3ちょんぱ 不在証明、居ついかなる時であっても
「ーーーー!」
声にならない悲鳴とともに飛び起きるセリカ
「夢・・・・じゃない?」
5歳から18歳までのはっきりとした記憶が2回分。2度目は気の所為と無理やり思い込み無為に過ごした。結果は二度目の断頭台送り。
このままだと18歳の誕生日に三度目の断頭台送り濃厚だろう
まずは聖女シルビアについて調べなくては
結果として現時点でシルビアという名の聖女は存在しない事がわかった。貴族社会全体を見渡しても将来ランクルと恋仲になりそうな年代にはシルビアという名は見当たらなかった。
やがてセリカは成長し王立学園に通う3年目、シルビアという少女が入学してきた。顔を確かめると間違いなくあの聖女シルビアだ。大々的に聖女と吹聴されることは無かったが、調べれば彼女が孤児院で育ち最近になって聖女であることが判明したことにより王立学園に通う事になったことが分かった。
その後のセリカはとにかくシルビアと関わらないこと、常に誰かと行動をともにしそれを記録し居ついかなる時にも不在証明出来るよう努めた。
そして迎えた18歳の誕生日
「セリカ。公爵令嬢とおれの婚約者の立場を悪用してのお前の聖女シルビアに対する所業は目に余る。よって婚約はこの場で破棄。いやそれだけでは生ぬるい。直ちに処刑にしてやる。ひっ捕らえろ」
「わたくしが何をしたというのです」
とにかく言い返さなくては始まらない
「白々しい。階段から突き落としたりドレスを汚されたり教科書を破いたり、池に落とされたこともあったそうだ。カバンに気持ちの悪い虫を入れられたとも聞いている」
「それはいったいいつのことですの?」
居ついかなる時であっても不在証明出来る準備はできている
「そんなことはどうでもいい。さっさとひっ捕らえろ」
え、ここで話を打ち切りますの?
斯くしてセリカの遠大な不在証明工作は徒労に終わったのであった。




