配察知+】

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