7/23
覚悟
「私…。」
「は?」
「私、朝登にお父さんがいるって分からなかったの…」
「はっ?」
「自然にお腹にできたのかなって…」
「……。」
「でも、最近ね、赤ちゃんは、お父さんとお母さんがいないと生まれないって知って…じゃあ、お父さんは、たーくんだなって!」
「何だよ、それ…。ほんと、気持ち悪いんだよ…。」
僕は、どうしてこんな女を自分の手で妊娠させてしまったのか、しかも、もう確実に逃げられなくなる、子供まで産ませてしまったのか、自分を自分で嘲るような気持ちになった。わざわざ、DNA鑑定までしてしまったことも、馬鹿馬鹿しく思った。
でも…でも…逃げてはだめだ…とも思った。ここで、あさみと、朝登を捨てたら、僕は…僕は、最悪な大人になる。
「あさみ…」
「何?」
「僕の親に話す。」
「うん。」
「いつか、僕の家に…挨拶できるか?」
「うん!!できる!!挨拶、得意。」
「そ、そうか…。」




