獣人の正体
三日目の朝は特になかった。
私は行方がわからなくなったラクティスの特徴をシルビアに聞いた。
「ラクティスの特徴か。茶髪で茶目の少し内気だ」
昨日見たのはその特徴に当てはまるものだった。だとしたら……あの奥は人体実験の場所か、それかたまたま似ていたのか———私は後者と信じたい。
うーん、今日も見てみることにするわ。まだ確信は持てない。だから行くことにする。
■
昼間は昨日と同じ場所へと行く。
「グランドを返してもらえますか」
「ああ、昨日の子か。すまんがまだ返せないんだ。少し解析に苦戦しててね」
「え、はい……そうですか」
まあ、それはいいとして……夜に侵入するための作戦を練る。入るのはなかなか骨が折れるだろうと考える。
私はフィオナがいる方へと向かった。相談するために、だ。
「フィオナ!」
「あ、ギルティナ。どうしたの」
フィオナがこちらに顔を向けたとき、少し違和感を覚えたが、すぐに気のせいだと思い処理した。
「相談したいことがあるわ!」
「なに?」
「まず―――」
■
「わかった。夜一緒に行けばいいのね」
「そうそう! 変なことに巻き込んじゃってごめん!」
「いいわよ。ギルティナの頼みなら」
そう言って去っていくフィオナの背中を見つめた。
見えなくなるまで見続けて、視線を立ち入り禁止区域の方へ向けた。
■
立ち入り禁止区域の部屋にはベレル・ホーネットが探し物をしていた。
「もうそろそろ準備が整うだろう……」
学園の生徒を拉致し、猫獣人化に成功した。
「あ、あの……」
「ああ? なんだラクティス」
ラクティスは服を着ていない。常に手で隠していた。
「も、もうやめてください……」
耳が倒れている。怖がっているのがよく分かった。だが、そんな事はどうでもいいと言わんばかりの口調でベレルは言った。
「次は、交尾実験を始める」
この部屋には様々な道具などが置かれていた。部屋の端の方には他の獣人が座っている。他の獣人たちの目は欲に飢えていた。
「元人間の猫獣人化の成功はこれが初めてだ。繁栄させれば新たな可能性が生まれる。そのために協力しろ……ラクティス」
「い―――いやです!! 私はあ、あなたたちのペットじゃない!」
勇気を出して反抗の意志を示したが、ベレルには関係なかった。
「何を言っている。お前は完全に我々のペット化しているというのに」
その言葉が耳に届いた瞬間、絶望した表情へと変わっていった。
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