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最強の剣聖は自由を求め、転生する!〜世界最強の自由人〜  作者: 冬城レイ
第三章「生きる国」

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戦争は無事終わる

 身体がもう動かない。戦争の激戦区……に行くことはできない。私は瓦礫に背中を付けた。魔力は余っているが、回復までには時間がかかる。寝ていたほうが早く回復するだろう。

 意識が薄れていく。ほんの少しの休憩……良いじゃないの……。


 ■


 起きたときには夜だった。視界には見慣れた天井。いい匂いがする。


「起きた? 随分長かったわね」

「戦争……行かないとッ!!」

「ちょッ……落ち着いて」

「そんな事言ってる間だって―――」

「戦争は、ブルーウォームの圧勝で終わったわよ」

「へ?」


 私はそれを聞いて、頭が真っ白になった。まさか……私が寝てる間に戦争が終わっているなんて……経験したことなかったから。


「ギルティナ……あなたは今噂になっているわ」

「なんでよ?」

「幹部と思われる遺体の近くに、ギルティナが気絶してたんだもの。で、五人倒したのが、この国にいた伝説の剣聖―――ギルフォード。だから貴方は剣聖の生まれ変わりだと言われているわ」


 私はビクッとした。一瞬バレたかと思ったけど、ただの例えなのね……。


「それと……その剣」

「うッ――」

「かっこいいわね。レイピアと併用するのに良いわね」

「そ、そうね!」


 その時、扉がノックされた。夜に誰かが尋ねてくるのは珍しい。


「ギルティナよ、起きたと聞いて尋ねた。開けてもらいたい」


 この声は王の声だ。


「どうぞ」


 私が答える前にフィオナが答えた。別に断ろうとは思ってなかったのだけれど……ね。


「フィオナもいたのか。看病感謝する。だが少しギルティナと話したいことがある」

「了解しました」


 フィオナは王の意図を理解し、部屋を出た。


「これで君は英雄だな」

「英雄にはなりたくないわよ」

「まさかそこまでの力があるとは思わなかった。幹部を四人倒したということは、剣聖の記録に最も近い。誰にも破られない記録だろう」

「いえ、そんなことは」

「だが、君は剣聖に匹敵するほどの実力を持っている。それと、謝罪したい」


 王から、急にそう言われた。王が謝罪……? いやダメでしょ……ダメすぎるでしょ。


「しゃ、謝罪は大丈夫ですわッ! 国王陛下が頭を下げるなど―――」

「いいや、言わせてもらう。すまなかった。辛かっただろう。戦争に出したこと、私は後悔している。大事には至らなくて良かったと思う。そして、よくやってくれた。今度表彰がある。楽しみにしていてほしい」


 しれっとそう言われた。この家系は皆、無意識に大事なことを言ってしまうのか……まあ昔から変わらないのか。よく染み付いているのね。


「はい、分かりました。夜遅くにありがとうございます」

「元気がないな」

「戦って疲れているだけです。それと、陛下の前なので、いつもの元気さは出さないようにと――」

「堅苦しいのはいい。これからは好きに呼ぶと良い。俺はギルティナと呼ぶ」

「良いのですか?」

「ああ、俺は正直、フラットの方が良い。立場は関係ない」


 ああ、これはアイツの血を濃く受け継いでいる証拠だわ。懐かしい。


「分かった」

「それでいい」


 私達は笑った。



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