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名前
「…。その、相手の子は?赤ちゃんは?」
母さんは、ほとんど叫ぶように言った。
「赤ちゃんっていうか、もう三歳なんだけど…」
「ああ、もう、今、そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!」
「相手は、あさみ…」
「あさみ?誰?」
「知らないと思う。ほら、中2で引っ越した子。」
「いた気がするけど…何か変わり者の…」
「う、うん…」
僕は、こんな状況なのに、ばつが悪いっていうのは、こういうことなんだろうな、と思った。あさみと関係を持ってしまった、そのことが、他でもない親に露見するのが、本当に恥ずかしかった。
「とのかく、そのあさみって子と、その…子供に会わせて…」
母さんは、容赦なく言い放った。
「…。はい。」
「男の子なの?女の子?」
「男の子…。」
男の子、と、母親が上の空で繰り返している間に父親が割り込んだ。
「名前は、なんてんだ?」
「朝登。」
「あさと?卓人から取ったのかしら…。」
「漢字は違うよ…。」
「そう。」




