本格的に動き出す
「グランドも久しぶりに使われてよかったでしょ?」
『当たり前なのだ』
私は何事もなかった様に下山する。
山の入口にはアメイズが居た。
「大丈夫? 激しい戦闘してたでしょ?」
「大丈夫だわ! 久しぶりに激しい運動ができて良かったわ!」
「そ、そう。それならいいわ」
素っ気ないというか、人間味がなくなってるわね、アメイズ。
「はぁ……それにしても誰が刺客を雇ったのかしら」
「刺客? だから戦っていたのね」
「まあ、大体は予想付くわよ」
「そう。ならあとは倒すだ―――」
「―――そう簡単じゃないのよ」
そう言って私は実家へと戻っていく。背中に刺さる視線を無視しながら。
「とにもう……師匠に似過ぎよ」
アメイズの言葉はギルティナには届かなかった。
■
家に帰ってきた。屋敷の中は暗い。
「母様は買い物かしら」
独り言をつぶやき、すぐに頭を抱えた。
「思ったより深刻かもしれないわね。人間関係も悪化、そして何よりフィオナよ」
考えることが多すぎる。女神が干渉している可能性が高いのは予想がついた。そして女神の助言相手、それがアリスト。
「厄介なことを……」
まだあの屋敷には戻らない。あそこは危険すぎるから。
あのメイド達は訓練され過ぎている。剣技、魔法、知識……。すべてを教育され、メイドになっている。
負けることはないけど、不意を突かれる確率は、通常の戦い以上になるわ。
アメイズには悪い態度取ってしまったけど、元弟子を危険にさらすわけにはいかないわ。
「弟子を危険に―――」
「―――誰が弟子ですって」
顔を上げるとそこにはアメイズが居た。
「え、いやその」
「隠さなくていいわよ、師匠。師匠ならどっかで生きてると思ってたから」
「そうなの?」
「ええ。師匠は死ぬわけないです。百超えてもスパルタのままだった師匠なんだから」
「え、ええ。まあそれが私の教え方というか―――」
「―――それとして、すっかり女の子ね、師匠」
そ、そういわれると顔がない。なんも言えないわよ……それに関しては、ね……。
「ま、まあ仕方ないわよ。時間が経てば」
アメイズに口を手でふさがれた。
気配を感じ取った。
そして―――玄関が吹き飛んだ。
次話はもっと長く書きます
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