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あさみ  作者: 梅子


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16/23

欲求

 あさみは、小学5年生くらいの女の子みたいに、自分の作ったクッキーを好きな男の子に食べてもらった〜!!という感じで、にこにこしていた。しかし、僕が食べ終わると、「たーくん。」と言って、抱き着いてきた。そして、僕の耳をペロリと舐めた。

「な、何してんだよ!朝登くんの前で…」

僕は本心からそう言った。

「たーくんの耳たぶ、さっきこねた生地みたい!!」

「は?」

あさみは、また、耳たぶをカプっと噛んだ。

「おい!!」

僕の声に朝登が顔を上げた。

あさみは、

「朝登、ママ、たーくん、あっ、パパと、ぎゅ~してもいい?」

と聞いた。朝登は、

「パパともぎゅーするの?」

と言って、涙目になった。あさみは、僕を離して、朝登をぎゅーと抱きしめた。

そして、

「ママ、パパ好きなの。朝登も好きでしょ?」

と言った。朝登は、見知らぬパパにママを取られる、と思っているのか、沈黙した。

その朝登の反応に、僕は、存外、ショックを受けた。

「ほら、朝登の前ではするなよ。」

「えー。朝登、スマホ見てて。」

「やめろって…」

あさみは、キャミソールを脱いで、僕に抱きついた。

「おい!」

「朝登は、スマホ見てるから…たーくん!好き!」

「やめろ。」

「ほら、たーくんも、脱がないの?」

朝登は、わけも分からないが、ママをパパに取られる、と、やはり思ったらしく、泣き出した。

「朝登、どうしたの?」

僕は察して、でも、どうすればいいか、分からなかった。

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