第2話 答え探しの旅
さて、読者からのコメントの反応をいただいたので、この物語の続きを再開しましょう。
私は、そのカフェの中で繰り広げられる二人のとても甘い様子を、少なくとも遠くから眺めながら、まだ黙り込んでいた。
この光景を見て、実は怒りと失望が入り混じった気持ちになり、その場で二人に直接詰め寄りたい衝動さえ覚えた。
しかし、私の内なる作家が、@fuma0417という読者から「修行の旅に出る。」というコメントが届いたと教えてくれた。
「は?修行のために旅に出て、自分探しをすべきなのか?」と心の中で不思議に思った。
でも、なぜかそのコメントは私にとって理にかなっているように感じられ、まるでこれが私が取るべき最善の答えであるかのように思えた。
ここで彼らに直接詰め寄るよりは、自分自身を鍛えてより強くなるために旅に出るというアイデアは、確かに素晴らしいものだ。
しかし問題は、私はただの普通の高校生であり、僧侶のように自分探しをするためだけに何日も旅に出るなんて無理だ。まさか学校の学業を犠牲にしなければならないなんて。
もし私が本当にそんな無茶なことをしたら、実家の両親はきっと激怒するだろうし、学校側は私が「行方不明」になったと思い込んで警察に通報し、この厄介な思春期の恋愛問題のせいで、私の学業の未来は一瞬にして台無しになってしまう。明らかに、もし本当にそんなことをしたら、それは馬鹿げた考えだ。
でも、よく考えてみれば、それは私にとってより良い解決策かもしれない。何しろ、私が直面しているこの問題は、将来的に大きなリスクを伴う可能性があるのだから。
これは単なる普通の高校生の問題ではなく、私の人生で最も大切な二人、つまり恋人と親友が関わっている二重の不倫問題なのです。
もし私が一歩でも間違えれば、二人との関係は壊れ、私の評判も傷つき、そして私自身も精神的に完全に崩れ落ちてしまうだろう。
私はそれらすべてを失いたくない。この問題をすべてうまく解決したいのだ。
「よし、読者のそのアドバイスはまさにその通りだ。明日の日曜日に実行しよう」と私は心の中で呟いた。
私は、穴見由美の好きな果物を手に、上野駅へと向かい、急いで家に帰って、自分探しへの旅の計画を練り始めた。
その夜、夕食の前に自分の部屋で旅の計画を立て始めた。神社で祈りを捧げて心を落ち着かせることから、心をリフレッシュできる静かな場所を探すことまで、様々なことを考えた。
そうしたいくつかの決断の中から、まずは心を落ち着かせ、東京・渋谷の緑豊かな木々に囲まれた、自宅からもそれほど遠くない代々木八幡宮で気分をリフレッシュしようという決断が浮かんだ。
「そうだな。あそこへ行かなきゃ。明日の朝、出発しよう」と、私は独り言をつぶやいた。
行き先を決めた直後、家の階下から呼び声が聞こえてきた。それは、夕食の時間だと知らせてくれる母の声だった。
「孝之ちゃん、夕食の時間よ!」
「はい、お母さん。今行くよ。」
私は部屋のドアを開け、キッチンのすぐ横にあるダイニングテーブルへと急いだ。
父と母はすでにそこにいて、母が用意してくれた味噌汁やアジのフライなど、いくつかの夕食が食卓に並んでいた。
私は食卓の向かいに座り、ご飯をひと椀取り、アジを一匹取り分けて、それを味噌汁と一緒に口にした。
「いただきます。」
この夕食の雰囲気はとても和やかだった。特に、母は私がアジのフライが大好きだと知っていたからだ。
しかし、なぜか父と母が私と穴見由美との恋愛関係について尋ね始めた途端、雰囲気が変わり始めた。
「孝之ちゃん、穴見ちゃんとの関係はどう? まだ仲はいいの?」と母が尋ねた。
以前、両親は私と穴見由美との関係を認めてくれていたことを思い出し、母の言葉に私は一瞬言葉を失った。
しかし、以前、穴見由美が私の幼なじみである早本零と浮気を始めたという苦い事実を考えると、今すぐ母にも父にも嘘をつかなければならないようだ。
「え? あ、大丈夫だよ、お母さん。穴見さんは今でも私のことを好きだから。」
「それで、今日のデートはどうだったの、孝之ちゃん?うまくいった?」と父が尋ねた。
「あ、あの、残念ながらデートはキャンセルになったよ、パパ。彼女が今日は熱を出して風邪を引いているって連絡してきたから、好きな果物を買って見舞いに行くことにしたんだ」と私は嘘をついた。実のところ、その果物はすぐに家に持ち帰っていたのだが。
「そうか、今日彼女が病気になっちゃって残念だね。」
「穴見ちゃんが病気から回復して、また孝之ちゃんと一緒に歩けるようになるといいね」と、母が言った。
私は両親の言葉にただ黙って聞くしかなかったが、今のところ彼らに正直に打ち明けることはできなかった。
「お母さん、お父さん、明日は家を出て行きたいんだ。」
「え?明日どこに行くの、孝之ちゃん?穴見ちゃんの家に行くの?」
「違うよ、お母さん。明日は学校で部活動の用事があるんだ。」と私は嘘をついた。本当は明日、精神力を鍛えるために代々木八幡宮に行くつもりだったのだが。
「学校の部活で、一体どんな用事があるんだ?」と父は少し怪訝そうに尋ねた。
「わからないよ、パパ。部活の上級生が僕の手助けを必要としているのかもしれない。だから、行かなきゃいけないんだ。」
「そうか、じゃあ明日行ってきなさい、孝之ちゃん。さあ、まずはそのご飯を全部食べなさい。」
「はい、お母さん。」
僕は食事を済ませ、部屋に戻って休む準備を始めた。
だが、ベッドに横になろうとしたその時、またしても作者から新しい読者コメントが届いたと知らされた。
そのコメントは@4881(なぜアカウント名が数字なのかはわからないが)からのもので、内容はこうだった。「交際は継続して主人公中島も浮気すればいいんじゃないかな。主人公が追い込まれる展開も必要以上のざまぁも飽きてきた。ある意味やられたらやり返せばいいのさ。前から決めてたデートを嘘でドタキャンして他の男と遊んでる時点で浮気確定なんだし。」
「は? 俺も浮気すべきなのか?」そんな提案に戸惑いを感じ始めた私は、心の中でそう呟いた。
「でも、もしそうしたら、私だって私を裏切った穴見さんと同じことになってしまうんじゃない?」
その言葉は前の発言よりも理にかなっているように聞こえたが、最初の言葉への敬意を払うため、神社へ行く計画は実行しなければならなかった。
「もういいや、とりあえず寝よう。明日の朝は出発しなきゃいけないし。」
そうして私は目を閉じ、自分の部屋のベッドの上で眠りについた。
◆
日曜日の朝の日差しが、私の部屋のカーテンの隙間から差し込み始め、あまりぐっすりとは眠れなかった私を目覚めさせた。
一晩中、私の頭の中には二つのイメージが同時に浮かんでいた。親友に食べさせてもらっている時の、穴見由美の甘い笑顔と、私のウェブ小説を熱心に読んでくれている読者たちからの、次々と寄せられるアドバイスやコメントだ。
「今日、私は新たな一歩を踏み出さなければならない。」
ポロシャツに長ズボン、そしてグレーのジャケットというカジュアルな服装に身を包み、架空の「学校クラブ」のことで両親にあれこれ尋ねられる前に、できるだけ早く部屋を出た。
電車で移動し、代々木八幡駅で降り、代々木八幡宮へと歩いて向かった。
鳥居の前に着くと、この神社の雰囲気は、東京の都心の喧騒とは対照的だった。
高くそびえる大木々が木陰と静寂をもたらし、昨日から少しショートしていた私の頭を瞬く間に冷やしてくれた。
私は手水舎の前で身を清め始め、両手を洗い、口をすすいで身を清めてから、神様に祈りを捧げた。
それから、私は五円玉を募金箱に投げ入れ、鈴を二度鳴らし、立ち上がって祭壇の前で二回お辞儀をし、二度拍手をして、両手を合わせて神様に祈りを捧げた。
「神様、今の私の人生、どうすればいいのでしょうか?」と、私は祭壇の前で心の中でささやいた。
それらの儀式をすべて終えると、私は神社のベンチに座り、緑豊かな木々の葉を眺めた。
心はすでに落ち着いていたのに、なぜか昨晩@4881というアカウントのコメントが再び頭に浮かんだ。
「よく考えてみると、私はそうすべきなのだろうか?」
「本当に穴見さんに復讐すべきなのか? 別の女の子を探し始めて、二人でデートして、穴見さんに私の気持ちを味わわせてやるべきなのか?」と、私は小声でつぶやいた。
しかし、考えれば考えるほど、心はそれを拒んでいるようだった。私は、他人の気持ちを簡単に弄ぶような、そんな卑劣な男ではないと分かっていたからだ。
もし私がそんなことをしたら、それはまるで自分の自尊心を、穴見由美と同じくらい低いレベルにまで落としてしまうようなものだ。
とはいえ、私はただの人間であり、意図的か否かに関わらず、過ちを犯してしまうこともある。
「以前よりも強くならなければならない。私の新たな気概で、この問題に立ち向かう。」
そう思いながら、私は次の計画を実行するために、神社から外へと歩き出した。
「あぁ……」
胸の内に燃え上がる情熱のあまり、私はうっかり、一見すると若い少女のように見える人物にぶつかってしまった。
その子は巫女装束を着ていて、白い白衣に真っ赤な袴、髪はきれいに結ばれ、黒髪には桜の髪留めが挿されていた。
格好を見れば一目瞭然だった。彼女はこの神社の巫女さんで、境内を掃除しているらしくほうきを手に持っていた。
しかし、なぜかその少女を見た瞬間、私は息をのんだ。彼女はまさに「大和撫子」の美の基準そのもののように、とても美しかったのだ。
「え、ごめんね、うっかりぶつかってしまった」と、私は少し慌てて言った。
少女は転びそうになったが、なんとかバランスを取り戻すと、桜の花のヘアクリップから抜けそうになっていた髪を器用に整え、顔を上げて私の方を見た。
「ああ、いいのよ。私も、神社の境内を掃除している時に集中できていなかったら、ごめんなさい」と、少女は柔らかく穏やかな声で言った。
その瞬間、私たちの視線が交わった。神社の周囲の木々の葉の間から、彼女の濃い青色の瞳が澄み渡って輝いているのが見えた。
彼女は優雅に頭を下げながらほうきを手に取り、その姿からは「大和撫子」の気品がさらに強く感じられた。
彼女の眼差しはとても穏やかで静かだった。それは、昨日から私の心を焼き尽くしていた感情の渦とは、まるで正反対のものだった。
その少女は私をじっと見つめ始め、私の顔にまだ不安と戸惑いが残っていることに気づくと、どういうわけか私には心からそう感じられるような、ほのかな微笑みを浮かべた。
「ねえ、どうしてそんな暗い顔をしているの?何か大変な悩みでも抱えているの?」と、その少女は尋ねた。
私が恋愛の悩みを抱えていることを、彼が察知したときは、たとえそれが単なるティーンエイジャーの恋愛問題に過ぎないとしても、私は驚いてしまった。
「え? どうしてわかったの?」
「ふふふ、その表情から読み取れたよ。きっと将来のことか、それとも恋愛の悩みかな?」
「え? どうして本当にわかったの?」
顔色を見ただけで、私の心の奥底まで読み取ってしまうこの神社の巫女の姿に、私は一瞬、驚いてしまった。
「読めるのよ」
「普段、この神社にそんな表情でやってくる人は、仕事や学校の試験のような重いストレスでない限り、きっと恋愛の悩みなんです」
「だから、色々な方を見ているうちに、ちょっとだけ敏感になったのかも知れませんね」と少女は微笑んだ。
私は、この神社の少女が、どういうわけか私の悩みを、批判されることなく理解し、受け入れてくれたことに、ただただ呆然としてしまった。
「その通り、私は今、複雑な恋愛問題に悩まされているの。迷うような選択を迫られていて、すべてを台無しにすることなく、どう対処すべきか分からないの」と私は静かに言った。
「どんな人生にも、複雑な問題はつきものだよ。」
「時には、実はそれほど複雑ではない問題だからといって、慌てて決断を下してはいけないこともあるんだ。」
「この神社の神様は、感情や混乱に駆られて慌てて決断を下す人ではなく、真心を持って訪れる人々の祈りをきっと聞いてくださるはずです。」
私が黙り込んだのは、直面している問題のせいではなく、むしろ、このとても穏やかで優しい神社の巫女さんの言葉に心を打たれたからだった。
「本当にありがとうございます。そのお言葉は、この複雑な状況にある私にとって、本当に助けになります。」
「どういたしまして。あ、そういえば、まだ自己紹介をしていませんでしたね。私は宮本花です。」
「私は中島孝之です。宮本さん、お会いできて光栄です。」
宮本花さんのその言葉は、私の心の奥底にまっすぐに染み渡った。その言葉はごく単純なものだったが、私の胸に重くのしかかっていたものを、ほんの少しだけ和らげてくれた。
しかし、なぜかこの出会いは、以前@4881というアカウントからのコメントを思い出させた。
「待てよ、この出会いは偶然なのか?それとも、作者がわざとこの展開を書いたのか?そうすれば、穴見さんより良い新しい彼氏を見つけて、彼女への復讐を始められるように?」と、私は独り言をつぶやいた。
「ねえ、どうしたの? なんでぼんやりしてるの、中島くん?」
「あ、何でもないよ、宮本さん。」
先ほどの言葉を思い出して一瞬黙り込んでしまった私の反応を見て、宮本花は小さく笑うしかなかった。
「じゃあ、私はこれで。宮本さん、ありがとう。アドバイス、助かりました。」
「どういたしまして。また気軽に遊びに来てね、中島くん。」
私は宮本花に別れを告げ、次の目的地へ向かうか、あるいは家に帰るかのどちらかを選ぼうとしていた。
しかし、一つ確かなのは、明日月曜日には学校に戻らなければならないということだ。そして、この「自分探し」の結果を胸に、学校で穴見由美や早本零と再び顔を合わせることになるだろう。
また頭が爆発しそうな気分だ。どちらを選べばいい?この問題を大人らしく解決する「まっとうな男」であり続けるか、それとも、あの女の子を後日デートに誘って復讐を始めるか?
「ねえ、読者の皆さん、第3話の続きについてコメントやアドバイスをいただけませんか?明日の月曜日、学校での私の行動について、皆さんの意見が本当に必要です。」
「また待ってますね、みなさん!」
各エピソードのコメント内容は、カクヨムの読者からのコメントに基づいています。
https://kakuyomu.jp/works/2912051605163855901




