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最強の剣聖は自由を求め、転生する!〜世界最強の自由人〜  作者: 冬城レイ
第六章「女神干渉」前編

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令嬢は実家へ帰る

 私たちは存分に遊んだ後、オートレイス王国王城へと戻った。

 しばらくは王城に泊まることになっている。また何か起きた時に対処できるようにということだ。


 王城の客間。そこが私の寝る場所―――部屋だ。

 私の実家よりも客間が広いのは当たり前だが……これは広すぎる。30人は収容できそうだ。

 そう思っていた時、ドアがノックされた。


「どうぞ!」

「失礼いたします。ギルティナ殿……」


 入ってきたのは、王家に仕える執事―――アゲーラさんだった。手には手紙があった。私宛の手紙だと、すぐにわかった。


「手紙を届けてくれたのね!」

「はい。その通りでございます」


 アゲーラさんから手紙を受け取った。アゲーラさんはそのまま部屋を出ていった。

 やはり王城執事は、格が違うわね。しかも、戦闘まで、できる訳だし……見た目だけで判断は難しいわ。


 そう思いながら、ソファに座った。


「あれ、実家からだわ。急に手紙を寄こして、どうしたのかしら?」


 そして手紙を開いた。

 手紙を読んでいくと―――


「へ……?」


『ギルティナ。元気にしてるかい? ギルティナの活躍はよく聞いている。挨拶はここまでにして、本題に入ろう。ギルティナ、あんたに婚約の話が出たわ。一度実家に戻ってきなさい。妹も産まれたわよ? さっさと戻てらっしゃい!!』


「これは……母様ね。ていうか……妹? そんなこと初めて聞いたわ。生まれてすぐに手紙くらいくれればいいのに!」


 独り言を言いまくった私。ていうか、婚約ってなんでよ! 


 ■


「え?ギルティナ……あんた婚約の話なんか出てたの?」

「私も昨日の夜知ったのよ! どうしよう……これって、婚約受けたほうがいいのかしら?」

「相手の家がらとか……性格を見た上で判断するのがいいわ。まあ、名門エリスフォード家なら、それ相応の相手は用意されてはいると思うけど、ね」


 確かにそう。でも、婚約したらしたで、しばらくは実家にいるしかない。

 その間、女神が何かをしでかす可能性もある。私は動けなくなるし……。困るわね。

 でも、相当の相手との婚約を断るのは実家に迷惑がかかる。

 いや、今は深く考えなくていいわ。相手を見て、判断するのが一番よね。


「そう、ね。じゃあ明日くらいには、実家へ戻ることにするわ。フィオナはどうするの?」

「私は関係ないし、学園に通うわ。シルビア先生には伝えておくから」

「わかったわ。ありがとね!」

「それくらい、礼を言われるほどじゃないわよ」


 フィオナは口元を上げ、笑った。


 私はフィオナとの話を終え、すぐに準備に取り掛かった。


 ■


 朝は暖かかった。


「まだ、夏は終わらないと言う事ね……。今年の夏は忙しくなるわね」


 夏季休暇は学園にはないが、冬期休暇がとても長い。私は学園へ行くことが少ないが、単位は一応もらっている。

 色々と学園には迷惑をかけている。

 それよりも、だ。ほんとに意味が分からない。

 というか「妹も産まれたわよ?」じゃなくて……初耳だわ。産まれたなら、その時に手紙くらい寄こせってのよ!!


「はあ……旅をする時間も余裕もないものね……。現世でも旅できずに死んじゃうかもね」


 少し笑った。

 自分でもなんで笑ったかわからないまま。

 今は今で楽しいけど、私の夢は旅に出ることだしね。でも前世で知らなかった事は徐々に知れてきている。それは旅と言っていいのかもしれないわね。

 でも、物足りない。足りなすぎわ!


 馬車の音が聞こえてきた。


「お嬢様。お乗りください」


 私は馬車に乗り込んだ。

 久しぶりに馬車に乗った気がするわね。最近はずっと歩きか、飛行船を使っていたから。


「でも……急よね。なんで急に婚約なんて」

「いえ、お嬢様の婚約話は、産まれる前から話されていましたよ」


 そう言ったのは、私の世話係メイドのアリビオだった。久しぶりの会話だった。


「奥様は、お嬢様が女の子だとわかった時、とても嬉しそうにしていました」

「へえ……そうだったのね」


 でも、ねえ……。私は自由に生きたいのよね。今のままじゃ、自由に生きることができるかどうか……。


「婚約話を白紙にすることは―――」

「できません」


 即答された、というか遮られたわ。


 ■


 オートレイス王国を離れてから、早くも一日が経った。

 とうとう帰ってきてしまった。実家へ。

 名門エリスフォード公爵家へと。


「ギルティナ!」


 大きな屋敷から出てきたのは、私の母―――アリア・エリスフォード。


「母様。お久しぶりですわ!」

「うふふ。ギルティナは何も変わっていないわね?」

「そんなことないわ!」


 母様の背負っているものをみると、小さな女の子が母様の服を引っ張っていた。


「これが私の妹?」

「そう。名前はサマーラ・エリスフォードよ。ギルティナが、学園に行ってすぐに産まれたのよ」

「へ……?」


 全く気付かなかった。母様のお腹なんか見ていなかったために……気づかなかった。

 だから手紙を寄こさなかった訳ね。私がもう気づいてると思っていたのね。

 でも、母様ごめん。気づかなかったわよ。


 そして、私は久しぶりに実家のソファへ座った。


「久しぶりだわ……本当に。約二年……忙しすぎたってものよ」

「ギルティナの活躍は耳にしているわよ~」

「そういう事じゃないのよ!」


 母様は笑いながら、私にお茶を出してくれた。

 お茶は、酒の次に好きである。


「ありがとう」

「いいのよ。今から長話するんだし」


 婚約の件でしょうね。私の苦労は後回しって事ねぇ……。

 まあ……誇る話でもない訳だし、全然いいけど。


 空気が一段と重くなる。私も、母様も真剣な表情に変わる。


「手紙にも書いた通り、貴女に婚約の話が来たわ」


 そういっているが、アリビオが言っていた事がホントの事。

 元から約束されていた話である事はもう分かっている。


「ギルティナには悪いけど……絶対婚約してもらうしかないわ」

「それはなぜですか」


 今は真剣な話のため、いつも通りの口調ではなく、ちゃんとした口調である。


「相手は……王家よ」

「は……?


 私の思考は止まった。




今回は長めに執筆! 7月中には8万字!


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評価や、ブックマークをしてくれると、作者の励みにもなりますので、ぜひ!!

(書籍化目標なので、そのためのアドバイスなどもください)


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