女神等のたくらみ
「うわ……生首」
「聖女の生首よ! いいでしょう!」
「どこがいいのよ。帝国になんて言われるか……想像しただけで気分が悪くなってきたわ」
「いや、帝王も殺したし、国のトップが居なくなったし帝国はこの国か、精霊国に吸収されると思うわ!」
「そうかもな」
後ろから声がした。振り返るとそこにはローランがいた。
「久しぶりだな? ギルティナ」
「ローラン!! 久しぶりね! 少し見ない間に老けたわね!」
「老けてはないけどな?」
「そうかしら?」
「そうだ」
私とローランは笑った。ここにいる人は誰も死んでいないから。明るい気持ちでいられる。
前世での戦争はこんな簡単なものではなかった。絶えず魔力弾頭が降り注ぎ、多くの人がなくなり精霊国は壊滅状態だった。
十分に寝れなかったのを今も覚えている。今は魔法も剣技も技術が落ちているのか、前よりは余裕が出てきているけど……。
いつまた女神が干渉してくるかもわからないし、休める日なんかないわね。
「とにかく……明日にはこの聖女の首をどうするか決めないと」
そう話していると、後ろにとてつもない気配を感じた。
「ギルティナぁあああああ!!」
「先生ぃいい!?」
「誰が聖女殺せって命令したぁああああ!!」
「独断ですッ―――ぎゃあぁぁぁあああ!!」
「私のおしりがあぁぁあ!?」
「黙れい!! 戦争から無事に帰ってきたはいいが、聖女の首持ってきてどうする!!」
シルビア先生は女だが、この迫力は完全に男だ。
フィオナはそれを見て笑っている。
「ちょッ!! 笑うんじゃないわよ!」
■
「帝国も役に立たないわね」
「ええ、本当に」
「次の駒はどうしようかしら……」
「ゆっくり考えればいいでしょう。先輩」
女神たちは下界を見ていた。
「あのギルティナ……いえ、ギルフォードを転生させたのが間違いだったのかしら」
「ですね……あの邪魔がなければ、フィオナ・セレスティアを簡単に手に入れられたというのに……」
「まあいいわ。必要とあらば、私が直接出向くまでです」
「ですが、先輩……ギルティナ・エリスフォードはお強いです。先輩でもさすがに苦戦を強いられ―――」
「―――ターセル。お黙りなさい」
「すみません……」
ヘールラは、ターセルを睨んだ。その目を見て、ターセルは委縮したのだった。
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