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8ちょんぱ 懐かれた

前回最後のランクル殿下の顔、なかなか傑作でしたわね。

5歳に戻ったセリカはほくそ笑む。


さて今回はどうしましょうか。断頭台を避けられるに越したことはないですけれど、全く手がかりがありませんわね。

考えるのが面倒になったセリカは今回も遊びまくることにした。


ところが、めぼしい男は一通り手を付けたので目新しさがない。だったらいっそのこと女にも手を出してみましょうかしら。でしたら手始めに聖女様ですわね。

早速孤児院に出向き夜這い開始


そうしたら何故かすっかり懐かれた。事あるごとに「お姉ぇ様ぁ」と言ってひょこひょこまとわりついてくる。

これは可愛い、ではなく結構うざい。しかし顔と躰は良かったのでとりあえず好きにさせておく。


そうこうしているうちに王立学園に進学し(すすみ)18歳の誕生日、ランクル殿下がシルビアに求愛した。曰く

「セリカとの婚約は破棄するから、結婚してほしい」と口説くところを目撃した。

そうしたらシルビアがブチ切れた。

「お姉様を蔑ろにするような不潔で不誠実で不真面目で不当でで不快で腐敗な殿方との結婚なんてとんでもないですわ」

そしてランクルへの罵詈雑言とセリカへの美辞麗句を並べていく。影から見ていたセリカはよくもまあ次から次へと出てくるものだと感心していた。


いつまでも見物していても仕方がないので出ていくといち早く気がついたシルビアが

「お姉ぇ様ぁ。ランクル殿下が酷くて非道いのですぅ。お姉ぇ様という婚約者が有りながらわたしに肉体関係を強要なんですぅ。セクハラなんですぅ。職権乱用なんですぅ」

何やらすがりついてきた

「ぼそぼそ(求婚されただけですわよね?)」

「ぼそぼそ(結婚したら当然のごとく子作りとなりますから、つまり肉体関係の強要ですわ)」

「ぼそぼそ(斬新な説ですわね)」

「ですからこんな将来ハゲそうな男との婚約なんて今すぐ解消したほうがよろしいですわ」

「そうかも知れませんわね。確かにハゲそうですし」


面白そうなので二人で悪口大会を開いてみた。当然のごとくブチ切れるランクル

「この二人をひっ捕らえろ!王太子に対する侮辱の数々、許すわけにわいかぬ!直ちに処刑してやる!!」

まあそうなりますわよね。と、涼しい顔のセリカに対し顔面蒼白になるシルビア。こうなることくらい判らないのかしら?この娘アホの娘ですわね(笑)


「お姉ぇ様ぁ、ごめんなさい。巻き込んでしまって。ごめんなさいごめんなさい」

ギャン泣きでセリカに謝罪するシルビア。まったく殿下に許しを請うとか私を巻き込まないように願い出るとか頭がまわならないのかしら。


これは確実にシルビアが処刑されるところを見届けたいわね。計算するセリカ

必死に擁護して逆に処刑の場面を見せつけるよう仕向けましょう。そう思ったセリカはシルビアに駆け寄り包容して

「大丈夫よ私の可愛いシルビア。貴女だけはなんとしても守ってみせるわ。ランクル殿下、シルビアは悪く有りません。ただただ私のためにああ言っただけなのです。どうかこの命一つでこの娘の命だけはお助けください。

涙ながらに訴える。もちろんウソ泣きである


「そうかそうか」

底意地悪い笑顔で答えるランクル。「だったらその小娘の最期を特等席で見せてやろう」

ヨヨヨ泣き崩れる(当然のごとく嬉し泣き)セリカ


断頭台にかけられたシルビアは最後まで「お姉ぇ様ぁごめんなさい」を繰り返すのみであった



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